
2011年8月21日
全中国ドラムクリニックツアー2011年 江蘇省「徐州」
♪徐州〜徐州と人馬は進む〜♪
という歌があるが、なるほど徐州は沿岸部ではちょうど南北の間に位置し、
日本軍にとってはどうしても押さえておきたかった要地だったのかも知れない。
北京南駅から噂の新幹線に乗り、
3時間足らずでもう徐州である。
そのまま会場に行ってセッティングとチューニング!!
何じゃこのドラムの数は?!!!・・・まるでドラムの海である・・・
聞けば今回のイベントは徐州電視台の公開録画らしい。
勝手に名付けて
「徐州子供ドラマー100人イベント(ゲスト日本著名鼓手Funky末吉)」
ってな感じであろうか・・・
イベントは3時頃から始まり、ワシの出番は5時過ぎだというが、
面白そうなので3時には開場に入った。
これですよこれこれ!!
1度目の時もそうでしたが、
ここの子供達は髪型、ファッション、叩き方共に「ロック」である。
こんな子供たちが100人集まってメタリカやボンジョビを叩くんだから笑いが止まりません!!
ワシの出番までたっぷり堪能させて頂いて、
司会者に呼び込まれて3曲ぶっ叩く!!
・・・はずが2曲で司会者が出て来てワシと絡み始める・・・
まあいい、1曲目が8分あるのでカットになったのだな・・・
と思いながらテレビ用の顔にチェンジ、
中国語でサービス精神たっぷりにMCしてたらいきなり3曲目の曲紹介!!
同期モノのイヤホン抜いてしまいましたがな・・・
慌てて3曲目のセッティング・・・
まあそう言やプログラムにちゃんと曲名を載せているんだから突然カットはないわな。
予定していた3曲終わったら100人ドラマー全員出て来て、
「ファンキーさんと一緒にドラムを叩こう!!」
のフィナーレ。
何と曲はワシが録音した許魏の「漫歩」である。
しかし100人で叩くとぐしゃぐしゃじゃぞ・・・(笑)
この曲と最後のフィナーレの曲がメドレーになっているということで、
演出として子供が花束と酒を持ってワシを迎えに来る。
ワシはそれを受け取ってJBよろしくステージを降りて帰ってゆくということだ。
まあJBのようにもう一度マントをはねのけてステージに上がることもなく、
そのままその酒を飲もうとしてたらまたステージに呼ばれた。
「ファンキーさんエンディングです!!」
エンディングも撮るのか・・・聞いとらんかったぞ・・・
というわけで全てのプログラムが終わった。
3曲だけ叩くというのも全曲叩くよりより疲れた気がするが、
何より大変だったのはバックステージである。
およそ100台のドラムセットが2組の子供達が入れ替わり立ち替わり叩くのだから、
その200人の子供達をまとめるのが大変!!
先生達、本当にお疲れさまでした。
再来年はもっと大きなイベントを考えてらっしゃるということで、
微力ながら私もまた駆けつけて参加させて頂きます。
ファンキー末吉ひとりドラムツアーの軌跡(こちら)
Posted by ファンキー末吉 at:09:53 | 固定リンク
2011年8月17日
戦争勃発?!!
過去、中国のロック史に残る争いとして、
歴史上一番レコードを売った黒豹の第二期のボーカリスト巒樹(LuanShu)が、
第三期ボーカル秦勇(QinYong)と黒豹、
そして日本のレコード会社JVCを相手取って起こした訴訟がある。
自分が歌っている音源をあたかも秦勇(QinYong)が歌っているかのように商売をしたと言うのだ。
昔の仲間を告訴するなんてことはやめた方がよい。
その頃巒樹(LuanShu)は誰にも相手にしてくれる者もいなくなり、
そんなことを知らないワシがいつものように
日本から遊びに来て彼んちに泊まったりしてたもんで、
今では
「いい時もどん底の時もずーっとそばにいた朋友」
となって今でもしょっちゅう仕事もしている。
ワシは今回北京に戻って来て、
何故か零点からリハのブッキングがないなと思ったら突然ミーティングに呼ばれ、
脱退したボーカルの周曉歐(ZhouXiaoOu)を相手に訴訟を起こすと言うのだ。
聞けば周曉歐(ZhouXiaoOu)が地方の営業の仕事で「零点」という名前を使ったらしい。
まあ例えて言うと、もし
「ラウドネスを脱退した二井原がラウドネスという名前で仕事をしたらタッカンがどれだけ激怒するか」
という感じだが、
彼らの場合はもっと流行バンドなので、
国内にふたつの零点が現れたら誰もバンドの方なんか見向きもしない。
彼らにとったら致命的に「絶対に許せない」ことなのである。
「そんなヒマあったら練習せーよ!!もっと上手くなりなはれ!!」
しかしやつらは既に訴状を用意し、
マスコミを呼び、明日宣戦布告をすると言う。
「ファンキーさん、明日から全中国が大注目する訴訟劇が始まる。
いい宣伝になるから今晩すぐ1曲アレンジしてくれ。
急いでレコーディングしてネットにUPする!!」
ひぇー!!!
まあ金さえもらえば別に急ぎの仕事でも何でもするが、
人の争いで金をもらうのも何か武器商人のようですっきりしない。
院子に帰る道すがら周曉歐(ZhouXiaoOu)方面の友達にも電話を入れる。
「零点が訴訟まで考えてるから気をつけろって伝えといて!!」
そして零点側にも「訴訟劇の最中に絶対俺の名前を出すな」と伝えておかねば・・・
こんなことに巻き込まれて敵など作りたくない。
中国の音楽界は狭い。
人と恨まれなんかしたら商売なんて出来やしないのだ・・・