ひとりドラムの軌跡

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爆風スランプトリビュートアルバム WeLoveBakufuSlump

2016年7月27日

撮影という仕事・・・

Big Johnこと張嶺(Zhang Ling)から「来週空いてるか?」と連絡が来た。

どうもバンドの宣材写真がいいものがないのでみんなでちゃんと撮らないかということらしい・・・

久しぶりやなぁ・・・こんな本格的なスタジオで撮影するのん・・・

ZhangLingPhoto.jpg

思えば爆風スランプやってて一番苦痛だった仕事がこの「撮影」とやらである。

こんなことに「遺伝」っつうのがあるのだとしたらうちの上の息子もそうなのだが、
スナップショットを撮ろうとカメラを向けるとぷいとよそを向いてしまう・・・

ワシも小さい頃そうだったらしく、
我が家には自分の「アルバム」というものが存在しなかった。

何故だかわからないのだが小さい頃からカメラを向けられるのが嫌いだったようだ・・・

それが「職業」となって、
多い日など一日でいくつもの取材が行われ、
朝から晩までこんな撮影スタジオに缶詰になる生活に疑問を持たずにはいられなかった。

「俺は日本一のドラマーになるために東京に出て来たのだ!!」

なのにスタイリストに今まで着たこともない・・・一生着ることもないような服を着さされてカメラを向けられる・・・

そのストレスはある日の撮影でピークに達した。

ブッキングされたスケジュールの通りに撮影スタジオには、
紙で出来た大きな男性器(つまり「ちんちん」)の模型が作られていて、
メンバーが揃ったらカメラマンはワシらにこう言った。

「はい、脱いで!!」
・・・え?・・・

呆然とするワシらにカメラマンは口調を荒げる・・・

「脱いで全員この後ろに立って!!」
・・・え?・・・

「仕事」に対して真面目な順(誰だっけ?自分だったかも)からTシャツを脱ぐ・・・

「はい、下も全部脱いで!!」
・・・え?・・・

どうせその模型で下半身は隠れるのだ、
(そうでなければ雑誌は発売出来んじゃろ)
どうして下半身まで裸にならねばならん!!!

さすがにその時にはパンツだけは脱げずに、
「仕事」としては少しでも「ミッション」を拒絶した最初の仕事になったと記憶している・・・
(ワシらは4人が4人共とても「マジメ」だったのだ)

「チッ」っと下打ちが聞こえたのか聞こえなかったのか、
今となってはどのような攻防があったのかは覚えてないが、
そうしてちんちんの模型の後ろで笑ったりポーズをとったりさせられているワシらにカメラマンは最後にこう言った。

「はい、じゃあ4人で抱き合って!!」

もうね、何が悲しくてバンドメンバーの素肌を素肌で感じ合わねばならない!!(涙)
もう気持ち悪くてねぇ・・・(やったのか?!(◎_◎;)・・・やったのだな・・・)

それから・・・でもないが、もともと写真嫌いなのだから仕方がないが、
大御所のカメラマン(誰だっけ・・・篠山紀信じゃなかったと思うが)が来た時なんかも態度が偉そうで相当カチンと来た。

かと言って乗せ上手なカメラマンとマンツーマンの個人写真は、
「お、いいね、いいね」
とか乗せられて西城秀樹のローザのようなポーズ(笑)を取ってたりする(>_<)

乗せられたワシが悪いのよ、
なんでドラマーが歌手みたいなポーズをせないかんの・・・(涙)

乗せ上手と言えば「安珠」という女性カメラマンはワシが一番心を許したカメラマンだった。

「末吉くんねぇ・・・」
(彼女だけはワシを「ファンキーさん」でもなく「末吉くん」と呼んだ)

「末吉くんって武士顔だと思うのよね・・・」

その頃はどんな髪型をしてただろう・・・長髪だったかも知れないが、
「おデコ見せた方がいいと思うんだよね・・・」
爆風時代ワシが自分の髪型を人に触らせたのはその日が最初で最期だったと思う・・・

別にファッションにこだわりがあるわけでも何でもない。
ビジュアルを気にするポリシーも一切ない。

でも黒人音楽を愛して家出をして・・・
つまり「全て」を捨てて東京に出て来て、
ファンクバンドを組んで「アフロ」にした。

カメラマンやレコード会社や、
そんな人たちにとってボーカル以外の「プレイヤー」など「添え物」である。
どうしてそんな奴らに俺の「アフロ」を触らせなきゃなんない!!

頑なに心を開かなかったワシの心を溶かしたのは、
偶然この女性カメラマンのそんな一言だったのだ・・・
(お元気にしておられるだろうか・・・)

「武士だったらいいのよ。武士だったら・・・」

今でも「武士道」は「ロックの生き様」だと思っている。
きっとその時も何か思うところがあってこの緩んだ顔がきっとキリッとしてカメラに写ったのであろう・・・
(写ったものを自分で見ることはまずないので覚えてはいないが・・・笑)


メイクも嫌いだった。
顔にベトベト変なものを塗られるあの感覚が嫌いである。

ZhangLingPhotoMake.jpg

でもまあ今では、張嶺(Zhang Ling)のメイクをしていた彼の奥さんが、
「Funkyさん、テカテカしてるからあんたも塗ったら?」
と言えば
「はいな〜じゃあ頼むわ」
と抵抗なく言える。

考えてみたら何を塗られたってガマの油に匹敵するワシの顔の脂に匹敵するわけはないではないか・・・(笑)

ZhangLingPhotoYakamashi.jpg


撮影自体も昔のあのギスギスした雰囲気と違って和やかに進む・・・

カメラマンに
「Funkyさん、ちょっと斜に構えてみようか」
とか言われた時に、
「おいおい、Funkyの腹は大丈夫か」
などと触られてるところ・・・

やかまし!!(笑)

そう言えばこのカメラマンは全員の名前を普通にスラスラと呼んでいる・・・
昔は予め覚えて来るカメラマンも少なかったが、
頑張って勉強して来る人もやはりつけ刃なのでうろ覚えであった・・・

「このカメラマンは俺たちをリスペクトしてる・・・」

そう感じたのも当たり前、彼は去年のBB-Kingトリビュートセッションでギターを弾いていたミュージシャンであったのだ!(◎_◎;)

まあね・・・有名人ではあるとしても、
この「Musician's Musician」の張嶺(Zhang Ling)がそんなにビジュアルのために割けるようなたくさんの金があるわけがない。

きっとミュージシャン仲間同士でうまくやってるのだろう・・・

ワシにしても別に「仕事」ではない。
彼に「頼まれた」から「いいよ〜」で時間を割いているだけの話である。

報酬なんかもちろんない。
その代わり彼はワインを一本持って来た。

スタジオにてワインがグラスに注がれる。
車だったのでご遠慮したが、その「気持ち」が嬉しいじゃないか・・・

「終わったらメシ食いに行こうぜ!!」
そんな誘いも嬉しかったが、
夜の9時から始めて夜中の1時までかかったのでもう結構くたくたである(>_<)

昔の人は「カメラは魂を抜かれる」と恐れてたと言うが、
まあヘビーメタルのツーバスほどではないがかなり寿命は吸い取られている気はする・・・(笑)

車じゃなく電車で行けばよかったな・・


思えばあの頃の日本はバブルの真っ只中だった・・・

カメラマンも雑誌社も、そしてレコード会社の新人ディレクターも、
この新人バンドを足がかりにして何とか上へ向かおうと必死だった・・・

今は中国も負けず劣らずのバブルである。

しかし基本的にメンツを重んじる中国人は、
「被写体」の「心」を踏みにじってまで「仕事」をしようとは思わない。

あの頃のバブルって何だったなだろうな・・・

あの頃も、そして今もきっと、
撮影スタジオにはその時一番流行りの、もしくは最先端の音楽をかけながら撮影が進む・・・

昔はそれがイヤでねぇ・・・(>_<)

だってただでさえワンワンと共鳴する撮影スタジオで音楽なんか流されたら、
カメラマンがこちらに対して指示する言葉が全然聞き取れんではないか・・・

新曲のプロモーションだったらその曲ばかりをループして流す。
そんなもん流されたら撮影されながら自分のプレイのあら探しばかりしてしまうではないか・・・

「音楽止めて下さい」と言ったこともある。

どうしてなのか全く理解されなかったが、
「わがままなタレントさんがそう言うんだから仕方ないか」
みたいな白けた感じの撮影現場になったことを覚えている。

今ではあの頃よりももっと難聴になってる上に、
中国語なのでこんな状況で音楽なんか流されたら全く聞き取れない(笑)

でもよく考えたらカメラマンだって被写体にどうして欲しいか伝える時には必ずジェスチャーも加えるから全く問題ないではないか・・・

音楽だって張嶺(Zhang Ling)が、そしてギタリストでもあるこのカメラマンが好きなブルースが延々と流れていて、
ワインでも飲みながら和気あいあいと撮影してたらきっとご機嫌で数本は空けてたんじゃないかな・・・

年を取るのもなかなかいいものだ。
若い頃にはわからなかった色んなことが今になってやっとわかるようになって来る。

もしあの頃にもっと色んなことがわかってたら・・・
ワシももっとビジュアルに特化したドラマーになれてたかな・・・

なれへんなれへん!!(笑)

ZhoangLingPhoto2.jpg

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