ひとりドラムの軌跡
ドラムセットと伴奏をPA設備さえあれば全世界どこにでも行きます!!
呼んで下さい!!こちら


ファンキー末吉BLOG モバイル版はこちら
最新のひとりごと
私とベトナムの物語
カテゴリー
JASRACとの戦い
Live Bar X.Y.Z.→A
おもろい話
おもろい話(中国のその他の地方)
おもろい話(北京)
おもろい話(日本)
おもろい話(最優秀作品)
おもろい話(香港とその他の外国)
カンボジア希望の星プロジェクト
キャンピングカーにて国内ツアー!!
クメール語講座
デブが来りてピアノ弾く
ドラムの叩き方
全中国Pairのツアー
全中国ドラムクリニックツアー
北朝鮮ロックプロジェクト
布衣全中国ツアー
日本人なのに教育を受けられない問題について
零点(ゼロポイント)復活計画
バックナンバー
バックナンバーを表示

このブログのフィードを取得

powered by ウィズダム

X.Y.Z.→A オフィシャルサイト 爆風スランプトリビュートアルバム WeLoveBakufuSlump
今回新録された楽曲のみを
おまけComplete」
としてCD化しました。
OmakeCompleteJacket.jpeg 爆風スランプトリビュート盤を既にご購入されている方は、このCDを買えば「完全版」となり、更には他のCDには収録されていないファンキー末吉の「坂出マイラブ」も収録されてます。
「完全版」としてセットで買うと500円お得な2枚で3500円のセット販売もあります!!
ファンキー末吉関連グッズ
(書籍)











ファンキー末吉関連グッズ
(CD、DVD)


















ファンキー末吉関連グッズ
(その他)

ファンキー末吉楽曲配信サイト

2007年1月13日

イスラム文化のリハーサル

ABUDU.jpg

新疆ウィグル族の友人、阿布都(写真)がうちにリハーサルに来るようになってもう半年以上になる。
ロックバンドと違って、生ギター2本にパーカッション、エレキはあってもベースぐらいなので、ボーカルもPAで拾わなくてもいいし、ほぼ「アンプラグド」と言ってもいい編成なので、隣でレコーディングしてようが何してようが全然邪魔にならないのがいい。

毎日のリハーサルのかいあって、なんかもうすぐアルバムのレコーディングに入ると言うことで、ワシに数曲ドラムを叩いてくれと頼まれた。
まあそんな嬉しいことはないので二つ返事で引き受けて、今度はワシも一緒にリハーサルと言うことにあいなった。

Studio2.JPG

北京の貧民街にある我がFunkyスタジオは、リハーサルルーム(図面左下のRehearsal Room)にも簡単なレコーディングシステムがあり、特にバンド物などリハーサルが必要なものはここでリハーサルをやりつつ、テンポや構成を決定したらそれをマルチトラックに録音出来る。

今日び、レコーディングはドラムから順番に別々に録ってゆくのじゃが、ドラムを録音する時にはガイドとしてその他の楽器や仮ボーカルが必要なので、このシステムだとリハーサルが終わった瞬間に、もうドラムの本チャン録りの準備は出来上がっていると言うシステムなのである。
便利である。

かくしてリハーサルが始まる。
新疆ウィグル地区の民俗音楽がベースになっているので、さりげなく変拍子などが出てきたりもするので、とりあえず彼らだけで一度演奏してもらってそれを譜面にする。
そしてテンポを決めてそのクリックに合わせてドラムも一緒に録音しながら演奏してみる。
基本的なリズムアレンジなどに問題がなければそれでOK!
次の曲に・・・と思ったらいきなりリハーサルが中断し、お祈りが始まる。

文化が違えば大事にするものも当然違うので、それを尊重して彼らのお祈りが終わるまで待つこととなる。
前回お祈りに遭遇した時には、彼らは中央の院子(図面の真ん中、Terrace)で土砂降りの中一心不乱にお祈りしているのを見かけたが、今ではこのスペースには卓球台が置かれているのでここでは無理である。
っつうか、マイナス15度の北京の冬には屋外でお祈りは無理である。

次に広いスペースはリハーサルルームなので、「ここでやれば」と言うのだが彼らはそれを聞かず外に出て行ってしまう。
聞くところによると、部屋の中に酒を置いてあるような部屋だとか、不浄な飾りつけをしてる部屋とかはお祈りに適さないと言う話である。
結局彼らが見つけたのはレコーディング用のドラムセットを置いてあるレコーディングブース(図面右上のBooth)である。
ここはこのスタジオを一緒に作ったWyn Davisに「Empty room!」と言われ、なるだけ余計なものを置かないようにしているので、きっと彼らの言う「不浄な飾りつけ」などがないのであろう。

まあ飾りつけと言えば、
XYZ_BD.jpg
XYZ結成の時、パール楽器がわざわざアメリカのREMOに発注してくれて作ってくれたバスドラのヘッド(しかしデザイン的に穴を開けるスペースがなかったので結局使わずじまい)がドラムの後ろに掲げられているのじゃが、そう言えばこのもうひとつのヘッドを院子に掲げている時にもお祈りをしていたので、XYZのロゴはありがたくも「不浄なもの」ではないのであろう。

そうすると、リハーサルルームの何が不浄なのかと見渡してみると、いつぞやのドラムクリニックのポスター、
DrumClinicPoster.jpg

つまり「不浄なもの」、すなわちワシの顔!!・・・

まあよい、彼ら自身がそんな不浄な顔のワシにレコーディングを頼んでいるのである。
どこでお祈りをしようと暖かい目でみてあげようではないか!!

と言うわけで彼らのお祈りも無事に終わり、(あまりに厳粛なので写真撮影をする勇気はなかった・・・)次の曲のリハーサルが開始される。

次の曲は6分を超える民族調組曲で、構成を確認したりリズムアレンジをいろいろやっていたらもう夕方になってしまった。
何とかフルサイズで録音し終わると、「夕方のお祈りの時間なので今日はこの辺で」と言うことでお開きになってしまった。
家まで帰ってゆくとお祈りの時間に間に合わないのか、またドラムブースに引きこもってお祈りが始まる。

しかし・・・これって仕事的には非常に効率よくないのでは?・・・

イスラム社会・・・今だに謎である・・・


Posted by ファンキー末吉 at:20:37 | 固定リンク