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2022年4月16日

中国ロックを作った男インターネットライブ

日本のロックはいつ始まった?・・・と聞かれても諸説あってなかなかこうだと断言できるものはないと思われるが、ここ中国では明解である。

中国ロックは1986年5月9日、北京工人体育館で開かれた「第1届百名歌星演唱会」にて、崔健が「一無所有」という彼のオリジナルソングを歌ったことによって始まった!!ということに対して反論する中国人は誰もいない。

流行歌手に混じって、左右の長さの違うボロボロのジーパンを履いた若者が、その独特のしゃがれ声で歌う今まで聞いたこともなかったような音楽に、大人たちはおしなべ反感を露わにし、反して若者たちはその新しい音楽に熱狂した。

「俺は何も所有してない」という意味深なメッセージは、天安門事件の時に広場を占拠した若者達に歌われたりして、西側諸国が彼の写真を天安門事件の戦車などと共に多く掲載したこともあり、彼は「反体制のロッカー」というレッテルを貼られ、中国共産党から目の敵にされることとなる。

彼の進む茨の道を横目で見ながら、90年に私が出会った中国ロックの第二世代のロッカー達は、「俺たちのロックは政治とは関係ない」というポリシーと共に、中国共産党が進める経済政策と共に商業的に大成功した。

そんな第二世代のロッカー達だって当時は私にこう叫んでいたのだ。
「俺たちはロックを聞くことも演ることも出来ない!!Fuckin' govermentはロックを恐れてるんだ!!」

確かに中国共産党が「右向け」と言っても、崔健が「左向け」と言ったらみんなそっちを向いたかも知れない・・・

この巨大な国の支配者達が、どうしてそんな若者の好きな音楽ジャンルに対していちいちめくじらを立てなければならない?
それはひとえに「ロックにそのパワーがあった」からである。

その昔、この国のひとりの支配者は、鹿を見せて「これは馬だろ?」と言った。
「いや、これはどう見ても鹿でしょ?」と発言した者はみんな殺された。
だから人々は口を揃えて「これは馬だ」と言った。

これが「馬鹿」という言葉の由来であると言われているが、私にはこの昔話こそが中国共産党がロックを恐れていた理由だと思えて仕方がない・・・

私はとある機会を得て「中国ロックと中国社会」という論文を書いたことがあったが、そこでも書いた通り時代は変わり、今はそんな彼のファンだった若者が中国共産党員となり、そして今回のこの彼のインターネットライブをスポンサーする大企業のお偉いさんになっているのだろう・・・

かくして彼がこの大規模なインターネットライブをやることは、インターネットで拡散され、ここ数日私のタイムライン上は全てその話題で埋め尽くされていた。

ここ銀川の小さなライブハウスでは、そのネットライブを見ようぜというイベントが行われていたので、どうせ見るなら大音量で大画面で見たいなということで行ってきた・・・

いや〜とにかく音がいい!(◎_◎;)
主催者側から何度も「是非イヤホンで聞いて下さい」というアナウンスが字幕で流れて来たが、こうしてライブハウスの音響で大音量で聞くと、ちょっと音は痩せてると感じるものの、ほぼライブと遜色はない。

そしてステージ!!
ライブ前にカウントダウンの分数と共に設営の様子とかメンバーのインタビューとかが流れて期待感を煽るのだが、ステージの三方が映像を流せるスクリーンで囲まれていて、曲とリンクしてステージが変幻自在に変わるのが感動的である・・・


懐かしい老朋友のサックスの劉元やギターのエディー、彼らは崔健の初期からのバンドメンバーだったが、さすがに老けたなぁ・・・まあ人のことは言えんが(笑)


崔健はと言えば、まあ彼も老けたのだろうが昔と変わらん・・・
彼は彼であればそれでいいのだ。

昔私が所属していたアミューズという大手事務所のトップからこう言われたことがある。
「お前らが音楽だけよければ他はどうでもいいと言うアーティストだったとしたらうちは要らんぞ。そんな音楽だけの音楽家なんかうちは全く興味はない」

太ってたら痩せろ、ファッションに常に敏感にしろ・・・
何よりも若者をターゲットにした商売に私はついていけなかった。
当時若者のファッションにズボンをずらして穿いてパンツを見せるのが流行っていたが、「お前らはこの歳でそんなファッションで街を歩けるか?」とメンバーと喧嘩した。

しかし十数年ぶりに見た崔健は相変わらずのシンプルな服装で、相変わらず「ファッション」とか「流行」とかに全く関係なく、トレードマークの赤い星(彼は生粋の愛国者で、これは中国を意味しているのだろう)のキャップを被って無精髭を生やしている。

相変わらずのしゃがれ声で、相変わらずの全くサービス精神のないMC(笑)
変わったのは「テクノロジー」だけで、そんな全く変わらない彼を世界最高のテクノロジーがただただそれをサポートする・・・ただそれだけである。

彼がそれに乗っかって何か自分を変えるということは全くない・・・

彼の音楽は、バンドサウンドから変わってCuBase(当時)による打ち込みに傾倒していってからあまり聞かなくなったが、昔のヒット曲(と言っても彼の楽曲は大っぴらにメディアに乗ることが出来なかったのだが)を昔風のまま歌うこともあり、大きく変えるアレンジもあった。

「不是不明白的」という、中国では最初に中国語でラップをやったと言われている楽曲では、昔のアレンジとは全く異なり、テンポを落とし、電子系を取り入れて、まあそれでも「今風」ではないのだが、彼独特の世界観なのだろう、昔のファンとしては最初はちょっとがっかりしたが、最後には拳を振り上げて画面に向かって「イエー!!」と叫んだりしている・・・

途中彼はKORGのシンセかなんかでノイズを発生さえてソロパートをそれでパフォーマンスしてたが、それがまた素晴らしい!!
テクノロジーは「使う」ものであって「使われる」ものではないんだということを彼はその「人生」で胸を張ってそう伝えているような気がした。

ネットで流れて来た、このライブを見ている人からのとあるメッセージ、
「他に誰がいる?天下の宝刀まだ衰えず、初心と全く変わらない」

「ここにもいるぞ!!」と叫びたかったが、残念ながら私の人生は彼に比べたら紆余曲折、死ぬまでには私もそうなりたいとがむしゃらにドラムを叩き続けるのみである・・・

3時間を超えるネットライブはあっという間に終わり、アンコールは「視聴者が1億人を超えたらアンコールするよ」とアナウンスが流れる!(◎_◎;)

この時点で視聴者4000万人、「いいね」は既に1億を越している。
日本で、いや世界でこれだけの視聴者を集められる人間がどこにいる?!!(◎_◎;)

画面は主催者が彼に対する長いインタビューに切り替わり、その間にライブハウスでは彼の曲を大音量で流す。
「一块红布」という彼の昔のヒット曲だ。
このブログ記事でこの曲のことに触れてます)

共産党の色である赤い布で目隠しをしてこの曲を歌う彼の意味深なパフォーマンスに中国共産党は激怒し、それから今に至るまでこの曲をこんなインターネットライブでさえ正規に演奏することは出来ない。

だがロックを愛する若者はみんなこの曲を愛している。
ライブで聞けないならライブハウスで大音量で聞いて合唱する。

Rock'n Roll never die!と西欧人は言った。
中国ロックがどれだけ商業化されていっても、私が愛した中国ロックは決して死んではいない!!彼の歌声が、いや「生き様」が私にそう強く感じさせた。

私も彼のように胸を張って我が道を生きてゆこう、
「それがロックなんだ」
そう強く感じた夜だった・・・

Posted by ファンキー末吉 at:10:46 | 固定リンク