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2009年9月30日

プチセルフ打ち上げ

やらねばならないことは先にやってしまえと、
おとといの夜は徹夜して全部譜面を書いておいたので、
昨日のライブの後はゆっくり酒が飲める・・・予定だったが、
和佐田のMCがあまりにも爆笑で長かったので、
ライブが終わったらみなさん終電の時間だった。

飲み始めたらみんなが帰ってしまったので、
仕方ないのでひとり寂しく家路に着く。

普段は仮谷くんが仕事をしている奥さんやお母さんを迎えに来るのでそれに便乗して帰るのだが、
この日はお休みなので足がない。

仕方ないのでバスに乗った。
夜行バスで料金が倍、遠回りもするので、
思わず出来上がったばかりのX.Y.Z.→Aのアルバムをイヤホンで爆音で聞いた。

ええわぁ・・・

アルバムが終わるまでに着いてしまうのだが、
このままストップボタンを押すのはあまりにも惜しい。
かと言って酒も飲まずに路上で聞くのもあんまりだ。

というわけでそのままコンビニに飛び込んでモノも言わずに酒を買う。
そしてそのまま缶を開けてドア横のベンチに座って飲みながら聞く。

夜空にストリングスがいいのよー・・・

長居すると警察に通報されるかも知れないのでほどほどにして家に帰った。
今日から橘高ナイトのリハーサルである。

Posted by ファンキー末吉 at:13:42 | 固定リンク

2009年9月29日

マスタリング終了後セルフ打ち上げもせず

ひたすら橘高ナイトのコピーなのじゃ・・・
知らない曲がまた10曲以上あるのじゃ・・・
レコーディングでワシが叩いたのもあると言うが覚えてないのじゃ・・・

ひたすら譜面書き。
思えばこの1ヶ月こんなことばっかやってるような気がする・・・

今日譜面書き終えて寺内とセッション
明日からリハ
明後日からリハやりながらエミさんのライブ
4日に本番終えて
今度はサンプラザ中野くんの譜面書いて京都ツアー

それが終わったら一段落するのか?・・・

Posted by ファンキー末吉 at:10:38 | 固定リンク

2009年9月28日

えだちん

いろんなセッションをやってると必ず来てくれるファンがいたりしてありがたい限りなのじゃが
その中でも特にありがたいのがこの人、

EdachinMoriizou.JPG

「えだちん」とか「エダー陳」とか呼ばれてる謎の男なのだが
いつも顔が真っ赤になってへべれげになるまで飲む。

うちの店にとってはすこぶるいい客であることは言うまでもなく、
開店当初から来てくれて、
カウンターのいつもの席に座って左から順番に焼酎を飲んでゆく。

酔っばらって味なんかわからなくなってしまうと、
「振り出しに戻る」でまた左から飲んでゆく。

開店して4ヶ月、
ついに棚の全ての焼酎を制覇してしまったえだちん、
残すはボトル売りの焼酎のみである。

またこの男、酔いどれによくある性格で、
酔っぱらうときまえがよくなり、
ミュージシャンに酒を振る舞うこともしばしばである。

それはいいライブであった時ほど大盤振る舞いをするらしく、
昨日のこれわさファンキーは彼にとっては非常に楽しかったのであろう。
ボトル売りの焼酎の中でも最高級品、
酔った勢いでなんとハーフボトルで3万円もする森伊蔵を購入、
そしてみんなに振舞った。

えだちん!! You are the MAN!!

Posted by ファンキー末吉 at:15:00 | 固定リンク

2009年9月27日

これわさファンキー

夕べはは石井完治&山田晃士。
しかし今回は嫁が是非とも見たいと言うので子守り。
子供が寝たのでベビーカーに乗せて覗いてみたらもうライブは終わっていた。

嫁が「素晴らしかったよ」と言いながら出て来たと思ったら、
二井原が「素晴らしいライブやったー」と言いながら出て来た。

どんなライブやったんやー?!!

次の機会には見に来たいもんだ。

今日は「これわさファンキー」と銘打って
ギターの是方さんと和佐田とセッション。
今リハが終わったばかりだが
セッション王が二人もいたらさすがにやり易い!!
今日も素晴らしいセッションになりそうだ。

Posted by ファンキー末吉 at:15:51 | 固定リンク

2009年9月26日

石川俊介+小川文明+ファンキー末吉

夕べはでライブ。
聖飢魔Ⅱ+すかんち+爆風スランプの顔合わせとなるわけで、
客どころか本人達もどんなセッションになるのか楽しみであった。

石川くんと文明くんは一緒に演ったことがあるというので、
今回の選曲は全部おふたりに任せた。

「きっとプログレ系のロックキーボードトリオになるだろう」
と勝手に思っていたら、何と文明くんはキーボードを持ち込んでない。
「全部ピアノでやるでぇ!!歌も歌うでぇ!!」
ということで蓋を開けてみたらピアノトリオとなってしまった。

IshikawaBunmeiFunky.JPG

Jazzナンバー「All Blues」から始まるゆるーいセッション。
ここしばらくゆるーい音楽をやってなかったので非常に心地よい。
歌モノはクラシックR&Bの名曲など非常にソウルフルなナンバーで楽しめた。

石川くんとは10数年ぶりの再会で、
「あの頃は僕は違う顔だったでしょ」
と本人が言ってたように、確かに悪魔の顔でベースを弾いていた(笑)。

「昔話はステージでやろうよ」
ということで自由にMCをとってたら1ステージ1時間20分もやっていた。
喋り過ぎじゃ・・・

このトリオ、楽しいのでまたやりたいなあ。

Posted by ファンキー末吉 at:09:30 | 固定リンク

2009年9月25日

セルフ打ち上げ

大槻はワシのことを「気力と体力が普通じゃない」と誉めてくれるが、
いやいや気力でいうと橘高にはかなわない。

結局ワシはスタジオで寝てしまい、
二井原は飽きてどっか行ってしまい、
和佐田は来て長いうんこしてからセッションに行ってしまい、
結局はずーっと橘高とエンジニアふたりでやっていた。

最終Mixは順調に終わり、
最終チェックで出来上がったものを曲順通り爆音で聞いてゆく。

「LAやったらここでシャンパンが出て来るのになあ」
二井原が懐かしそうに言う。
Asian Typhoon の頃の思い出である。

あれからもう10年たったのだ。

みんな車なのでワシだけ飲むわけにはいかないのでシャンパンは我慢し、
二井原の車の中でまた爆音で聞く。
帰りにコンビに寄って「ちょっとビール買ってゆく」と言うのでワシもちと3本ほど買って、

SelfUchiageBeer.JPG

自宅スタジオで爆音で聞きながらセルフ打ち上げ!!

いやー・・・凄いアルバムですわ・・・

ストリングスアレンジの担当者としては
どうしてもストリングスのバランスに耳がいってしまうが、
ストリングスの入ってない曲になって我に返る。

このドラムも・・・凄いで・・・

いやー・・・海千山千のベテランが、
気負うことなく自然にその能力を出し切ったという感じか・・・

10周年に相応しいアルバムである。

Posted by ファンキー末吉 at:07:23 | 固定リンク

2009年9月24日

実は今日が最終Mix

別スタジオでやるというのでマスタリングかと思ったら今日が最終Mixだった。
今まで仕上げたMixを、最終日に別のスタジオで聞き直して最終修正しようというんだから気合いが入っている。

昨日はストリングスのバランスなどをひとりで朝4時までやっていたが、
やっぱ別スタジオだと聞こえ方が違う。
今日与えられた時間は1曲1時間もないのにちゃんと出来るのだろうか・・・

夕べ作業をやっていて「なんか首が痛いなあ」と思ってたら、
今日ハードディスクを担いで電車に乗ったら肩が痛い。
駅の階段を登ったら足腰が痛い。

これって筋肉痛?・・・

年を取ると翌日ではなく数日後に来るというのは本当なのか・・・

ps.今日のケータリングの極めつけはこれ!!

KanjiruMango.JPG

何故にこんなネーミングを・・・

Posted by ファンキー末吉 at:15:09 | 固定リンク

2009年9月23日

X.Y.Z.→A最終ミックス

今日はレコーディング(Mix)の最終日。
ワシは筋肉少女帯で全然手つかずだったので
エンジニアの崎本くんが二井原なんかとあーだこーだやってくれてた。

変更部分があるなら今日までに言ってくれと言われてたので、
午前中にデータを全部聞いて、
あーだこーだ言ってたら橘高がやって来て、
ふたりであーだこーだ言ってたら二井原がやって来て、
3人であーだこーだ言ってたらまだ終わらん。

明日マスタリングスタジオに持って行ってまだ修正は出来るが、
でも今やっとかないと明日が終わらない。

ストリングスを8曲も入れたから大変。
アレンジしたのが自分だからやはり自分がやらねばならない。
オーケストラ譜面を引っ張り出して来て、
あんまり立ってないフレーズを突いてやったりする。

こりゃ崎本くんが帰ってもひとりで作業じゃな・・・

Posted by ファンキー末吉 at:21:12 | 固定リンク

筋肉少女帯終了!!

いろいろあったがやっと終わったぁ!!

頭の中ではいろんな筋肉少女帯の曲がまだぐるぐる回っている。
ゲーセンで猫の背をなでながらイタコと暮らし、
新月の夜にパノラマ島で狂った猫が反復横跳びをするが如しである。

打ち上げはないと言うので、
嫁が「骨を拾う」覚悟で見に来てたのでその車ですぐに帰った。

八王子でに直行し、迷わず「ホルモンセット」を頼む。
ホッピーが疲れ果てた肉体の細胞のすみずみまで染み渡る感じである。

JohnnySanchez.JPG

ライブは「Johnny&Sanchez」。
去年一緒にセッションしたことある盲目のブギウギピアニスト、ジョニーくんの歌う「What's Going On」や「Gorgia On My Mind」なんかが、
疲れ果てた心のすみずみまで染み渡る感じである。

今日から気持ちを切り替えてX.Y.Z.→AのMixをせねば。

Posted by ファンキー末吉 at:08:11 | 固定リンク

2009年9月22日

筋肉少女帯2日目も頑張るぞ!!

気合いを入れ過ぎて会場に早く着き過ぎてしまった。

何かゆっくり寝た気がしない。
やっぱ筋肉少女帯の音楽は睡眠には適してないのかも知れない。

今日のメニューは昨日に比べて体力モノが多い。
大丈夫だろうか・・・

昨日、共に戦ったドラムセット。
筋肉少女帯のためにパール楽器が用意してくれたセットである。

KingShowDrumset.JPG


そして客席からは見えないが実は8タムの左側にはメトロノームがある。

KingShowClick.JPG

ほとんどの曲はドラマーがテンポを出すので、
それをなるだけ正確なテンポを出せるように置いてあるのだ。

自分のバンドの場合は曲が少々早くなろうが遅くなろうが自分のバンドの曲なんで勝手であるが、
いみじくも人様の音楽を自分のテンポ出しが間違って台無しにしてしまっては申し訳ない。
サポートメンバー、バックバンドなどの仕事をする時は
ほとんどのドラマーがこうしているのではないかと思う。

ところが曲が終わると譜面をめくり、
次の曲のテンポに直してというのは短い時間では至難の業である。

そこで、

KingShowShibayama.JPG

筋肉少女帯には非常に優秀なテックがいて、
彼がドラムの後ろに常に待機していて、
彼の手元のリズムマシンのテンポを変えると、
連動してワシが見るメトロノームのテンポが変わるのだ。

つまり彼がテンポを出し間違えたらオシマイ!!
バラードがスラッシュのテンポで演奏されることもあり得る。
(あり得んか・・・)

彼はドラムテックのプロで、
「筋肉少女帯の曲はシャッフルの3連とか、
左右の腕が交差する曲があるので
左手のスティックを落とした時に困るんだよね」
と言うワシの言葉を聞いてすぐにこんなのを作ってくれた。

KingShowStickHolder.JPG

これだと左手ですぐに新しいスティックを取ることが出来て便利である。

幸い昨日は左手のスティックを落とすことはなかったが、
今日はわからない。
全て「備えあれば憂いなし」である。
万全を尽くして天命を待つ!!

Posted by ファンキー末吉 at:11:51 | 固定リンク

2009年9月21日

筋肉少女帯初日終了!!

ノーミスというわけにはいかなかったが、
「全然問題なかったですよ」
というメンバーの声に甘えてていいのか?!!
いや、明日こそは完璧な演奏を是非したいもんんだ!!

帰りの車で明日のメニューを聞きながら帰って来たが、
曲間の音楽がなってない瞬間にはすぐに今日の曲が思い出されて来る。

今日の曲は全部忘れて明日の曲だけ考えればいいのじゃ!!

しかし身体というものはそうは思い通りに動いてくれないもんじゃ。
今夜は明日の曲を大音量で聞きながら、
身体が拒絶して眠たくなったらそのまま寝るようにしたいもんじゃ・・・

大音量でないと、ステージでのあのカタルシスというか、
汗かいて頭が爆発してるあの雰囲気のシュミレーションが出来んのじゃ。

しかし幸いうちにはスタジオがある。
布団を運び込んで来て、リハーサル用のPAにパソコンをつなぎ、
今日の曲を忘れてしまうぐらい大音量で流しながら明日に備えるのじゃ!!

StudyingKingShow.JPG

明日こそは完璧な演奏をして、
今日ワシを暖かかく迎えてくれた筋肉少女帯のファンに、
もっともっと筋肉少女帯の楽曲がこんなに素晴らしいんだということを伝えねばならない。
サポートメンバーは責任重大なのじゃ!!

明日はもっと頑張るどぉー!!!

Posted by ファンキー末吉 at:23:48 | 固定リンク

いざ出陣!!

よく考えたら今日のメニューは1日分でいいから楽である。
2日目の曲は全て忘れてしまい、夕べから今日のメニューに集中した。

X.Y.Z.→Aのファンも来るだろうから、
橘高が一生懸命頭振ってるのに
ワシだけがずーっと譜面を見ているのでは失望させてしまうかも知れない。

これはある程度曲を覚えてしまうしかない。

ワシの曲の覚え方というのは、
とりあえず譜面をだいたい写真に撮ったように「絵」として覚え、
曲を聞いて、だいたいその写真のどの部分かが思い出されて来れば完璧である。

これで初めて譜面から目を離して頭を振ることが出来る。

だからどんなに汚くても自分で書いたいつも見ている譜面でなくてはならない。
どんなにきれいな譜面でも見慣れてないと「絵」として思い起こされないからである。

何度も何度も曲を聞く。
頭の中にその「絵」が思い起こされるまで聞く。

ところがもう何度も聞いてる曲なので、
身体が拒絶してしまうのかすぐに眠たくなってしまう。

眠気と戦いながら一生懸命曲を聞く。

そうすると曲の合間に何やら甲高い声が・・・
これは幻聴か?・・・

見ればどうやら隣の仮谷邸ではバーベQが行われているらしい。
この性別年齢不明の甲高いしわがれ声はきっと二井原に違いない。

あいつ・・・ワシの苦労をよそに酒を飲んでいるのか・・・

まあ根を詰め過ぎてもいけない。
ちょいと一杯のつもりで参加。
そして朝起きたら仮谷くんに言われた。

「そんなパンパンにむくんだ顔で本番ですか・・・」

パンパンかのう・・・いつもと一緒やと思うが・・・

KaoPanPan.JPG

Posted by ファンキー末吉 at:12:44 | 固定リンク

2009年9月20日

X.Y.Z.→AファンキーNight

いやー楽しかったねえ。
終わって久々に酒飲んだ。

江川ほーじんの超絶プレイも凄かったし、
ブラスセクションを交えた二井原のR&B熱唱も胸が熱くなったが、
寝る直前まで思い出し笑いしてたのが、
バーベQ和佐田のあのMC。

最近ほーじんと末吉がつるんでるのを耳にしたファンが、
「和佐田さん爆風やめるんですか?」
びっくりした和佐田、真顔で
「え?なんで?」
それに答えるファン
「爆風がオリジナルメンバーで再結成するって噂ですよ」
事情がわかった和佐田、こんどは冗談で、
「あ、そうか。じゃあ俺クビになるかも知れんなあ」
それを聞いたファン。

「やったー!!楽しみだなあ!!」

え?・・・としばし呆然とする和佐田。
だめ押しでファン、

「みんなそう言ってますよ」


いやー・・・何度思い出しても笑ってしまう。
またこの話を本人のほーじんの前でやるからよけいに面白い。

そう言えばひとつのバンドのやめたメンバーと
その後に入ったメンバーが仲がいいということも意外らしい。
楽屋にいた八王子の地元ドラマー関山くんも、
「おふたりが並んで座ってもの言わなければやっぱ緊張感があります」
とのこと。

ワシなんかにしてみたらふたりは爆風、TOPS時代から仲良しだが、
ま、言われてみれば内情を知らない人にはそうかも知れない。

みんな思わず記念撮影。

HojinBBQ.JPG

いや、素敵なライブを、MCをどうもありがとう。
来月は橘高Night、いやその前に明日は筋肉少女帯の本番ではないか!!

二日酔いで予習復習に励むのじゃ!!

Posted by ファンキー末吉 at:12:09 | 固定リンク

2009年9月18日

筋肉少女帯リハ終了!!

睡眠不足で寝坊してしまい、朝練が全曲までは出来なかったが、
それでもメンバーのみなさんが到着した頃にはもうへとへとである。

1日目と2日目のメニューだと1日目の方が難しいので(ワシにとっては)
今日は2日目から通してもらった。

2曲目でイージーミスをしてしまい、
くじけそうになった心にむち打ちながら何とか最後までやり通した。

「末吉さん、何とかギャラ取れるまで行ったじゃないですか」
橘高がそう言って笑うが、
1ステージに4つも大きなミスをするようじゃまだまだである。

でも4つにしぼれたというのは大きい。
ライブ本番までにそれを重点的に克服すればよいのだ。

難解な曲が多い(ワシにとっては)1日目も通して、
課題点をメンバーに手伝ってもらってもう一度おさらいしてもらう。

朝練が効いたのかだいぶ身体に叩け込めた。
あとは数日熟成させてもう一度おさらいして本番に臨めばよい。

もう身体はがたがたである。
気持ちを切り替えて明日のX.Y.Z.→Aモードにしてもう寝る。

Posted by ファンキー末吉 at:19:22 | 固定リンク

筋肉少女帯あとリハ1回!!

やばいぞやばいぞ!!

ほとんど初めての曲なのに曲数が40曲近くあるから
毎回のリハで各曲1回さわることが出来るか出来ないかというところである。
とてもじゃないけど「反復練習」が出来る曲数ではない。

ここ最近は2日間のメニューを全部通してやることにしているが、
難曲の部類に入る曲(これがたくさんあるのよ)は今日の段階でまだミスをしている。

最初の方の曲でミスを心に刻み、
最後の方には曲数が多過ぎてもう忘れている。

カウントを出して一応リズムを刻んではいるが、
どんな曲だったかまだ思い出せない曲もある。

40曲の譜面は書くのに20時間かかるので、
結局時間がなくって走り書きなので読めなくてミスをするが、
書き直すと今までそれで慣れて来ているので
新たなミスを呼んでしまうのが怖いからもう覚えるしかない。

明日は最後のリハである。
今日の状況では明日全曲ノーミスでやれる自信はない。

仕方がないので朝練をやることにした。
午前中に行ってひとりで2日分通してやってみる。
そしてみんなが来てまた2日分通す!!

つまりワシは明日は4ステージ分叩くのじゃ!!

2ステージ通すだけでもかなりの体力でもうへとへとなのじゃが仕方がない。
腕の問題ではない、「頭」の問題なのである。
40曲もこのアホな頭では覚えられないのだから身体に覚えさせるしかない!!
ドラムはとどのつまり「体力」なのじゃ!!(まったくじゃ!!)

明日ミスしたらギャラ返上の覚悟で臨むのじゃ!!

もう寝る・・・こてん

Posted by ファンキー末吉 at:00:53 | 固定リンク

2009年9月16日

JASRACから電話が来た

今日は午後からX.Y.Z.→Aのリハーサル。
江川ほーじんや、石井完治や、力石理恵蔵なんかが来て19日のセッションのリハをやるので、
夕べビールを飲んで寝てしまったワシは朝から譜面を書いたり一番忙しい時間に電話が鳴った。

先日かけた立川支部の電話番号は登録してないのに電話機にはJASRACと出る。
これは立川ではなく代々木上原のJASRAC本社からの電話である。
ワシはJASRACの会員なのでこの電話は会員様専用の窓口からかけられているようだ。

電話口の応対を聞いてワシは
「こいつはただものではない」
と直感した。
柔らかい物腰の中に「我々は絶対的な法律の裏付けがあるから」
という並々ならぬ自信がうかがえる。

プロである・・・

著作権料をもらう側の自分と、払う側の店との両方の立場があるので、
それを分かりやすくちゃんと分けてクレームを言う。

まずもらう側、先方の言い分は・・・
「著作権料の分配は包括契約とかいうものがなされており、
ワシら著作権者はそれをサンプリングの統計により支払うことに同意している」
らしい。

同意したか?・・・

この辺は法律の分野になるので素人がプロ相手に論争しても話にならない。
でもそれでは本当の著作権者であるワシに分配されないわけだからクレームを言う。
実際X.Y.Z.→Aの数多くのライブでの著作権料がちゃんと振り込まれたことはない。
そのサンプリングされているモニター店で演奏しない限り分配されるはずがないのだ。

担当者が言うには、
「払う時に楽曲リストを提出すればそのデータは反映される」
らしい。

「著作権料毎月いくら払え」と契約書類を送られて来ただけで、
楽曲リストなんか送りつけられてまへんがな・・・

論点がだんだん「払う側」になるが、
ただ「何平米の店舗でどのぐらい音楽を流すからいくら払え」という書類だけを送りつけておいて、
送られた方がちゃんと楽曲リストを提出するはずがない。

クレームを言うと、
「それはちゃんと契約して頂ければその後に送ります」
と言う。

そんなことは書類には一切書かれとらんぞ!!

「もらう側」としては、
「こんな風にずさんなやり方をしてるから自分のとこにちゃんと分配されないんだ」
と腹が立つが、
「払う側」としては、
「こんな風にどこに振り込んでるのかわからないものを払うのは腹が立つ」
である。

新しい事実を突きつけられるとクレームの矛先が変わるので
プロはその心の隙を突いて論破攻撃を開始する。
こちらもプロ相手に頭をフル回転させながら戦う。

「じゃあ月々2万円払ったとしましょう。
その月は全部オリジナルの演奏で、
実際著作権料が派生する必要のない曲ばかりであったら
その2万円は払い戻して頂けるわけですね」

プロは冷静に答える。
「まだお分かり頂けないようですね・・・」
つまりそのお金は「ライセンス料」であって、
「JASRAC管理の楽曲は自由に使っていい」という料金である。
例えて言うと定期券のようなもので、
定期券はその月、一回も乗らなかったとしても払い戻しはしないでしょ、と。

「そしたら、その月はある著作権者の曲を1曲だけ演奏した。
そしたらその著作権者に2万円ちゃんと支払われるのか?
そんなわけはあるまい!!現実に俺はもらってないじゃないか!!」

プロは勝ち誇ったように言う。
「だから楽曲リストを提出してもらうようにお願いしてるんです。
でもそれが全ての店が提出してもらうのも現実的には難しいですよね」

「提出させろ!!それがお前らの仕事だろ!!」

つまりこういう論法である。
包括契約とやらがあるので、
特定のモニター店でサンプリングした統計で分配することにJASRACとしては法律的な落ち度はない。
それで過去にあまりにもクレームが続出したので、
新しいシステムで楽曲リストを提出してもらうようお願いした。
しかしそれを徹底させるつもりもない。

どだい何万軒あるライブハウス、何十万軒あるJazz喫茶、
そして何百万軒ある音楽を流す飲食店全ての著作権料を
たった200のモニター店のデータで分配するのは無理なのである。

「じゃあうちの店をモニター店にしろ!!」
うちはもう昨日から全ての出演者に楽曲リストを書いてもらっている。

「契約して頂ければモニター店になれるかも知れません」

俺が頭を下げて頼み込むことではない!!
お前らが努力してモニター店をなるだけ増やす努力とかをせんかい!!

結局モニター店を増やす努力もしない、
楽曲リストをもっと多く手に入れる努力もしない、
でも著作権料は支払いなさい、では一体誰が払う?!!

「店が払った著作権料がどこにどのように支払われたか明細を見せろ!!」

当然ながらそんなことは出来ない、
いや、口ぶりは「そんなことをする必要はない」という態度である。

だんだん立場が「払う側」なって論争していたが、
当の担当者とてJASRACを代表してるわけではない。
だんだんめんどくさくなったのか、
「そんな権限は私にはありません」
という発言が多くなって来たので、
「お前なあ、そんなこと言ってたらワシかて店のオーナーじゃない。
払う払わないはもともとワシの裁断じゃないじゃろ!!逃げるな!!」

この人はいい。
このしちめんどくさい電話を1時間以上して給料をもらっているのだ。
ワシは19日の譜面も書かねばならんし、
筋肉少女帯の曲も40曲も覚えねばならん。
めんどくさいのはワシの方じゃぞ!!

しかしこのワシの言葉が結果的に担当者に助け舟を出してしまった。

「お客様、こちらは会員様専用の窓口です。
つまりもらう側に関することをお話しするところです。
お客様が払う権限を持ってない方でしたら払う払わないは話してても無駄ですよね。
その話はオーナー様と立川支部とやって頂くべきものですね」

「俺は払う側として正式にクレームをつけたらあんたが電話かけて来たんじゃろ!!」
「はい、立川支部からお宅様が会員様なのでこちらで対処してくれということになりました」
「払う側が会員かどうかでお前らは言うことが変わるんかい!!」

もうわかった。
もらう側としては、結局ワシの著作権はずーっとこのままワシのところには来ないというわけじゃ!!
払う側としては払った金がどこに振り込まれるのかを報告するつもりもないというわけじゃ!!

あなたが払う側相手の担当者ではないと言うなら、
立川支部の担当者さん、もう一度ワシに連絡して来て、
ちゃんと払う側が納得するように説明して金を受け取ってくれ!

店は昨日から全てのリストを作り、著作権料をプールしていってる。

さあ!!ちゃんと受け取ってちゃんと分配しろ!!

Posted by ファンキー末吉 at:22:04 | 固定リンク

2009年9月15日

4tune

筋肉少女帯のリハも中盤を越え、
体力的にも精神的にもかなり追い込まれて来ている。

40曲のリストをリハ数日前に渡され、
初めて聞く曲を一生懸命譜面にして、
いきなり合わせてミストーンを連発する。

40曲もあるのでひとつの曲は次にやる時にはもう忘れている。
譜面に書き残したメモだけが頼りである。

「今日の通しリハではミストーンのなかった曲はなかったなあ」
とぼやいた時に、マネージャーの沼澤から、
「末吉さんにしては珍しいですねえ」
とひとこと。

お前なあ・・・曲数が違うし、
基本的に曲の難易度が違うがな・・・

ちょっと悔しかったので、
夕べは譜面とにらめっこで寝るヒマ惜しんでイメージトレーニングをし、
「今日のリハでミストーンをしたらもうギャラはいらん!」
という意気込みで臨んだが、嫁に
「それはイカン!!ギャラはいらんじゃのうて奥さんの口座に振り込むように」
と言われたが、それが正しい!!
だいたい1回しか聞いたことのない曲を、
その時の走り書きを見ながらノーミスで演奏するのは不可能である。
今日もミストーンを連発しながら通しリハを終えた。

今日はリハの録音を聞きながら車で帰ったけど、
まあミスは多いが以外とリズムは狂ってないし、
なかなか責任感の強いドラマーであると思った。

しかし悔しい・・・

昨日でライブだった岡崎はんが、
昨日泊まった仮谷邸に携帯を忘れたと言うので再び車に乗せ八王子に連れて帰った。
どうせなら今日のライブを見に行こうということで、
セルフ打ち上げも兼ねてアカペラグループ「4tune」のライブを聞いて絶句!!

こいつらレベル高過ぎ!!

4tune.JPG

先日ラーメン屋でテレビで流れていたバラエティーのアカペラコンテストを見て、
思わずラーメンを吐き出しそうになった記憶が思い出される。
審査員が絶賛して勝ち残ってゆく全てのグループは、
耳元で叩くチャイナシンバルで破壊されているワシの耳で聞いても「音痴」である。

ド、ミ、ソの和音ぐらいしかやってないんだからちゃんとやれよ!!
と言いたくなる。
「ソ」の担当の人はずーっとフラットしてるし、
「ミ」の担当の人は最後まで上がったり下がったり音程をさぐっている。

しかし審査員は絶賛!!
「感激した」と言って大きな点数を入れる。

お前らワシより耳悪いぞ!!

その時は少なからず思った。
テレビで取り上げられるような人達なんだからそこそこ上手いのだろう。
そんな人達がやがてデビューしてスターとなる。

そうやって日本の音楽界は作られてゆく・・・

ところが今日見たこの4tuneはどうだ!!
岡崎はんは「お前らほんまに日本人か!!」と絶叫した。
ワシは不覚にも彼女たちのハーモニーに涙した。

お前ら上手過ぎ!!

音程が合う、合わんなんてのはレベルの外。
音程は合ってて当たり前なのである。
ド、ミ、ソなんてレベルじゃない、
メジャー7th、9th、13thなんて当たり前、
そんな複雑なハーモニーをぴたりと合わせる。

三科さんという超絶ボーカリストは二井原も聞きに来て絶賛していた。
そんな超絶ボーカリストが4人いるのだ。
これが凄くないわけがない!!

ワシは感激した。

ドラムはリズムがよれても「味」だという人がいる。
しかしワシはそうは思わない。
ちゃんと叩けて初めて「味」があるのである。
ひとつのことがちゃんと出来るミュージシャンだけが次ぎに行ける。

そんなことを教えられたような素晴らしいライブだった。
ワシももっと頑張って「完璧な」ドラムを叩かねばならん。
19日のX.Y.Z.→AファンキープロデュースDAYに向けて「完璧な」プロデュースをせねばならん。

レベルを超えた何かには大きな「感激」がある。
ワシもそこを目指して日々努力するのじゃ!!

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JASRACに電話した

弁護士は仕事が非常に丁寧なので話が遅い。
そりゃそうだ、彼が「こうだ」と言ったことは彼が弁護士生命をかけて法律的に「こうだ」ということなので、
法律的な裏付けを取ったり状況を正しく分析したり、いろいろ時間がかかる。

というわけでとりあえず書類に書かれているJASRAC立川支部に電話をしてみる。
封書に書かれている「ご照会番号」を伝えて「担当者」を出してもらう。
若い男性の声である。

「私は著作権者である!!」
冒頭にこうぶちかます。
「お宅と200曲近い楽曲を契約している!!」
とそれに続ける。

「それはそれはありがとう御座います」

なかなか感じのいい青年である。
楽曲を契約してくれることがJASRACの商売の根本だとよくわかっている。
「お客様は神様」なのである。
こんないい青年を奈落の底に突き落とすのは少々気が引けるが、仕方がない。

「あなた方はずーっとこんなずさんな徴収方法をしてたんですね。
そりゃ私たちがライブハウスで自分の曲を演奏しても自分たちのところに支払われるはずがない!!」

青年は少し慌てながら「恐れ入りますが著作権者名をお教え頂けますか」、
これは著作権者名でその人がどんな楽曲をいくつ契約しているか調べることが出来るからである。
なかなかちゃんと仕事をするいい青年である。

めんどくさいからこう言った。
「爆風スランプのファンキー末吉です」
向こうの声色がちょっと変わる。
ついでに一言。

「その他、ラウドネスの人間と筋肉少女帯の人間でこの店をやってます。
つまりあなた方は爆風スランプ、ラウドネス、筋肉少女帯、
そしてそのメンバーがやっている全ての演奏活動において、
過去にさかのぼって全ての著作権料を他の人に分配してたというわけですね!!」

頭のいい青年である。とっておきの一言がとっさに口から出た。

「私、担当の者ではないんです。担当の者は今外出してまして・・・」

担当者をお願いしますと言ってあんたが電話に出たんだからあんたが担当じゃろ・・・
例え担当者が留守で代わりに出たとしても、
それはその担当者に代わる担当者ということではないのか・・・

折り返し担当者から電話しますということで電話番号を教えて電話を切った。

とりあえず本日より、全ての出演者にその日の演奏曲目を書いて提出してもらう。
何も「払わない」と言ってるわけではない。
著作権者に正当に分配されるなら喜んで支払おう。

電話待ちとなるが、今日も筋肉少女帯のリハで、
そこは地下なので電波が届かない。

結論はまだまだ後に引き延ばされそうだ。

Posted by ファンキー末吉 at:11:18 | 固定リンク

2009年9月14日

法事である。

人が死んで1年目を一周忌と言うが、2年目は2周忌ではなく三回忌だと言う。

よくわからんが、死んだ年は葬式、1年目は一周忌をやって、
2年目に三回忌をやって、あと七回忌までない。

聞くところによると、そうやって徐々に死んだ人のことを忘れてゆき、
いつまでも悲しみにふけるでなく今を一生懸命生きるためにそのようなしきたりになっているらしい。

去年の法事は着てゆくものがなくって大失敗したが、
今年はちゃんと去年かった襟付きのシャツを着ていった。

しかし数珠を忘れとる。
見ればおふくろも忘れとる。
親戚のおばちゃんも忘れとる。

服装ももう喪服ではなく普段着である。
昔の教えはなるほど正しいのかも知れない。

ワシは喪服を持ってないので黒のジャージである。
これで去年の樋口っつぁんの葬式では大恥かいた。

中国ではロックミュージシャンの葬式は普段着で出席するので、
まあ黒い服ならいいのではないかと思ってジャージで行ったら見事にワシだけだった。

まあ法事だからいいかと思ったらその通り!!
列席者のみなさんがみんな普段着だったので浮いていない・・・

と思ったら親戚のおばちゃんが
「今の若い人はみんなこんなズボン穿いてるなあ」
と言う。
何やラッパーのズボンかなんかと勘違いしてるのか、
やはりそれほど特別に注目されるとやっぱ恥ずかしい。

今度からやっぱちゃんとした服買おうと心に決めて東京に帰った。

今日からまた筋肉少女帯のリハである。
JASRACに関する弁護士からの返答はまだない。

Posted by ファンキー末吉 at:11:25 | 固定リンク

2009年9月13日

JASRAC続報

書類が送られて来たJASRAC立川支部に文句を言おうと電話をしたら休みだった。
週休2日でたくさん給料をもらってるんだったら、
土日を返上してでも著作権者にちゃんと分配してもらいたいもんだ。

知り合いのライブハウスにいろいろ聞いてみた。

懇意にしているロックのライブハウスは月々何万円か納めているらしい。
もちろん楽曲リストは提出してないので誰にいくら分配されているかは知らない。

懇意にしているJazzのライブハウスは裁判までいったらしい。
裁判になって結局開店から毎日満席でフルで音楽流していた金額の支払い命令が出て、
払えなくて潰れて行った店の話はよく聞く。

ところがこのライブハウスは勝訴したらしい。
「お前らこの金を誰に分配しとんねん!!」
というわけである。
裁判官も「お前らそりゃいかんやろ」ということになった、と。

聞くところによると、モニターとして契約しているライブハウスが200あって、
JASRACはそこの届け出を見て、そのリストで全ての徴収額を分配しているという。

「そん中にJazzのライブハウスはいくつあんねん!!」
というわけであるが、実はこれがひとつもなかったらしい。

これでは著作権料が正しく分配されるわけがない。
特にJazzクラブなんかは外国の楽曲を演奏することが多いが、
おそらくこれでは1円もその尊敬する外国の著作権者に分配されることはあるまい。

そうなると今まで敗訴して来て泣く泣く何百万も著作権料を払って来た店はどうなるのじゃ?!!

弁護士からのアドバイスを待つ。

Posted by ファンキー末吉 at:06:35 | 固定リンク

2009年9月12日

何だJASRACのこの仕事は?!!

昨日、にJASRACから書類が届いた。
著作者の財産を守るため、著作権料を払いなさいというものだ。

ワシももちろん著作権印税で生活している人間、
のシステムとしてもちゃんと著作権料を納められるようにあれこれ考えてたところである。

まずうちはチャージバック100%バックのシステムなので、
生演奏が派生するチャージは全てミュージシャンにバックされる。
音楽の収入はミュージシャンのものです、
うちは居酒屋として飲食で儲けますというものである。

その飲食の売り上げから著作権料を支払うのも辛いので、
ここはひとつミュージシャンにお願いして、
チャージバックのお金の中から著作権料を支払ってもらおう。

もちろん著作権登録してないオリジナルなどを演奏した場合には、
当然誰の著作権も侵害してないので払わなくてもよい。
ちゃんと演奏する楽曲リストを提出してもらって、
他人の曲を演奏した場合はその曲名を、
オリジナルである場合はちゃんとその旨を申告してもらって、
そしてその曲数に応じてチャージバックの中から少しでも払ってもらえればそれでよい。

BGMは基本的にはX.Y.Z.→Aの楽曲なので、
リストを作ってそれをかけてる時間と一緒に提出すればいい・・・

などと漠然と考えながらJASRACから郵送された書類を開けてみると、
楽曲リストのひな形なんて陰も形も見えず、
ただ「何平米の店舗で月に何時間演奏しているお店は月々いくら払いなさい」
という表とその申告書があるだけである。

こいつらは数十年もこうやって店から著作権料という名目で莫大な金額を徴収して来たのか?!!
これではその店がどんな曲を何回かけたか演奏したか、
何よりもそのお金がどの著作権者に支払われるものなのかがわかるはずがない。

つまり、これでは絶対に著作権者に還元されるはずがない!!

じゃあ今まで徴収して来た莫大な著作権料は一体どこに分配されてたの?・・・
どこか著作権じゃないところに?
もしくはJASRACの中で眠ってる?

そう言えばワシらもライブやる時にJASRACの書類に曲名を書いたことがある。
しかしそれがちゃんと自分たちに戻って来たという記憶はない。

そりゃそうだ。
このシステムだと、
「店のBGMでX.Y.Z.→Aを流しました」
と言って数万円著作権料を支払ったとしても、
JASRACはうちでX.Y.Z.→Aの楽曲をかけたことを知らないのだ。

こんなひどい話があるか?!!

そのくせ払わなければ数十年に渡って遡り、
満席の状態で毎日上演してたとして計算した莫大な著作権料を徴収すると脅す。
実際そうやって裁判で負けて支払ってつぶれたJazz喫茶なども多いと聞く。

でもそのお金どこに分配されてんの?

これではヤクザのみかじめと同じである。
ちゃんと著作権者に分配しろよ!!

ワシは今から弁護士と相談してどうするか決める。

Posted by ファンキー末吉 at:10:25 | 固定リンク

2009年9月11日

娘の焼いたピザ

中学二年生の娘は少し「オタク」である。

高知の中国の頃は美術部(という名の漫研)に所属して漫画ばっかり書いていたが、
八王子に引っ越してからは、
1学年20人しかいない学校なので漫研(という名の美術部)は本当に美術しかしない数人が所属するだけなので、
何のクラブに所属するのかと思いきや、
「科学調理部」というまたよくわからんクラブに所属した。

このクラブは食品を科学的に分析し、
それを調理することにより科学を学習するという、
これもまたわけのわからないクラブである。

先日は「うどん」を作った。
その次は「そば」を作った。

いわゆる「粉もん部」である。

今朝娘が「パパ、えりの作ったピザ食べんが?(まだ少し土佐弁)」
と言うので「ほな食べよか」と言ったらこんなんが出て来た。

EriPiza.JPG

単なる小麦粉をやいただけのパリパリの食べ物なのでチーズを乗っけてみたら、
それでも単なるパリパリの小麦粉である。

「小麦の味しかせんなあ・・・」
でもそれではせっかくの娘の気持ちが台無しである。

「素材の味がよく引き出されている」

粉もん部の活動は続く・・・
今日はこれを食って筋少のリハに行くのじゃ・・・

Posted by ファンキー末吉 at:13:24 | 固定リンク

2009年9月10日

筋肉少女帯のリハーサル開始

パールから山ほどの筋少用のドラムセットが届いた。

KingShowDrumCase.JPG

別にワシは筋肉少女帯のメンバーでも何でもないので
「ファンキー末吉/筋肉少女帯」というのは間違いであるが、
まあドラムセットの分類で言うならそうなのか・・・

・・・違和感がある・・・

赤坂ブリッツ2DAYSを全部違う曲でやると言うのだから曲数が多い!!
昨日は朝から夜中までずーっとコピーしていた。

40曲以上あるのだ!!

また難しい曲が多い!!

これを何日のリハで仕上げるのだろう・・・
5曲目の譜面を書いている時には1曲目はもう忘れているので、
今日スタジオで譜面を見ても一体どんな曲だか思い出せない・・・

また速い曲が多い!!

体力も頭脳も心配である。
リハーサル初日・・・果たしてどうなることやら・・・

Posted by ファンキー末吉 at:14:05 | 固定リンク

2009年9月 9日

9月8日ジェフベックトリビュート

北京から帰ったらやたらと忙しい。
8日は朝からX.Y.Z.→Aのジャケット撮影。
会社の決算が迫っているとかで領収書整理などを合間にやる有様。
とても昨日届いた40曲もの筋肉少女帯の曲をコピーするヒマはない。
(21、22の赤坂ブリッツはワシが叩くのよん)

撮影を終えたら慌ててに行き、セッティングしてリハーサル。
ほとんどリハーサルをする時間がなかったので、
出番前直前まで譜面とにらめっこしてイメージトレーニングする。

嫁は久しぶりに店でご飯を食べたいと言うので子連れで来ている。
子供が泣こうがわめこうが、ワシは譜面にかかりっきりである。

出番まであと5分と迫り、客席にもその緊張感が伝わり出した頃、
カウンターにいた赤間くんがワシを呼びに来る。

「奥さんがお呼びです」

頭の中は譜面の音符のまま席を立ち、嫁の座っている入り口の近くまで向かう。
緊張感がそのまま席を立ち歩いているようなものなので、
客も何となくワシを目で追う。
嫁のところまで着くや否や、嫁がワシに向かってこう言った。

「パパ、そのベビーカー邪魔になるからどっかに移動してぇ」

赤間くんが慌てて、「そんなことなら私に言って下さい!!」
ライブを見に来てたリアクションのベースのユキも
「そんなことなら私に言って下さい!!」

ちなみにユキは嫁とは初対面、まだ紹介してないので面識もない。
うちの嫁、みんなの視線をどっと浴びて赤ら顔。

「しまった・・・ここはうちじゃなかったのね・・・」

ライブが終わり、ユキやゲストの工藤ちゃんら懐かしい友達としこたま飲んだが、
その日は酔っぱらって帰っても珍しく機嫌が悪くなかった嫁であった。

Posted by ファンキー末吉 at:14:47 | 固定リンク

2009年9月 7日

セルフ打ち上げ

ワシは大仕事で何かを生み出した時には、
それを大音量で聞きながら酒を飲むのを愛する。
仮ミックス途中で洛陽に行ってしまったので仮ミックスをまだ聞いていない。

夜汽車でしか寝てないワシはまる二日間風呂に入ってないので、
まず北京に着いたら三日ぶりの風呂!!
そしてずーっとネットにつなげなかったのでいろいろメール仕事をする。

本当はメンバーにデータをUPして聞かせたいのじゃが、
まだデータを受け取ってないので仕方がない。

なんじゃかんじゃしているうちに
スタジオに人が来ている時間になったのでデータを取りに行く。

もう夕方である。
ビールとつまみを用意して、若い衆集めて
「さー今から聞くぞ!!」
ってなもんである。

ところが1曲目を再生してみると、
ストリングスは大きすぎるしコンプはかかり過ぎてるし、
「お前・・・これはないじゃろ・・・」
というぐらい音がひどい。

仮ミックスを頼んだエンジニアも北京ではもう既に有名なエンジニアとなっているのだが、
いかんせんワシにどうやってこれで酒を飲めと言うのか・・・
ワシの求めているものが・・・
いや、要するにワシらの10年の歴史をお前はわかっとらん!!!

メンバーがこれを聞いて同じように感激しながら酒が飲めるか?
仕方がないからミックスをやりなおす。

ところがそうなると開かないファイルが現れて来たりする。
アルバムを録っていると試練に見舞われる曲が次々と現れて来て、
日本では「眠れなくて」のデータを消してしまうし、
アレンジの時はアルバムタイトルチューンの「Yesterday Today Tomorrow」で譜面ソフトがトラブった。

ストリングス録音の時は「Z to A」が開かんかったし、
ここに来て開かなかったのもまたこの曲である。

原因はファイルではなく院子のスタジオのプロトゥールスにあるようだ。
仕方ないのでMacBookのプロトゥールスで開いて作業する。

そしてこういう時に限って院子名物、「停電」である。
かまうもんか!!MacBookは電池でも動く。
ヘッドホンをかぶってひたすら作業する。

「絶望の〜風よもっと吹け〜」
ってなもんである。

呼び集められた若い衆がもう飽きてしまった頃、電気が復活!!
「よし、大音量で聞くぞ!!」
自分で考えた仮の曲順通りにBounceしてゆく。

全部をWavファイルに落とした後に、
それをMP3に変換してWebにUPする。
そのアドレスをメンバー全員にメールすればそれで終わりである。

いやいや、メンバーにメールする前にもう一度Webから音を聞いてみてチェックせねば・・・

最後の曲になる前に酔い潰れて寝てしまった。
セルフ打ち上げ、いつの間にか終了であった。

メンバーにメールを送り、飛行機に乗って日本に帰る。
明日はX.Y.Z.→Aのジャケットの撮影があるのでみんなFunkyスタジオに集合する。

よく考えたらそこでみんなで聞けばよかったのではないか?

いやいや、少しでも早くみんなに聞かせてやりたいのよ。
一日早くみんなに聞かせるために一日無駄にした。
バンドとは突き詰めればそのようなもんである。

Posted by ファンキー末吉 at:19:14 | 固定リンク

新全中国ドラムクリニックツアー河南省「洛陽」

録り終わったオーケストラの音を夜汽車で聞きながら
セルフ打ち上げをしたかったのじゃがあいにく間に合わず、
後はスタジオのエンジニアに任せて夜汽車に飛び乗った。
酒量は十分だったのですぐにバタンQ(死語)。

夜汽車に揺られること10時間、朝早くには洛陽の街に着いた。
洛陽・・・13の王朝が都を置いた歴史の深い街である。

すぐさま会場向かう。
いつものように自分のポスターに迎えられた。

VisionLuoYangGate.JPG

いつものようにドラムのチューニングをして昼飯。
「洛陽菜是都帯湯的(洛陽の料理はどれもスープがついてくる)」
と言ってたので、ひとつの料理にひとつのスープがついてくるのかと思ったら違った。
全てがスープ料理なのである。

海鮮料理は海鮮スープになるし、
肉料理は肉スープになる。
まあこれだけバラエティーに富んだスープ料理が作れるもんだというほど凄い。

中でも一番おいしかったのがこれ!

VisionLuoYangSoup.JPG

おこげを団子のようにしたものにその場でスープをかける。
ジュッと言ってスープが弾け、
中がまだカリカリのおこげをピリ辛のスープと一緒に食す。
これがまた絶品!!

今回の会場は音楽学校の教室である。

VisionLuoYangHall.JPG

まあまた日本から来たわけのわからんドラマーがドラム叩くだけで何故にこんなに人が集まる?・・・
地元の偉い人が言うことにゃぁ、

「今日は地元メディアが全部来てるぞ。
テレビだろ、ラジオだろ、新聞だろ、
洛陽でこれだけ大きなイベントは初めてだ。
お前はここではもう有名人だ、は、は、は・・・」

早い話、それをやってやったのは俺の力だぞ!と言いたいのだ。
毎回ながら地元の偉い人とは付き合い辛い。

VisionLuoYangBrassBand.JPG

洛陽では管楽器が盛んらしく、
地元のブラスJazzバンドがオープニングをつとめてくれた。
ビッグバンドの譜面はいくつか書いたことがあるのでプレゼントしようと思ったが、
そんな時に限って譜面ソフトFinaleが使えなくなる。
ひとつのパソコンでしか使ってないのに認証確認がどうのこうのと、
これだから正規版はダメなんだと中国人が言う気持ちがよくわかる。
日本に帰ったらまた思いっきりクレームを入れてやろう。

VisionLuoYangGirl.JPG

各地の天才子供達を数多く見て来たが、
その中でもワシはこの娘に一番心惹かれた。
レギュラーグリップとマッチドグリップを持ち替えながら
デイブウェッケルばりの凄腕プレイもさることながら、
シンバル等を叩く時に「ちくしょうめ」という表情が愛らしい。

彼女は何に怒っているのでろう・・・
心の内を覗いてみたくなるような魅力的なパフォーマンスであった。

うちの娘より1歳下の12歳というが、
この娘が大人になって、世の中のいろんな矛盾に直面し、
それを全部スティックに込めて叩き出したら凄いことになるかも知れない。
問題はそれまでドラムを叩き続けているか、
そして「ドラム」だけではなく「音楽」というレベルにまで到達出来るかどうかである。

名前は聞かなかったけど、
もしまだずーっとドラムを叩き続けているならいつか北京においで。
その気があるなら日本においで。
次の中国の音楽を作り上げるのは君たちなんだから・・・

そんな暖かいものを抱きながら全てのプログラムは終了し、
慌ただしく打ち上げ。

ちなみに列車は1時間半後には出てしまうのでワシには1時間しか時間がない。
何と往復20時間の旅で滞在時間たったの10時間なのである。

偉い人がまたとやかく講釈を足れているので、
「とにかくビールを飲ませろ』
と催促する。

VisionLuoYangBeer.JPG

洛陽ビールで喉を潤す。
偉い人は白酒である。
瓶の中に帆船が彫られている高級酒。

VisionLuoYangBaiJiu.JPG

地元の習わしで、3杯ついでもらってイッキするというのにも付き合った。
何せワシはあとは夜汽車でぶっ倒れて寝るだけなのである。
隣では地元の若い衆が酒も飲まずに待機している。
彼がワシを無事に駅まで送り届けて、
入場券を買ってちゃんとワシを寝台車まで連れてゆくのである。

嫁に言わせると「あんたはホント若い衆使うのが上手いなあ」と言うが、
「地元の有名人」なんだろ?それぐらいしてくれよ・・・
ついつい偉い人へのあてつけでそう思ってしまう。

3杯のイッキは偉い人だけでなく、それぞれの人とやらねばならないので、
まあ1時間あればぶっ倒れるのには十分である。
若い衆に引きずられるように寝台車まで運ばれ、
そのままベッドに寝かされてお別れした。

見れば3段ベッドの2等寝台である。
「地元の有名人」を2等寝台に乗せる中国人の考え方がようわからんが、
酔い潰れればどこでも一緒である。
寝返りも出来ない狭い寝台で眠りについた。

ファンキー末吉ひとりドラムツアーの軌跡(こちら

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2009年9月 6日

大仕事その2管楽器とパーカッション

ストリングスオーケストラが帰って行った後、
スタジオが次の管楽器録音のために大幅なセッティング替えをしてる間、
先ほど録ったストリングスを片っ端からデータ整理してゆく。

ブースの中で聞いているので録ったものをいちいちプレイバックしていない。
また、どの部分はどの部分を貼付けるとか計算しながらやっていたので、
それだからこそこれだけ短時間で録り終えることが出来たのだが、
自分の耳が、そして頭が少しでも悪ければそこでおしまいである。

ひとつひとつの録音を丁寧に聞いてゆき、
数テイク録ったものは一番いいものを選んで貼付けてゆく。
そんな作業をやっているうちに管楽器奏者がやって来た。

今回は管楽器はホルンだけである。
通常の編成では2本呼んでダブルで重ねて4本にするが、
何故かひとりしか呼んでくれていない。
「中国で最高のホルン奏者なんだ。ギャラも最高級だよ」
聞いてみるとひとりで800元(約1万2千円)持ってゆく。

日本のスタジオミュージシャンより高いやん!!

同時録音ではなくダビングだからひとりでよろしい!!
ポケットマネーでレコーディングしてるんだから破産してしまうわい!!

だいたいホルンはオープニングの曲のイントロの8小節だけしかないのだ。
時間で言うと20秒足らず。
譜面を見せたらあからさまに「これだけ?」という顔をしている。

「4本ダビングしてくれるかい?」
そう言うとよろこんで、
「没問題!!(ノープロブレム)」

・・・そりゃそうじゃろ・・・

BeijingStringsHorn.JPG

結局6本ダビングして5分足らずで帰って行った。
5分で800元・・・ワシは一体何をやってるんじゃろ・・・

いかんいかん!
音楽をつきつめる時に金を考えるとよくない。
もともと予算をそのままスタジオに渡しているのだ。
ブッキングもスタジオが責任持ってやってくれる。
ワシは音楽だけを考えていればいいのだ。

パーカッションが着くまでエディットを続ける。
「パーカッションは何時に着くの?」
ワシは9時40分の夜汽車で洛陽に行かねばならないのだ。
「楽器は・・・6時だな。奏者は・・・子供を迎えに行かねばならないので7時だ」

ブッキングしたのは女性。
一流の奏者であるが主婦でもあると言う。

「仕事だからすぐに来るように言いなさい!!」

人の都合よりワシ自身の都合である。
いくらコネで友人を呼ぶにしても金を払うのはワシなのだから・・・

奏者が先に到着した。
まずシンバルを録音する。
「どのシンバルがいい?」
向こうはワシがドラマーであることを知ってるので意見を請う。
とりあえず一番大きいのを選んで叩いてもらう。

このシンバルロールというのは言わば「芸術」である。
同じ打楽器奏者としてこのシングルストロークにはため息が出る。
ワシもよくドラムのレコーディングでやらされるが、
とてもじゃないけどこれだけ粒立ちのよいロールは叩けない。

そりゃそうじゃ、
この人たちはこのシングルストロークだけをひたすら練習して生きて来たのだ。
ロールに「命」がある。

あっと言う間に録り終わり、次は合わせシンバル。
猿のおもちゃみたいに左右からがしゃんと合わすのかと思いきや、
合わせシンバルは横にして、
叩くときに空気を逃がすように一瞬こすり合わせるのだ。

プロじゃ・・・

これもあっと言う間に録り終わり、
そうこうしているうちにティンパニが届く。
この引っ越し業者が実は今回のレコーディングの中で最高額の1200元(約2万円弱)を取ってゆく。

BeijingStringsTimpani.JPG

ティンパニはこの曲の要である。
機材レンタルして自分で叩けと冗談を言われるが、
とてもじゃないけれどもこのレベルで叩けない。
同じ打楽器奏者として悔しくはあるが、「餅は餅屋」である。
それに命をかけて生きて来た人にはとてもかなわない。

これもあっと言う間に録り終えてさっさと帰って行った。
所要時間10分そこそこである。
ちなみにギャラを聞いてみるとやはり最高額の800元。

ワシ・・・ドラムセッティングして30分、
音決めして30分、
いろいろ注文聞いてレコーディング30分、
片付けで30分。

ワシなんか2時間いろんな技を駆使して2000元なのに、
この人シングルストロークだけで10分で800元・・・

いかんいかん、金のことを考えて音楽は出来ん!
とりあえず全部録り終わったのだからビールを注文して
セルフ打ち上げをセッティングしつつエディット作業を再開。
順調に行けば仕上がった音をiPhoneに入れて夜汽車で聞ける予定だったが、
結局はエディットが間に合わず、そのまま夜汽車に乗る羽目に・・・

早く聞きたいよー・・・

洛陽から帰ったら仮ミックスをしてメンバーみんなにも聞かせてやるのさ!!

大仕事これにて終了!!

Posted by ファンキー末吉 at:09:45 | 固定リンク

2009年9月 4日

大仕事その1ストリングス

9時入りと言えばラッシュアワーなので8時に院子を出る。
雨が降り出して道路が少々混みだした頃スタジオに着いた。

8時半、まだ誰も来てないのでしばしスタジオの門の前で待つ。
「日本人は時間の観念が違うねえ・・・」
カギを開けに来たスタッフはそう言うが、
自分が遅刻したらそれが原因で今日録り上げることが出来なくなるかも知れないのに、
それでもゆっくりと来ようとする中国人の性格を疑いたくなる。

譜面の整理などをしてオーケストラメンバーの到着を待つ。
入り時間の10時より前にコンマスのKunYuが到着した。
小沢征爾やヨーヨーマとも競演経験がある実力派である。

BeijingStringsLeader.JPG

彼が心配そうに「譜面を見せてくれ」と言う。
全曲のスコアを見せると、
「美しい!!まるで問題ないじゃないか」
そう、いいアレンジはその譜面が芸術的に美しくなるのである。

そう、今回のアレンジはどれも自信作。
いつもはコンソールルームでガラスの向こうから指示を出すのであるが、
今回はブースの中に入って指示することにする。
中に入って生音を聞いた方が音程とか響きとかがよくわかるからである。

BeijingStringsCondact.JPG

「中で棒でも振るのか?」
とスタジオの連中がからかうが、
クリックに合わせてやるレコーディングは別に指揮者はいらない。
みんなクリックを聞いているのだから。

でも指揮どころかリズム指導までせねばならない事態になることをこの時点では想像だにしていない。

雨が降ったので大渋滞となり、
バイオリンとビオラがそれぞれひとりづつまだ着いてないが、
「じゃあ始めるか」
と言う。
この辺が中国である。
24人もいるのだからひとりやふたりいなくても変わらないさと言うのである。

まあ、待ってて録り終えなくてもいやだから、
少々不満ではあるが録り始めてるうちに到着。
ダブルにかぶせてるうちには全員揃った。

日本のレコーディングシステムではダブルにするとギャラも倍必要だったりするが、
ここ中国ではギャラの中に必ず「ダブルにする」というのが含まれている。
だから

トップバイオリン8
セカンドバイオリン6
ビオラ4
チェロ4
コントラバス2

の24人のオーケストラを揃えても、
実際にはその倍の48人のオーケストラが鳴っているということになる。

1曲目は彼らの得意とするバラードにして正解。
30分もたたないうちに1曲目が終わり、次の譜面を配布。

BeijingStringsFumenHaifu.JPG

順調である。
この調子で行けば予定通り半分録リ終えて昼飯ということになる。
2時半までしか時間がないんだからメシ抜きでやってくれればいいのにと思うのだが、
ここ中国では日本人的なそんな考えは通用しない。
「腹が減ってはいい演奏も出来ないだろ!」
ということで食事の時間は絶対なのだ。

曲によってはその場でスコアを直したりもする。
トップバイオリンにフレットもないような高い音を弾かせたりしているのだが、
それがあんまりよくないのではと言うのだ。

BeijingStringsFumenCheck.JPG

ブラスをアレンジする時にもそうだが、
こういう音はそれが弾ける人がいて始めて成り立つ。
弦の場合はセカンドバイオリンとかがそれをオクターブ下で支えることによってフォローする。
まあしかし結局は
「もっと大編成だといいけどこの編成だからオクターブ下げておこう」
ということになる。
こんな時に馴染みのオーケストラだと楽である。

予定通り午前中の曲を録り終えてメシ!!

BeijingStringsBento.JPG

時間がないのにメシの時間どころか食後の休憩までとる。
焦っても仕方がない。
This is China!! これが中国なのである。

午後の部開始!!

しかし音がだらけきっている。
コンマスなんぞ明らかに
「私満腹で弾けません!」
という音である。

そんなになるまでメシ食うなよ!!

仕方がない、いろいろ指示しながら士気を上げる。
彼らの苦手なロック的なキメとかではリズム指導などもしながら、
最終的には予定通りぎりぎりの2時半には全曲録り終えた。

神業である。

Posted by ファンキー末吉 at:17:06 | 固定リンク

大仕事の準備

ストリングスを8曲も録るのは初めてである。
前の日に譜面とデータを持ってスタジオに行ってくる。

StringsScore.JPG
(8曲だと譜面の量もハンパじゃない)

日本から持って来たプロトゥールスのデータをコピー。
ファンクラブ用にTDが終わった曲も多いのでデータが大きい。
やっとコピーが終わって開こうと思ったら、
プロトゥールスのバージョンが違っていて開かない。

中国では海賊版を使うために低いバージョンを使っているスタジオが多いことを忘れていた。
すぐさま院子のスタジオまでタクシーを飛ばし、
全てのデータを低いバージョンでSAVEし直す。

前の日にこの作業をやっててよかった。
当日でいいやと思ってたらタイムアウトになるところだった。

何せこの日は弦の人達が3時から仕事があると言うので
朝9時集合で10時からレコーディングである。
2時過ぎには終えようと言うと1曲30分の計算である。
トラブルなんかに見舞われたらまず録り終えれなかったところである。

だいたいかなり前からこの日に大仕事をやるぞと言っているのに、
かまわずにこの日に仕事を入れるのが中国である。

まあ大丈夫だろう、この人たちは前回の「Wings」も30分で録り上げている。
「Funkyの譜面はいつも難しいからなあ・・・」
とボヤイていたそうだが、今回は変拍子の曲はないから大丈夫。
前回の「びっくりミルクMetalicaオーケストラバージョン」のような超難曲ではない。
(あれはいつになったら発売されるのだろう・・・)

あとは管楽器と打楽器の手配である。
ティンパニを運ぶのに引っ越し会社を呼ばねばならない。
こちらでは大きな楽器は引っ越し会社が運ぶのだ。

「んで?ティンパニはお前が叩くのか?」
ドラムが叩けるからティンパニが叩けると思ったら大間違いである。
レコーディングでドラムが終わったら「じゃあコンガも叩いてよ」と言うのが中国人である。

まるで違う楽器やっつうねん!!

「んで?シンバルはお前が叩くんだろ?」
これも悪いがプロにお任せする。
この人達はシングルストロークでティンパニやシンバルをロールすることに命を懸けている人達である。
一生をそれだけに懸けていると言っても過言ではない。
基礎練習が嫌いでライブで修行しようとしているドラマーとは粒立ちが全然違う。

「んじゃあ打楽器は夜ね」
おいおい、言ってなかったっけ?
ワシはこの日の夜の列車で洛陽まで行かねばならないので
夕方には全てを終えねばならない。
全部の楽器は夕方までにまとめてよ。

いろいろあったが何とか準備万端!!
世紀の大仕事が今日始まる。

Posted by ファンキー末吉 at:07:37 | 固定リンク

2009年9月 3日

80万のSTUDERの卓

中国はバブルなので金持ちがうじゃうじゃしてるのか、
いきなりメールが来て、
「今Yahooオークションに出ているSTUDERの卓を競り落としてくれ」
と言う。

「お前がそんなの競り落としてどうすんの?」
と聞くと、
「あれ?言ってなかったけ?俺は北京に今度10個のスタジオをオープンさせるんだ」

何をやってそんなに金があるのかわからんが、
確かに昔は数千万したSTUDERの卓が80万とは安い!!

ところがワシはYahooオークションのIDを持ってないので競り落とすにもオークションに参加出来ない。
何よりも京都のスタジオだと言うからひょっとしたら知り合いかも知れない。
「連絡先が分かれば直接連絡とって交渉してやるよ」
と言うが、競り落とさないと連絡先も分からないのでその時は流れてしまった。

数日たってまたメールが来る。
「あの卓がまたオークションに出たから競り落としてくれ」
お前なあ・・・俺はそれに付き合ってるヒマはないの!!
北京で誰かID持ってる日本人探してそれに競り落としてもらえ!!
金振り込むぐらいだったらやってやる!!

と無下にあしらっていたのじゃが、
本当にID持っている日本人を探し当てて競り落としてしまった。

「ちょっとそこ行って取って来てくれないか」
軽く言うが、この人は京都と東京がどれだけ離れているかわかってない。
それにそもそもこんな巨大な卓をどうやって北京まで運ぶんじゃ?!!

「大丈夫、3つに分割出来るからそのまま北京に送ってもらえば」

税関は?手続きは?・・・
とりあえずワシはもう成田で、今から北京に行かねばならないので、
着いてからまた話をしようと言うと、
「連絡先わかったから連絡だけとってくれないか」
というので、しゃーないから電話した。

「はじめまして、STUDERの卓の件で・・・」
と喋り始めたらすぐに、
「その声は・・・ひょっとしてFunkyさん?・・・」

なんとそのスタジオは知り合いのスタジオだった。
X.Y.Z.→Aのライブ録音もしてもらったことがあるではないか!!

「とりあえず今は成田で今から飛行機乗るので、
詳しいことは着いてからメールでやりとりしましょう」
と言い残して飛行機に乗った。

北京に着いたらメールが来ていた。
「これもご縁ですねえ・・・
オークションに出したらひとつだけ連絡が来て、
一応それが競り落としたことにはなってるんですけど、
それから何の連絡もないし、恐らく悪質ないたずらでしょう。
4日まで待ってリミットが切れたらFunkyさんにお譲りしますから」

それ・・・同じ人間なんですけど・・・

買い手に連絡とってぶーぶー言う。
「とりあえず、その競り落とした日本人に連絡させろ!!
事情を説明してその後はFunkyがやるからと言えばそれでいい!!」

やりたくないが双方の知り合いとなればやってやるしかない。
「とにかく知り合いの貿易会社を探せ!!
その会社まで納めるまでだったらやってやる!!」

めんどくさいことがまた増えてしまった。
今からストリングスの譜面とデータを持ってスタジオに行く。

Posted by ファンキー末吉 at:11:04 | 固定リンク