
2013年11月23日
JASRACから訴状が届く
JASRACのHPにはLive Bar X.Y.Z.→Aを提訴したという記事が早くから掲載されていたが、いっこうに訴状が届かない・・・
昨日ライブ前に不動産屋から電話があり、
「店の契約書を見せてくれって言われてたの忘れてたんですが提出してもいいですか?」
と今更のように言うので、
「ああ、これが来てないから訴状を作れなかったのかな」
などと思ってたら、いきなり嫁から
「東京地方裁判所から分厚い封筒が届いたよ」
とメールが届く。
いや〜「被告人」ってショック大きいなぁ・・・あやうく倒れそうになりました(笑)
小畑秀光がよく「ファンキーさんは僕と同じ病気です」と言うが、
それって「双極性障害」?つまり躁鬱病?・・・
まあ常に「躁状態」で仕事をしていると言うのだが、
ちょっとしたショック、例えばモノを失くしたとか、
飛行機乗ってマイレージつけ忘れたとか、そんな小さなことで落ち込むことはある。
今回のツアーでもガソリン入れてTポイントつけ忘れてあわや落ち込みそうになったのを気力で持ち直したが、この「被告人」は相当ショックが大きかった・・・
これって指定された日に法廷に行かないかんのな・・・
たまたま都内近郊でのライブの午前中やったんで大丈夫やったけど、
今後ツアー中とか中国でいる時とかどうなるんやろ・・・
また訴状が分厚過ぎてスキャン出来んと言うので、
訴状を見てないので何とも言えないが、
この状況でどうやってJASRACは「勝てる」と踏んでいるのか、その辺がどうもよく理解が出来ん・・・
理解出来んと不安感がつのるのでよけいローになる・・・
そんな精神状態を打開してくれたのが昨日のライブハウス「飯田Canvas」のオーナー桑原さんの話である。
聞くにこの店、元々は地元のJazz関係の人達とJazzクラブとして立ち上げたが、
経営がうまくいかなくてその人達は撤退、
でも「音楽を発信する」という意味でこの場所は畳みたくない。
そこで考えたのが、そう思う人達が集まって、
「儲ける」という発想を全て捨てて「持ち寄り」で運営していると言うのだ。
家賃やいろんな支払いもあるし、例えば生ピアノのライブがあると調律もせないかんし、
ライブの度に1万円以上かけて調律してたら「儲け」にはならんが、
それをやらんかったらライブも出来んので、
「金がない時にはある人が払って続けよう」
で、もう20年も続けていると言うのだ(驚)
Live Bar X.Y.Z.→Aもまるで儲かってない上に「裁判」となるとやはり莫大な費用が必要となる。
訴状を見てないのではっきりとしたことはわからんが、
弁護費用だけで100万単位であろうと思われる・・・
博打もそうだが戦争は必ず金のある方が勝つ。
「JASRACという会社は負ければ必ず上訴する会社ですから、この案件もきっと最高裁まで行くでしょうねぇ」
と弁護士は言うが、
「こりゃ裁判費用だけで潰れるな」
と思って戦う前から落ち込むところをこのお話で救われた。
「この店を潰すな」というムーブメントさえあれば何とかなる!!
潰れそうになったら募金も募るし、
経営が暗礁に乗り上げたら新たな経営者を募る!!
その時にはみなさん、是非協力して欲しい!!
Posted by ファンキー末吉 at:09:06 | 固定リンク
2013年11月22日
ツアーの過ごし方(長野県飯田市編)
昨日の甲府終わりで車を飛ばして飯田市まで走った。
ホテルは連泊の方が次の日入り時間までゆっくり寝れて楽だからである。
(と言いながら年寄りはどの道朝早く起きてしまうのぢゃが・・・)
王様トリオのツアー、ブッキングはワシがやるがホテルは王様が取る。
20年も王様やってると安い宿はたくさん知ってるからのう・・・。
全国各地王様が取るホテルは「安さ」だけを追求するため、
よく「24時までにチェックイン」とか厳しい条件がつく。
王様は人間も気も小さいので、
絶対に間に合わないそんなチェックインの連絡などは全部ワシにやらせる。
ワシはなるだけ穏便にゆるやかに威圧してチェックインを遅らせる。
24時過ぎには何とかホテルに着いたのぢゃが、
安さのみを追求しているので場所が非常に辺鄙なところにあり、
周りに飲食店がひとつも開いていない。
コンビニも近くにないのでそのまま酒も飲まずに寝る!!
(これ大事!!たまには酒を抜かないと)
そしたらまた朝早くに目が覚めてしまうのな(>_<)
王様は「安さ」以外にいつも「朝食付」という条件で探しているのか、
今回も「確かホテルは朝食付だったと思います」とメールが入っている。
その気になって7時にロビーに降りてゆくと、
今回は王様の勘違いで朝食付ではなかったらしい。
ホテルのレストランに700円も払って朝飯食うのもバカらしいので、
そのまま車に乗って出かけてみる。
すき屋があったので280円の朝定食!!
しかしiPhoneとかデバイスを全部置いて帰っているのでホテルに帰れずに迷う(>_<)
やっと帰り着いたらもう9時。
しゃーないので洗濯をしようとホテルのコインランドリーに降りてゆくと、
先客がいたのか一台しかない洗濯機が回っている。
もしや・・・と思って中を見てみると英KINGが着ていた青色の王様Tシャツ(笑)
そのまま洗濯終わりに英KINGが降りて来るのを待ち伏せて、
乾燥機にぶちこんで自分のを洗濯!!
部屋に戻って原稿書きなど仕事をしながら洗濯が終わるのを待つ。
40分して降りてゆくと今度は王様が待ち伏せておる。
みんなこんなチャンスに洗濯しないと大変なのよねぇ〜・・・
(でも小畑秀光が洗濯している気配は一度もないが)
英KINGの乾燥機はまだ回っているが、
自分のも放り込んで洗濯機を王様に譲る。
また部屋に戻って仕事などをして降りて来ると、
同様に王様がまたワシの乾燥機に放り込んでいる(笑)
連泊の時しか時間がないのでワシは街に出て髪の毛を染めてもらえる美容院を探す。
白髪が目立たないようにと金髪にしたのに、
実は黒い髪もまだまだ残っていたようで、今度は生え際の黒が目立って仕方がないのである。
しかし前回は鳥取の街では全ての店で断られた(>_<)
二井原からもらった、自衛隊が実際に使っているという日の丸が入ったジャージとサンダル履きで金髪のこの人相が現れたらみんな「予約でいっぱいです」と断ってしまうのだ(笑)
顕著だったのは「5時で閉店ですので」と丁重に断ったお店が、
6時頃その前を通ってもまだ開いていたり・・・(笑)
今回はどうかなと逆に楽しみにして美容院探しをしたのじゃが、
飯田の街・・・美容院探すのが逆に大変!!!(>_<)
やっと探し当てた一軒で無事に脱色してもらい、
髪の毛を乾かしてもらってる頃に王様からメール。
「お腹すいたよぅ・・・」
車がなければホテルの周りには何もないからということで急いで戻る。
王様と英KINGを乗っけて街道沿いのラーメン屋へ!!
小畑秀光はメールを回したが12時間寝ないとだめらしいので返事が来ない。
3人でラーメンを食いながら王様がふと靴下を差し出す。
「乾燥機の中に落ちてました」
もう次から順番に担当者決めて3人いっぺんに洗濯機回せば〜(笑)
部屋に帰って小休止して会場へ!!
今日は連泊なのでのんびり出来たが、
明日は10時にチェックアウトして1時間しかかからない岐阜に15時入り・・・
うーむ・・・温泉か・・・
旅は続くよあと13本・・・
Posted by ファンキー末吉 at:13:44 | 固定リンク
2013年11月18日
御礼!!Wingさん大喜びで帰国
Wingが10年振りに日本にやって来てコンサートを開くことが出来た。
ご尽力頂いた方々に心からお礼を言いたい。
彼は10年前来た時にはフィアンセが亡くなったりどん底の状況で、
その小さな小さなライブツアーは、偶然彼のその事件から最初のライブとなってしまった。
「どうする?こんな大きなことがあったんだからキャンセルする?」
そう聞いた私に彼は「行くよ。僕は歌うよ」きっぱりとそう言った。
アジアを代表するロックバンド「Beyond」のメンバーのツアーがこんな小さなライブハウスツアーであることに非常に「悪いなぁ」と思ってたけれども、
それよりももっともっと大きな問題を抱えていた彼はそんなことは気にしてなかったようだ。
「もう自分には歌しかない」と強く思ったのだろう、
ライブ中盤に
「僕は歌がまだまだ下手だから天国の黄家駒に笑われちゃうかもわかんないけど」
と前置きして歌った「海阔天空〜はるかなる夢」の歌は素晴らしかった。
この日から名実ともに彼は「ボーカリスト」になったのだ。
黄家駒は決して笑ってなんかいない、惜しみない拍手をしてたと思うよ。
この曲は図らずしも黄家駒の遺作となった曲である。
レコード会社はそれなりに本当に頑張ってくれたのだけれども、
残念ながら日本ではヒットには及ばなかった。
まあ下世話に言うと「売れなかった」曲である。
「売れない」ということはこの資本主義の世の中では「価値のない」ものである。
その他「貧乏である」「無名である」等は全て「価値がない」それが「日本」という国の「現実」である。
その昔、ワシは「売れる曲を作る」というのが仕事だった。
思いを込めて生み出した曲は逆にボツになり、
耳障りの良い上っ面だけの曲ばかりが採用されていた。
それが「売れる」ものであるのだったらきっとそうなのだろう。
でもワシは知っている。
「売れる曲」というのと「素晴らしい曲」というのは根本的に違う論点なのだ。
その証拠にこの「海阔天空〜はるかなる夢」という曲は中華圏では知らない人はいないというぐらいスタンダードになってる。
「売れない曲」が「悪い曲」というのは「音楽」での物差しではない。
「商業」としての物差しで、その価値観を世界中の人々が絶対的に「正しい」と思っているだけの話である。
そんな価値観に自分を無理矢理合わせて、
そんな曲ばかりをやっててそれが楽しい人生なのか?
「おウンコ召し上がれ!!」である!!(糞っ食らえの意by王様)
ワシはドラマーであるから、
自分が「素晴らしい」と思う音楽に包まれてドラムを叩いてたらそれで幸せなのである。
だからJazzでも何でもその素晴らしい音楽の中に身を置いておきたいと思う。
それがお金を稼ぐことが出来ない音楽でも何でもいい。
「素晴らしい音楽」であればそれでいいのである。
あの時Wingにもこう言った。
「お前が歌を歌いたいと言うなら俺は毎日でもドラムを叩いてやる。
どんなに貧乏でもいい、一緒に世界じゅうツアーを廻ろうじゃないか!!」
実際自分の頭の中では見知らぬ中国の田舎町を二人で旅してる姿が浮かんでいる。
人間強く思った世界は実現するのだ。
その後、決して貧乏ツアーではないが、一応ワールドツアーを一緒に廻っている。
どんな土地でライブをやっても、
この曲を演奏する度にいつもあの日のことを思い出す。
彼の「出発点」に一緒に居れたことが「運命」であり、
今も一緒に居れることが「縁」である。
黄家駒が死んだことは不幸な事件ではあったが、
ワシらはまだ生きていて、まだ音楽をやり続けている。
彼の「精神」はずーっとワシらの中で生き続けているのだ。
ウッチャンナンチャンのウッチャンから人づてに伝言があった。
「コンサートにお花を出したいのですが、僕の名前を見たらイヤな気持ちになったりしませんか?」
もちろんこう伝言した。
「気にすることないですよ。きっと喜びます」
直接の連絡先を知らないのでここでお礼と共に写真をUPします。
この「縁」を不幸なものにするのでなくいいものにするために、
私達は「今」をもっともっと一生懸命生きなければと思います。
梁さん、ウッチャン、お花ありがとう。
ライブに来てくれたみなさん、演奏してくれたミュージシャンの方々、
対バンしてくれたバンドのみなさん、
この「今」に立ち会ってくれてありがとう。
Wingもとても喜んで帰りました。
またやりましょう!!
Posted by ファンキー末吉 at:23:24 | 固定リンク
2013年11月 9日
昨日は〜インターネット〜カフェで〜寝た〜♪
ツアー連続23本目が終わって、
小畑はリハがあると言うのでそのまま車乗って東京に帰り、
ワシは大阪CATミュージックスクールでドラムクリニックがあるので残る。
最終日の京都FanJはちょっと辺鄙なところに位置するので、
ライブが終わったらワシは自分の荷物だけをまとめて飛び出しで終電に飛び乗った。
投宿先の大村亭はご夫妻ともいないので、
預かったカギで勝手に中に入って・・・
と思ったらそのカギは車のキーと一緒につけているので小畑が持って行ったではないの!!!!!
慌てて祇園四条で電車を飛び降りる。
しかし後でよく考えてみたら京都より大阪の方が泊めてくれる友人が多かった・・・(>_<)
仕方が無い、終電を降りてしまったのだ。
取りあえず京都の知り合いということで、
和佐田と一緒に廻ったブルースバンドのギタリスト三田くんのバーに行く。
ホテルを探してもらうが、秋の京都は紅葉が始まるともう全然空室がない。
「三田くんち泊めてくれるか?」
と聞くが、
「いやそれはいいですけど4時の閉店まで待ってもらわないかんですよ」
それもええかなとは思ったけど、翌日は朝からドラムクリニックだから取りあえず十分睡眠だけは取っとかないかん・・・
ほならということで近所のインターネットカフェを紹介してくれた。
インターネットカフェで泊まることは滅多にないが、
「フラット」という部屋のちょっと柔らかい床に寝転がったらなかなかこれは寝心地がいいぞ(驚)
何よりもネットが通じる!!(当たり前か)
あと全てのディバイスを充電出来るので、ワシにとってはもうこれで十分かな(笑)
車でも寝れることがわかったし、
泊まるところを気にしなければこれはまたツアーの可能性が広がるな・・・
今日はドラムクリニックで明日は店で喜国雅彦さんのバンドに乱入、
その後店で何本かライブやったらWingが来日して、
それが終わったらまた王様ツアー!!
連続49本!!まだまだ元気である・・・
Posted by ファンキー末吉 at:10:19 | 固定リンク
2013年11月 6日
昨日は〜車の〜中で〜寝た〜♪
小畑辺英吉〜王様トリオの怒涛の20本ライブ終了!!
昨日は佐賀から神戸までの移動日じゃったのぢゃが、
「ライブもせずに移動だけって何かちょっと悔しい」
ということからその中間点でどこかライブ出来るところを探していたら、
いろんな人からこの店を紹介して頂いた。
当初は渡辺英樹と一緒にと考えていたのぢゃが、
あいにく英樹さんの東京戻りのチケットがキャンセル出来ないチケットなので、
しゃーないので小畑と二人で行きます〜ということに相成った。
ドラムとギターだけでの「ふたりメタル」では寂しいので、
「誰か地元のベーシスト紹介してくれませんか」
と頼んだらマリオさんという人を紹介してくれて、
この人がまた激上手!!(驚)
「地元のバンドも是非一緒に」
と言うとRyoheiさんという素敵なシンガーソングライターもブッキングしてくれて、
ワシがドラム、マリオさんがベースで彼の曲もやった。
素敵なセッションやったぞ〜
お客さんもいっぱい来てくれて、
店がワシのワガママのためにどれだけ頑張ってくれたかがよくわかる(感謝)。
思わず店長さんや共演者や、客で来てくれたその友人達と居酒屋で盛り上がった。
そこで
「わっちゃー今日ホテル取るの忘れてたわ〜」
ということが発覚(>_<)!!
「駅前にカプセルホテルがあるからそこ泊まるか〜」
と小畑に言うと、
「そんなもったいないことしません!!車で寝ます!!」
と言うので「おいおい・・・」と思ったが、
酔っ払って車に荷物取りに帰ったら、このままホテルに行くのもめんどくさくなった・・・
「じゃあファンキーさんも車で寝ましょう!!」
と言って床作りを始める小畑・・・
運転席と助手席のヘッドレストを外して、
椅子を一番前まで寄せて思いっきり倒したら・・・
え?ワシの車ってフラットシートになるんや・・・!(◎_◎;)
5年乗ってて初めて知ったこの事実・・・
コンビニでいそいそペットボトルの水を買って来て
「これで完璧でありMAX!!」
と小畑・・・こいつ・・・慣れとる・・・(驚)
さすがホームレス(笑)
しかしこの季節、エンジンを切ると夜中は少々寒い・・・
何か掛け布団はないかと探したら・・・
あるではないか王様の衣装のマント!!(笑)
酔い潰れて寝るなら別にこれでも構わんではないか・・・
問題はトイレだけ・・・
というわけで朝起きてドトールに来て仕事をする!!
毎日というわけにはいかんがたまになら車中泊もなかなかええなぁ・・・
連続20本目終了!!ツアーはまだまだ続く〜連続49本!!〜
とりあえず今日から3本はこれ!!
2013年11月06日(水)
ファンQパーティーin神戸
場所:神戸チキンジョージ
出演:和佐畑秀吉(Ba.和佐田逹彦、Gt.Vo.小畑秀光、Dr.ファンキー末吉)、激鉄♪MAX!!、frame、竹内藍、他
前¥3000 当¥3500
OPEN 19:00 START19:30
2013年11月07日(木)
和佐畑秀吉(Ba.和佐田達彦、Gt.小畑秀光、Dr.ファンキー末吉)
場所:南堀江Knave
和佐畑秀吉(Ba.和佐田達彦、Gt.小畑秀光、Dr.ファンキー末吉)、激鉄♪MAX!!、他
前売り¥3,000当日¥3,500
2013年11月08日(金)
ファンQパーティーin京都
場所:京都FANJ HALL
出演:和佐畑秀吉(Ba.和佐田達彦、Vo.Gt.小畑秀光、Dr.ファンキー末吉)、安田雄介、竹内藍、他
19時開場19時半開演
前売り3000円当日3500円
Lコード:53939
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2013年11月 2日
JASRAC独占禁止法違反のニュース
公正取引委員会が「独占禁止法違反には当たらない」とした判決を東京高裁が覆したというニュースは、
いろんな人がメッセージやツイートでも知らせてくれたが、
もちろん私自身も興味深く調べただけでなく、
弁護士からもすぐに電話がかかって来た。
これはまあわかりやすく言うとこういうことである。
昔は他の業者はこの業種に参入出来なかったので名実共にJASRACの「独占」であったが、
2001年に法律が変わって今ではイーライセンスを始めいろんな業者が参入出来るようにはなり、
音楽業界ではJASRAC以外の著作権団体に著作権を管理してもらおうではないかという動きもあってイーライセンス等の他の業者も頑張ってはいるものの
そのシェアはまだせいぜい1%ぐらいのもの。
そしてそのほぼシェアを「独占」しているJASRACは「包括契約」という方法で放送局等から著作権料を徴収している。
このブログでも争点となっている「包括契約」でその中身を公開しない現状では分配は事実上「好き放題」。
放送局などの場合には「サンプリング期間」に流された楽曲リストに基づいて300億円近い著作権料を分配している。
当然ながらその期間以外に流された楽曲の著作権者には何も分配されない。
それに対してイーライセンスは1曲ごとに徴収する方式を取っているのだが、
放送局にとってはこれは少々メンドクサイ・・・
JASRACの場合はどこに分配されるかわかんなくてもとりあえずは金さえ払っておけばよいから簡単である・・・
だからイーライセンス管理楽曲を流したらイーライセンスから「1曲ぶん下さい」と言われてもメンドクサイので、じゃあ
「うちの放送局ではJASRAC管理楽曲以外の楽曲を流すな」
というお触れが出ることとなる。
そうすると結局誰もイーライセンスとは契約したくなくなるからますますJASRACの「独占」は進むという図式である。
ここまで来るともう放送局とJASRACの「癒着」やな・・・
「これではいかんでしょ」
という判決を高裁が出したというのが今回の事件である。
「包括契約」と「1曲ごと」との戦いのようにも解釈される向きはあるが、
実はイーライセンスとか他業者も全部「包括契約」にされてもこれは困ったことになるのぢゃよ。
想像してみて欲しい。
現在おそらくLive Bar X.Y.Z.→Aぐらいの規模の店なら月に3万払えば、
まあ誰に分配されるかはわからんが法律的にはJASRAC管理楽曲は使い放題になるが、
じゃあ他の業者の管理楽曲だってあるんだから、
ある日突然イーライセンスが、
「月に1万円払いなさい!!」
他の業者が
「月に5千円払いなさい!!」
そして全ての業者が我も我もと徴収に来られたらたまったもんじゃない。
本来ならば使った楽曲に対して1曲ずつ著作権使用料を支払うべきなのぢゃよ・・・
今は昔と違ってデータのデジタル化が進んでいるので
全ての使用楽曲のデータをデジタル化して共有することは十分可能やし・・・
でもJASRACはこのデジタル時代に今だにうちの店も含めて手書きの用紙を配布して、
それを手書きで記入したものを職員が手打ちで入力して集計している・・・
「ほらね、メンドクサイでしょ。だから包括契約にしなさい。その代わりどういう基準で誰に分配したかは公開しませんよ」
というのが現状なのである。
うちはJASRACに対して
「包括契約以外の支払い方があると言ったじゃろ!!そのように支払わせろ!!」
と言ってるものであるから、この独占禁止法がどうたらというもの店とは直接関係はないが、
包括契約しか選べない現状が変わってゆくという意味では大きいことである。
「包括契約」を巡って八王子の小さなライブハウスが竹槍で戦争をしかけていたら、
いきなりB29(古っ)が飛んで来てミサイルをぶちかましだしたようなもんである。
JASRACもこれだけ大きな戦いを仕掛けられたらもううちの竹槍なんかに構ってられない状況かも知れないが、もう既に戦いは始まっている。
ツアーが終わって来週東京に戻ったらさっそく弁護士とミーティングである。