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2016年3月30日

WINGワールドツアー香港リハーサル

もう25年の付き合いとなる彼だが、
普段は彼はコンサートなどではワシではなく若いドラマーを起用している。

アマチュアバンドから始まって、中華圏で今だに誰も超えることが出来ない大成功を納めたバンドとなったBEYONDのメンバーとして、やはり「後輩の育成」というのを考えているというのが誠に「彼らしい」と感じるなあ・・・

ワールドツアーとか北京など押さえて置かなければならない大きなコンサートでは思い出したようにワシを呼ぶ(笑)

「Funky〜何時に香港着く?迎えに行くよ」
といつもメッセージが来るのだが、高々バックバンドのドラマーが香港にやって来るのに歌手自らが迎えに来ることないのよ〜

「ホテルまで自分で行けるから大丈夫〜」
と返事を返して置くが、
「空港着いた〜」
とメッセを送るとすかさず、
「Funky〜じゃあメシ食おうぜ〜」
といそいそとメシの段取りをしてくれる。

そして大宴会!!(笑)

全くもって北京のLuanShuとか彼は「ワシとメシ食うのがそんなに楽しいんかい!!」と突っ込みたくなるほどワシによくしてくれる・・・

ワシも別に「仕事」というのではなく「旧友に会いに来た」というニュアンスなのだが、彼にとってもきっと「旧友が訪ねて来てついでにドラムを叩く」ぐらいのニュアンスなのであろう・・・(笑)

ちなみに「仕事」ではないのでギャラは決まっていない(笑)

ある時は多くくれたり、またある時などはお父さんが亡くなって、
「立派な葬式を出してあげたいんだ。ギャラはちょっと待ってくれないか」
と言われたり、
もちろん「ギャラなんか要らねえよ。立派な葬式出してやんな!!」ってなもんである。

毎回コンサートが終わると彼が自分の手で「红包(HongBao)」というのをバンドメンバーやスタッフなどに手渡す。
「红包(HongBao)」というのは赤い封筒にお金を入れた、いわゆる「お年玉」みたいなもんで、まあそれがギャラ代わりみたいなものになっている。

ところがリハーサルが始まっていきなりWINGが「红包(HongBao)」をワシに手渡す!(◎_◎;)

WingWorldTour2016HongBao.jpeg

「何なの?これ・・・」
と聞くと、
「ほら、北京のファンキースタジオで何度か歌の練習させてもらっただろ・・・」

まあつまりスタジオ代も「红包(HongBao)」なのである。

彼は北京ではワシんとこよりももっともっと遠いところに住んでおり、
一番近いスタジオがうちだということから、
コンサートが近くなって来るとギターを持って歌の練習をしに来たりするのだ。

まあ自分ちなんだから友達が来て勝手に歌の練習している分には金なんぞ要らないのだが、ここで「红包(HongBao)」っつうのがいいクッションになって有難くスタジオ代としてスタジオの収支に納めることが出来る。

良くも悪くもあるが、中国的ないいシステムである・・・


ところで亜熱帯に位置する香港であるが、そこで生活しようとするととても「寒い」ところである。

東南アジアの色んな国でもそうなのだが、何せ屋内ではこれでもかとクーラーを全開にして、本当に「冷蔵庫の中で暮らしている」という状態になる(>_<)

夏などでは外は気温40度で湿度100%で、室内に入れば冷蔵庫なのだからもうてきめんに風邪を引いてしまう・・・

また今回ワシは香港ーオーストラリアーマレーシアということで短パンとか夏の用意しかしてなかったのだが、思いの外外気が寒かったので中でも外でも凍えている(>_<)

それなのにWINGは
「それだけドラム叩いてたらさぞかし暑いだろう」
ということで扇風機まで買って来てくれた・・・

WingWorldTour2016Senpuuki.jpeg

いや、冷蔵庫の中でドラム叩いて決して暑くはないんですけど・・・(>_<)

おまけに老眼のワシのためにわざわざマジックで太字で目盛り書いてくれたり・・・(感涙も含む涙)

もうね、一度ぐらいはスイッチを入れねばということでちょっと風邪気味(笑)


そしてリハが終わると毎日宴会!!(笑)

WingWorldTour2016Enkai.jpeg

全くもってギャラ払って「仕事」として発注して「メシは自分でね」とした方が絶対に安くつくだろうが、これがまた中国人のメンタリティーなのよね・・・

リハが終わる頃になると毎回頭を悩ませてワシに相談して来る・・・
「Funky〜今日は何食いたい?」

事務所の力でスターになったその辺の流行歌手とは違う。
アマチュアバンドから始めて今に至る彼にとっては「バンド仲間」は何よりも大切なものである。

まずバンド仲間に楽しんでもらう。
そしてもしもお金が余ったらみんなで分けよう。

ってな感じなのである。

WingWorldTour2016Rh.jpeg

香港での3日間のリハ(暴飲暴食)も終わり、
今日は最初の公演地、シドニーに出発!!

ワシにとっては初めてのオーストラリアである。

Posted by ファンキー末吉 at:14:32 | 固定リンク

2016年3月21日

日本に家を買いに行く中国人

前回志賀高原でご一緒したLuanShuの親分Hさんだけでなく、
LuanShu本人も家を買うと言うので物件を探しに一時帰国・・・

いやね、土地の値段がバカ高い北京の人たちにとって、
日本で1億円ぐらいの物件なんか安い安い!!

ほんま北京市内に1億円以内で家買おうと思ったら大変よ・・・

それに中国は家を「所有」するわけではない、
70年間の「租借権」を買うという形らしい。

つまり土地は全て「国」のものなのであるから、
「70年の間自由に使っていいからその分お金を払いなさい」というもの・・・

これってワシは、もし70年経つ前に売買したとしたら当然ながらそこから70年間の租借権となるのかと思ったら実はそうではないらしい・・・

例えば20年住んで中古で物件を売却したら、
そこにはあと50年しか住めないということである(驚)

この制度が始まってまだ20年も経ってないだろうが、
あと50年経ったら全ての物件はどうなるのだろう・・・
そこにどんな人が住んでようが国が全部没収してしまうのだろうか・・・

はっきり言って国はまだそんなに考えてないのだということらしい。
「到了再说吧(その時が来たら考えよう)という感じで、
買う方は買う方で
「70年後にはどうせワシ生きてないし〜」
ぐらいにしか考えてなくて全中国でこのシステムが定着してしまっている(驚)

まあ中国人にとってみたら、
北京より安い金で日本に家買ったら永久に自分のものになるだけでなく、
ヘタしたら自分の子孫にまで財産が残せるんだからこんなオイシイ話はないだろう・・・

でもそれはそれで大変なんちゃうかなぁ、
そんな大金をどうやって両替するのだろう、どうやって持ち出しするのだろう・・・

何か多額の送金は国が制限し始めたということで、
まさか現金をバッグに詰めてハンドキャリー?・・・

んなわけないか・・・
金持ちは金持ちでワシにはわからんいろんな方法を知っとるんやろうなぁ・・・

まあ「お前が持って行け」と言われて現金で1億円渡されたら持って行くけど(笑)

場所は軽井沢と野沢温泉を所望らしい。
まあ北京に比べたら空気も格段にいいからええかも知れんな。

「自分が泊まらない時は管理も頼む」と言うので十数年ぶりに軽井沢でペンションやっとる幼馴染を訪ねてゆく。

まあ管理はそいつに任せて、使ってない時はワシが別荘代わりに泊まりに行ったるぞ〜

Posted by ファンキー末吉 at:04:16 | 固定リンク

2016年3月19日

Big John張嶺(Zhang Ling)中国華南地方プチツアー

老炮儿(LaoPaoer)という言葉を最近よく耳にする。

映画のタイトルにもなってちょっとした流行り言葉なのだろう。
「どういう意味なの?」
と中国人に聞くとみんな
「Funkyさんみたいな人のことをいうんだよ」
と笑う。

よくわからないのだが、
「高い経験値や技術などで若い人の度肝を抜くような高年齢の人」
みたいな感じらしい・・・

まあ言ってみれば「すんげージジイ」みたいなニュアンスだろうか(笑)

「Big John張嶺和老炮儿们」(張嶺とすんげージジイ達)と銘打って行われた1月の北京ライブは大好評だったらしく、
「ツアーやろうぜ!!」ということで2週間前に突然ツアーが組まれた(驚)

ツアータイトルは「老炮儿来袭(すんげージジイの来襲)」(笑)

ツアーのくせにブッキングが突然なのよねぇ・・・
ワシは月末の山東省のツアーはドタキャンになったこの仕事が入ってて参加することは出来ない。
誰か他のドラマーをブッキングしているようだ。

今回の華南地方も元々は3月18日の上海が決まってたようで、
そこからどこか繋げたいということなので先日よくしてくれた蘇州のライブハウスを紹介した。

ところが1週間前だというのにいきなり決定になって、
しかも2ステージ入れ替え制というのにはびっくり!(◎_◎;)

思うに「ギャラ制」なのだろう。 だからオーナーとしては何とか元を取るために2部制にした、と・・・
これも「有名人」だから出来る技やなぁ・・・

LaoPaoerSuZhou201603.JPG

前回の北京お披露目ライブではゲストがいっぱい出て大所帯のバンドになってたけれども、この基本メンバー4人でのライブは初めて!!

4リズムの基本リズムでベースがボーカルといういい感じのバンド。

しかもボーカルの張嶺(ZhangLing)はその昔は、
「最近のヒット曲の全てはドラムはFunkyさんでベースは張嶺(ZhangLing)さんだよね」
と言われてたほどワシと共に一番売れっ子スタジオミュージシャンとして活躍してた。

その後彼はJazzクラブに籠ってリアルブックの全ての曲を暗譜で弾けるように修行。
もうJazzからロックから何でもOKのスーパーベーシストでもある。

ベースを弾きながら歌うので歌ってる時にはベースは簡略化するが、
ソロ回しになると昔のJazzセッションのような楽しさが思い出されて来て非常に楽しい。

さすが老炮儿(LaoPaoer)すんげージジイ(笑)
これは密かに楽しいバンドかも知れないぞとほくそ笑むワシ・・・


さて「ツアー」と言えば楽しみは現地現地での暴飲暴食であるが、
そのライブハウスの周りにはそんなに夜中まで開いてる店がなく、
「じゃあ明日に備えて今日は寝ますか」
となってる矢先、キーボードの張張(ZhangZhang)が、
「蘇州の日本人街とやらに行ってみたい」
と言い出した。

ちょうど地元の日本人の友人チャッピーさんが見に来てくれてたのでメンバー全員で連れてってもらった。

LaoPaoerSuZhouUchiage201603.JPG

蘇州は日本人は1万人ほどしかいないと言うが、
そのほとんどがこの新区と呼ばれるところに密集して暮らしている。

北京や上海では日本人の数はもっと多いが、
広い街の中に点在しているのでそんなに目立たないのに対して、
ここ蘇州の新区はほとんどの日本人がここに密集しているので、
言うならばここは中国で一番日本人の密度が高い場所である。

ひとつのストリートはそのほとんどが日本料理屋、
もしくは日本人相手のスナックやマッサージ、
さしずめここは「リトルトーキョー」みたいになっている。

いつもチャッピーさん含めたおっさん共と行く店は時間的に無理ということでとある焼き鳥屋に連れて来てもらったのだが・・・

見ればおっさんの日本人客に全て若い女の子がついている!(◎_◎;)

聞けばこの店は日本人スナックなどで同伴で女の子を連れ出すのによく使われる店らしい・・・

最近「モテ期」だというチャッピーさん、
さっそくその女の子のひとりに声をかけられる。

「おうっ!!こっち来て一緒に飲もうぜ!!」
会話はもう日本語である。

「チョットオ客サン送ッタラマタ戻ッテ来ルネ、待ッテテネダーリン」

!(◎_◎;)

そしてふたりの女の子が戻って来て一緒に飲み始める・・・
しかも日本語で(笑)

またその女の子達は有名中国人である張嶺(ZhangLing)などには全く興味を示さない!(◎_◎;)

それどころかワシを見つけると
「アアコノ人有名人ネ」
とばかり二人とも一緒に写真を撮りたがる!(◎_◎;)

そりゃそうだ。
彼女達にしてみたら日本人客の誰も知らない張嶺(ZhangLing)なんかと写真を撮ったところでそれを「商売」には使えない。
ワシとの写真ならどの日本人客にでも会話の糸口ぐらいにはなるからであろう・・・

自分が女の子達から全く相手にされずに、
ワシだけが女の子にモテまくってると思った張嶺(ZhangLing)、
意地悪そうな笑みを浮かべてこんなことを言う・・・

「俺はもう20年近くFunkyさんと付き合って来たけど、
今日初めてFunkyさんの新しい一面を見たよ。
だからいつもこんなに頻繁に蘇州に来るんだな・・・ニヤリ」

おーい!!!勘違いするな!!
蘇州はおっさんばかり!!おっさんしかいないの〜!!!(涙)

というわけでここのバンドメンバー分は全部ワシが奢らされました(涙)


さて旅は続く・・・

蘇州から上海までは新幹線で30分ほど。
迎えの車に乗せられて連れて来られたのはオシャレなブルースバー・・・

この日は張張(ZhangZhang)が来られないということでアメリカ人のギタリストがブッキングされていた。

LaoPaoerShanghai201603.JPG

いや上海って実は彼みたいに全く中国語を話せないミュージシャンが結構仕事してるのよね・・・(驚)

張嶺(ZhangLing)は留学経験があるし、
ギタリストのロビンはニュージーランド国籍なので英語はバリバリなので、その瞬間からバンド内言語が全部英語になってしまう(>_<)

ワシね・・・英語ダメなの(涙)

英語で喋ってるつもりでいても気付かないうちに一部が中国語になってたり、
今度は中国語に戻った時にもう何語かわからんようになってたり(>_<)

もうね・・・本番終わるまでそのアメリカ人ギタリストと全く喋らんかったし・・・(涙)

でもねぇ・・・言語って大切やなと思ったのは実はコミュニケーションの問題だけではない!!
こんなことがあった・・・

実は張嶺(ZhangLing)の曲で「如果布鲁斯是生活」という曲がある。
日本語で言うと「もしもブルースが生活だったら」という意味である。

歌としては次に「那生活是简单的」と続く・・・
つまり「じゃあ生活って簡単じゃん」という感じだろうか・・・

ところが英語で言うと全く意味が違っていた!!!(◎_◎;)

「If Life was the Blues」・・・
つまりこの曲は「is」ではなく「was」だったのだ!!!!(◎_◎;)

中国語も日本語もあまり「時制」に厳しくないからわからなかったが、
この「is」が「was」になっただけでニュアンスが全然違って来る!!

つまり「ブルースは生活ではなかった」のだ・・・(涙)

だからそれに続く「那生活是简单的」は結果的に「だから生活は簡単ではなかった」ということになる(驚)

8ビートのマイナーブルースの曲なのだが、
この簡単な中国語の歌詞ならワシの中国語力でもすぐに歌詞が飛び込んで来て、
インプロビゼーションも多く「楽しい曲」のように感じていたワシは、
この瞬間にニュアンスが全く違って入って来た。

奴隷として連れて来られた黒人は、
悲しい境遇を歌に込め、楽しく歌うことによって生きて来たという・・・

ブルースはとてつもなく悲しい音楽で、
そしてとてつもなく楽しい音楽だというのはここに根本がある!!

もしワシが全く英語を理解出来ない人間だったとしたら、
この根本的な「詞の深さ」さえもわからなかったかも知れない・・・

言語は大切やなぁ・・・

5月にはこのメンバーでアメリカツアーをしようということでスケジュールを押さえられている。

ワシは中国語が全く理解出来なかったらこれほど中国人のメンタリティーはわからなかっただろうというのと同じように、
コミュニケーションの問題も含め、もっと英語が理解出来ればアメリカから来たこの音楽のもっと深い部分が理解出来るかも知れんからなぁ・・・

4月にはWINGの世界ツアーでオーストラリアとマレーシアが入っているし・・・
これを機会にもうちょっと英語勉強しようかな・・・

Posted by ファンキー末吉 at:20:39 | 固定リンク

2016年3月16日

またまたドタキャン(>_<)

日本人の一流ミュージシャンばかりでバックバンド再開!!という使命を受け、
前回とはひとりを除いて全く違うメンバーが集まった。

前回はワシ自身が参加できなかったが、実は今回はワシ自身もドラマーとして参加である。

実は迷ったのよね〜・・・
長年の朋友WINGのオーストラリア、マレーシアツアーのために26日に香港に飛ぶ飛行機が押さえられているので、本来ならば本番のスケジュール26日が完全にぶつかっている・・・

今回のこの上海でのバックバンドの仕事は「自分が仕事したい」というよりも、中国の音楽界の活性化や日本のミュージシャンが将来もっとバリバリに中国で仕事をしてもらいたいがためのもので、むしろ日本の一流ドラマーに来てもらった方がよい。

しかしまあ主催者側もワシがいてくれなければ不安だということで考えた!!

だいたいにして朋友WINGは夜型の人間である。
リハが行われるのはだいたいにして夕方開始が多い。
(それでも寝坊して来る時もある・・・笑)

香港でのリハは27日から開始ということは確認しているので、
万が一昼からのリハになったとしても27日の朝いちで香港に飛べば間に合うであろう・・・

しかしこの段階でワシはWING側には「27日のリハ当日に香港入るよ」とは伝えてない。

この辺は「センス」である。
後にこれが大当たりで大きく助かることになる・・・


さて、お声をかけさせて頂く方には
「中国の仕事はドタキャンが多いから」
と仕事の発注の時点でお伝えしているのだが、
(そのためにちゃんと前渡金を取って渡している)
人によってはなかなか詳細が詰まらないと不安な人もいるようだ。

まあその気持ちもわかるので、間に立ったワシは一生懸命中国の事情を説明する。

今回も
「空港でWi-Fiをレンタルするのにフライトが羽田か成田か知りたい」
という方がいて、
「もう羽田ということでオーダーは出してるんですがまだ回答がないんですよ」
と説明した。

思えばその時にこんな発言をしなければよかったのだ・・・
「前回はこの段階でドタキャンになりましたけどね(笑)」

「言葉が運命を呼び込む」というのは本当にあるのかも知れない。
まさにこの発言をメールで送りつけた瞬間にワシのWeChatがメッセージを受信した・・・

またまたドタキャン(>_<)

もうね、先方の平謝りが凄いのよ・・・(笑)
(まあ2回連続なのでそうなのだろうが)

でもワシとしては前渡金ももらっているので「没問題(MeiWenTi)」と返事しておく。

しかしこの辺においては日本人ミュージシャンとしては考えが分かれるようだ。
前回も
「そんなことだろうと思った。パスポート返して下さい」
と少々お怒りのメールをお送りになった方もいて結構ショックを受けた・・・

まあ日本の非常にシステマライズしたやり方に慣れている方にとってはこれらのことは許せんことかも知れんが、ワシなんかは前回はただ人助けで皆様のために一生懸命前渡金も取って一番働いたわけぢゃが、今回は初めてもらう側になって・・・

もうね・・・全然「没問題(MeiWenTi)」!!\(^o^)/

スケジュールをしばらく押さえるだけでお金もらって、
(ワシの場合はLaoLuanとこに入るのだが)
結局はその金返さずにスケジュール空いて別の仕事も入れられるなんて天国よ〜(笑)

そこで前述の香港行きのチケットが生きて来る!!

実は前渡金をゲットした瞬間にWING側にチケットの変更、もしくはキャンセルをお願いしようか迷ったのよ・・・

まあ
「自分の都合なので先に自分で上海ー香港のチケットを押さえてから連絡しよう」
と思ってアプリでポチリ!!!・・・

・・・しようと思ったら何故だか指が重い・・・

まるで左門豊作と対決する星飛雄馬の腕に左門豊作の弟妹達がへばりついてピンチングを邪魔する(古っ!!)みたいな感じである。

「まあいいや、そのまま置いといて上海行きのチケットがFixされたら取るか」
とずーっと置いといたのが助かった。

ヘタしたら26日香港行きのチケットも失ってこの上海ー香港も無駄になってたかも知れない・・・

もうね、この国で生きてゆくにはいろんな「テクニック」が必要!!(>_<)

会場は全部国のモノ、許可は全部国の鶴の一声、
共産党一党独裁であるこの国で日本のようなシステマライズされた状況を期待したって絶対無理なのである。

でも中国の仕事もどんどん状況はよくなっている。
前渡金を2度もゲット出来るなんて10年前には考えられなかった。

次もまた同じような仕事が来るだろう・・・しかもまた直前に(笑)

ホント、こんなんでいいと思って頂ける日本の一流ミュージシャンの方は、
これに懲りずに是非また私の誘いに乗って下さい(ペコリ)

皆様が更に大きく羽ばたけるチャンスがこの国にはあると思ってます。

Posted by ファンキー末吉 at:09:27 | 固定リンク

2016年3月14日

中国のロックスターに口説かれる渋谷有希子(笑)

アメリカにレコーディングに行ってた老呉(LaoWu)が帰って来た。

「お、帰って来たか〜何が食いたい?」
というわけでみんなで火鍋を食いに行こうと決まったその瞬間、
「Funky〜今日またうちでみんなが集まるからさ〜おいでよ〜」
とメッセージ・・・

前日しこたま飲んだ青島料理屋のオーナーである。

「ロックバンド〇〇や〇〇のメンバーなんかも来るよ〜みんなお前が来るの待ってるよ〜」
と顔ぶれを見ただけでどれだけ飲むメンバーなのかが想像出来る・・・

「今日は別の集まりがあるから無理!!!」
と返事をしておくのだが、それでもばんばんにメッセージが来る上に、
そのメンバー本人からもばんばんにメッセージが来るのでもう仕方ない。

「じゃあこっち終わったら顔出すよ〜」
と言って「晩飯のハシゴ」となった・・・(>_<)

もうね、超満腹でこの青島料理屋行って、
絶品青島料理や毎日空輸される青島生ビールなどを前にしてまた暴飲暴食を繰り返すのは目に見えている・・・

このメンツなら絶対にエンドレスの怒涛の飲み会になるのも目に見えているので、
「私は行きません」
ときっぱり断っていた有希子(よーしーず)・・・

ところが電車で行くにはうちからは遠すぎるので
「送るだけ送ってよ〜」
ということで車の運転を頼んだのだが、
着いて「じゃあちょっと顔だけ出そうかな」となったのが悪かった。

HeiShanDaoBeer.jpg

ちなみにこれが、その日のうちに飲まなければ次の日には飲めなくなるというので毎日青島から空輸されるという、北京でこれが飲めるのはこの店だけだろうという青島ビールの搾りたて生ビール!!

その向こうにちらっと映っているのがワシと有希子(よーしーず)、
この後にイッキが始まり、いきなりアクセルをトップギアに入れて周りのテンションについて行くワシを尻目に、飲めない有希子(よーしーず)は隣でちょこんとお茶を飲みながら座っていた・・・

ところがこの写真を撮った人間の右隣に問題のロックスターが座っていた。
中国で一番レコードを売ったロックバンドのキーボード「H」である。

前回会った時には彼は中国で一番金を稼いだロックバンドに新加入した女性ドラマーと結婚目前ということで、
「よ、嫁さんは元気か!!」
と言うとそこからちょっと態度がおかしくなる・・・

別れたのか・・・!(◎_◎;)
と思ったのだが、まあ男女の仲にはいろんなことがあるので深く追求せずにいた。

ところがそこからこのロックスター「H」の態度が少しおかしい・・・
テーブルの反対側からやたら有希子(よーしーず)に話しかけてたと思ったら、
最後には彼女の隣に座って一生懸命口説いている(笑)

ちなみに有希子(よーしーず)は北京に移り住む時にはワシの教材などを使って一生懸命中国語を勉強していて少しは喋れるのだが、
その後こちらに移り住んでからはちょっと脳みそが中国語を拒否したりして(周りが全部中国語だと中国語学習者は時々このような現象になったりする)それからほとんど進歩していない。

当然ながら「Funky〜ちょっと通訳してくれ〜」となる(>_<)

中国語になるとまずは
「有希子(よーしーず)はお前の彼女なのか?」
が来る。

「運転手です!!(キッパリ)」

そしたら今度は有希子(よーしーず)に
「Funkyは貴女の何なんですか?」
と聞くので、彼女も少ないボキャブラリーで一生懸命答える。

「大哥(DaGaダーガー:お兄さん、もしくは親分の意)かなぁ・・・」

まあ友人の彼女じゃなきゃ本格的に腰を据えて口説けるってなもんだろう、
「わかった、じゃあまあ学生(XueShengシュエション:この場合は弟子とか生徒とかの意)ってことだな。わかった!!俺は彼女のことが好きなんだ。お前から付き合えと言ってくれ!!」

!(◎_◎;)

だいたいにして考え方がおかしいだろう・・・
たとえ彼女がワシの弟子だったとしても
「こいつと付き合え!!」
と言ったら
「先生がそう言うなら付き合います!!」
となるか???(笑)

めんどくさいので右隣のLaoLuanの方を向いて見て見ぬ振りをする・・・

最初は手を握ったり目と目を見つめて愛の言葉などを囁いていたのだろう、
また言葉が通じなくなって「通訳してくれ」とワシを呼ぶ。

「ちょっと通訳してくれ、
俺は家を二つも持ってるし、お前を養って行ける生活力もある」

!(◎_◎;)

まあそのまま訳したら有希子(よーしーず)は激怒、
まあ日本人女性からしたら当然の反応ぢゃわのう・・・(笑)

ここでワシは彼の友人として少し中国人のメンタリティーを説明しておきたい。

その昔ワシの秘書をやっててくれた貧しくも美しい美少女がモデル事務所にスカウトされた時の話・・・

学校も行けてない、ひょっとしたら戸籍もないかも知れない彼女を説得するために、
その彼がこういう言い方をしたのが印象深かった。

「お前は自分が美人だということがわかってるのか。
この国で美人ということは金を稼げるということだ。
お前がこの仕事をやって金を稼げば、
お前の妹はお前がやりたくて出来なかったことを全てやることが出来るんだぞ」

この辺の考え方が日本人独特のフィルターを通して見ると「即物的」に映るのかも知れないが、
有希子(よーしーず)を口説くロックスターの考えは決してそんな
「女を口説くのに金や財産」
みたいな考えでこの発言が出たのではない!!(キッパリ)

まあ片言の中国語で一生懸命
「私たち会ったばかりでお互いのこと何も知らないでしょ」
ということから始まったようだが、
「じゃあ僕は自分のことを話すね」
となったわけだ。

日本人なら「愛」とか「気持ち」とかそんなものだけを語るべきであって、
「金」とか「財産」とか「生活力」などを口に出すと「いやらしい」と感じてしまうが、
中国人にとっては、「愛」とか「気持ち」とかだけで一生懸命口説いて、
いざ付き合い出してから「金」もないよ、「財産」もないよ、
挙げ句の果てには「生活力」もないからお前食わせてよ、というのは「騙し」である。

ちゃんと自分が生活力があることを知らせて、
「だからちゃんとした気持ちなんだよ」
というむしろ誠意みたいなもんなのだ・・・

しかしもう有希子(よーしーず)としてはこれを聞いた途端に
「受不了(ShouBuLiaoショウプリャオ:絶対に受け入れることが出来ない感情を表す)」
である。

ワシはもうテーブルの反対側に避難して、LaoLuanや集まったモンゴリアン達とモンゴル民謡を歌って盛り上がっている。
見ればロックスターはまだ有希子(よーしーず)を一生懸命口説いているようだ(笑)

YouxizPaoNiu.jpg

青島から空輸したその日の搾りたて生ビールは全部飲んでしまい、
どこでも売っている青島ビールの瓶ビールもたくさん空けた後にやっと、
「じゃあ帰るか」
となった。

免許があって酒が飲めない理想的な運転手である有希子(よーしーず)は、
車に乗るや否やハンドルのところに突っ伏してこう言った。

「もう〜〜疲れた!!!もう〜〜イヤ!!!」

(笑)

「日本での例えはちょっと見つからないが、アメリカで言ったらボンジョビのキーボーティストに口説かれてんのよ!!お受けするでなくてもしばらく相手してあげれば〜」
と言うのだが、女性の感情としてもうイヤでイヤでたまらないようだ・・・

中国に来て今年でもう26年。
数々の有名美人歌手とも仕事をしたり出会ったりしたけど、
一度として「口説かれた」ことはない。

寄って来るのは全部「男」(>_<)

「ふぁんき〜(声が2オクターブほど低い)」
その昔はその後「電話番号教えてくれ〜」(涙)
今は「WeChatで追加してくれ〜」(号泣)

ところが中国に来てまだ一年もたたない駆け出しのベーシストがロックスターに口説かれるんだから、世の中というのは公平には出来てないのう・・・(シミジミ)

Posted by ファンキー末吉 at:13:08 | 固定リンク

2016年3月13日

タバタバー始めました

と題したWeChatメッセージが回って来た。

伝説の日本居酒屋「居酒屋兆治」の息子、田端翔くんからである。

居酒屋兆治は北京で最初に出来た日本居酒屋。
名物オヤジだった田端さんには爆風スランプの北京公演で大きなお世話になった。

(ワシの著書「大陸ロック漂流記」に書かれているそれに関するページ)
IzakayaChoji.jpg

その後グレて高校を中退し、メタルの道を突き進んでいた彼だが、
どうやって生活していってたのだろう・・・

聞いてみたら「日本居酒屋でバイトしてた」ということである。

「親の背中を見て育つ」とはよく言う言葉であるが、
まさしく父親の背中を見て同じようなバイトを選んでいるところを面白く感じていたが、
バイトだけではなく自分で何軒かラーメン屋を開いては潰していたことを聞いて、
「DNAというか父親の影響って本当に大きいな」
と思ったものである。

そのラーメン屋とやらには行ったことはないのだが、
本人がWeChatの書き込みで、よそのラーメンを食べて、
「俺に作らせてくれたらもっと美味いラーメンを作るのに」
というのを見て、味の方はなかなかのものであっただろうと想像するが、
なぜ潰れたのかというとそれは「許可関係」だということである。

北京でメタルバンドなんかやってても「食えない」わけだから、
通常だったら「じゃあバイトでも探すか」になるところが、
彼の場合は「じゃあ物件探してまた店を立ち上げよう」となるところが「親の背中」である(笑)

そんな彼を、同じく居酒屋兆治の田端さんにはお世話になったという勝山に紹介した。

勝山としては
「居酒屋兆治って名前の店立ち上げたら凄いことになるんじゃないか」
とか言ってたのであるが、本人は、
「それではあまりにプレッシャーが・・・」
とか言いながらも、いつかは父親の伝説の店の復活は夢のひとつではあるようだ・・・

ワシとしても
「そりゃ天国の田端さんも喜ぶだろうな」
などと漠然と思ってはいたのだが、
まあそんな大掛かりな店はスカンピンの彼にしてはまだまだ夢のまた夢のことであろう・・・

「小さな物件を見つけたんでバンド仲間と油そばの店をやろうと思うんです」
などと言っては物件が流れて実現しなかったりしていた。

「なんで油そばなの?」
と聞くと、
「厨房の規模を考えるとラーメンはスープの分大変だから油そばにしたんです」
とかなかなか海千山千のモノの考え方・・・

中国ならではの、
「この物件は無許可営業になるので先行投資もあまりかけられないし」
などのことにもちゃんと気を配っている。

そもそもがスカンピンの彼がどうやって店などを立ち上げられるのかとも思ったが、
その辺投資家を探して来たり、親父譲りというかいわゆる「サラブレッド」のようにワシなんかは感じてしまう。

そんな彼をいつものように「メシでも食うか〜」と誘った時に
「今市内に物件探しに来たところなんです」
と言ってた矢先、その4日後にこの「バーを開きました」のメッセージ。

びっくりしたなぁ〜(もう!!)
というわけで、有希子(よーしーず)と方言(FangYan)を誘って仮オープンのその店に行ってみた。

TabataBar.jpg

なんと想像以上にデカい店ではないか!!!(◎_◎;)

しかも場所は北京市内の一等地!!
雑居ビルの2階で入り口を探しにくいとはいえ、
東京並みに家賃が高いと言われている北京でこの規模の店って相当なもんではないのか・・・

TabataBarCounter.jpg

ずーっと調理場に引っ込んでいた翔くんが出て来たのでパチリ!!
店は妹(写真左)やバンド仲間など友人たちと回しているのだろう。

料理を運んで来たのは刺青だらけのバンドのボーカル!!(笑)

TabataBarWaiter.jpg

いや〜オシャレな店なのにカウンターの中にはこんなん(笑)やら、
翔くんの彼女も結構タトゥー入ってるし妹はピアスばりばりやし、
そんな「ロック」な若者たちをカウンターの隅に座って心配そうに見守っていた女性から挨拶をされた。

「ファンキーさん、お久しぶりです」

居酒屋兆治はマスター田端さんのキャラがあまりに強過ぎたので記憶に薄かったが、
それは20数年ぶりにお会いする田端さんの奥さん、つまり翔くんのお母さんであった。

居酒屋兆治が土地開発で立ち退きになってブルドーザーが取り壊しに来る時に、
屋根の上に登って「中国はそれでも法治国家か!!」と叫んだという伝説の人・・・

その後店は潰れて田端さんも亡くなり、
女手ひとつで二人の子供を育て上げた。

子供はグレてヘビーメタルなど訳のわからんものを始め、
刺青だらけの彼女や友人たちとこうして店を立ち上げている・・・

この日は泣き夫と重ねてその息子の姿を見ているのかも知れない・・・

自分勝手な思い込みかも知れないけど、
「これを足がかりにいつか居酒屋兆治という名の店やってくれたらいいなぁ」
などと思っているのはワシだけだろうか・・・

この店が成功したらそれを足がかりにでもいいし、
もちろんバンドで成功したらそれを元手にでもいいぞ。

どっちにしろ頑張れ!!田端翔!!

TabataBarPoster.jpg

篮堡国际中心2座2楼236 Bar dot.
地下鉄駅出口のお粥屋の右側の階段を上がって2階

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2016年3月11日

心のスキマ埋められた?・・・

来る3月25日の審決に関して弁護士とミーティングのために帰国していた。

弁護士としてはもう提出するものは全て提出してしまい、審決を待つのみなので仕事としては第一ラウンドは一段落である。

「じゃあ食事でもしましょうか」
というわけでちょいと飲み過ぎてしまったようだ・・・

「もう一軒飲みに行きましょうか」
その辺から記憶が少し曖昧である・・・

場所は新宿歌舞伎町、確か風林会館をちょっと新大久保方向に歩いた右手の雑居ビルの中だと思う。
カウンターだけの店で、ママさんとえらい美人な女の子がふたり・・・

店の奥にはアップライトのピアノが置かれている・・・

水割りを作ってくれた美女が、いつの間にやらそのピアノの前に座ってクラシックを弾いている・・・
そしてもうひとりの美女がフルートを吹き出してピアノと一緒に演奏する・・・

「Jazzの店ですけどいいですか?」
と言ってたような気がするが、演奏曲目はクラシックである。

ところが今度はママさんがピアノに座ってJazzを奏でる・・・
弁護士がマイクを握って「わが心のジョージア」を歌う・・・

そうそう、この弁護士は自分でバンドなんかもやってたりして、
だから著作権に強いのだ。

いつの間にやらアコギがあって、ワシもジョージアを一緒に弾いている・・・
そしてマイクの前でワシがVoThMの曲を弾き語り・・・

そして美女たちの作ってくれた水割りをまた飲む・・・

気がついたら中央線に乗っていた。
ポケットの中には店の名刺が・・・

ピア新宿ビル6Fピアノバーなり沙・・・

電車が揺れたのでつり革につかまり、
もう片方の手で名刺をポケットにしまった・・・

八王子に着いてあーちゃんと飲みに行き、
酔いつぶれて寝て起きたらポケットから名刺は消えていた・・・

美女の写真を撮ったような気もするが、iPhoneの中には写真はなかった。
きっとまた同じ店に行ってもその店はないのかも知れない・・・


飛行機に乗って北京に帰って来た。
迎えに来た渋谷有希子(よーしーず)の車に乗って院子に向かう。

「この辺、何やら賑やかだよねぇ・・・」

空港近くの道の左側、昼間は閑散としているのに夜になるとレストランとかの看板が並ぶ街並みが現れる。

「行ってみようぜ!!」
道を左折して賑やかな路地に入って行く・・・

空港からすぐ近くなのだが、逆に空港までの交通機関が路線バスしかないので、
便利なのか不便なのかわからない住宅地に、こんな夜遅くまで開いているレストランや、
チェーン店の小さなホテルなどが立ち並び、
その小さな街の中に一軒の小さなバーがあった。

「入ってみようぜ」

運転が出来るが酒は飲めないという素晴らしい運転手の渋谷有希子(よーしーず)とその小さな門をくぐる・・・

30席ほどのテーブル席は地元っぽい若者でいっぱいである。
他の街からここまで飲みに来るわけはないので地元に住む若者なのだろうか・・・

オーダーしたジャックダニエルコークを運んで来たウェイターが、
「Funky老師でしょ?」
と声をかける。

聞けばドラマーだそうだ。
この街に住んでいて、バンド仲間6人でこのバーを開いたのだとか・・・

店の隅には小さなステージがあって、男性歌手が上がって来て歌を歌い始める。
女性客がその大して男前でもないその歌手の歌に狂喜乱舞する・・・

不思議な空間である・・・

それから何人かが「一緒に写真を」と言ってやって来るのだが、
店の中にこれだけ女性客が多いというのに何故か男ばっか・・・

昨日は美女に、そして今日は男に心のスキマを埋められているのか・・・

そして不思議なことにそのジャックダニエルコークは飲んでも飲んでも減らないのだ・・・

ふと見るとウェイターが、グラスが空くとまた新しいジャックダニエルコークを持って来て交換しているようだ・・・

エンドレスに飲むことになるのでとても酔っ払ってしまう・・・
このまま意識を失ってしまったら目が覚めたら廃屋かどこかで寝ている可能性があるので早々に立ち去ることにする。

「埋单!!(お勘定!!)」と言って100元札を出すのだが、
店の若い衆がそれを押し戻す・・・

翌日になったらこの100元札も木の葉かなんかに化けているかも知れない・・・

気がついたら院子で寝ていた・・・
店の写真を撮ったような気がしたが何故かIPhoneには保存されてなかった・・・

明日あの街に行ってみたらあの店はあるのだろうか・・・

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2016年3月 9日

日本人の一流ミュージシャンばかりでバックバンド再開!!


日本の一流ミュージシャンで中国人のバックバンドという話、先日ドタキャンになったばかりだが、旧正月も明けて晴れて仕切り直しということでまた話が来た。

しかし相変わらずスケジュールが急で、何と3週間後の週末4日間というスケジュールである(>_<)

前回のミュージシャンはほぼ全員スケジュールがNGで、結局今回は最初っから探し直さねばならない(>_<)

前回はワシが参加出来ないということでドラマー探しが大変だったが、
今回はキーボーディストが見つからずに大変で、困り果てて井上鑑さんや難波弘之さんなど超大御所にまで連絡したが、まあ空いてるわけないわのう・・・(困)

最終的には人からご紹介してもらったりして何とか全てのミュージシャンのスケジュールは「仮押さえ」させてもらったが、毎度ながら大変なのはここから!!

ちゃんと「前渡金」をゲットしてミュージシャンに半金をお振り込みせねばならない・・・

前回もそうだが、中国独特の「事情」でドタキャンになったりしたら、それは日本人ミュージシャンに取っては全く関係ないことなので、中国の仕事ではこの「前渡金」を取らないと「大決定」というわけにはいかないのだ。

幸い「契約書」的にはLaoLuanのところに前回の契約書が残っているので、その名前だけを今回のミュージシャンの名前に書き換えればよい。
ビザの発給に必要な「招聘状」も同様である。

ところが実は大変なのは「両替」・・・(>_<)

その昔、人民元から日本円とか外貨に両替するには、必ずその外貨を人民元に両替したレシートが必要であった。
つまり持ち込んだ外貨以上の外貨を持ち出すことは出来ないということである。

ところが今ではそれがなくなって、基本的には外貨持ち出しはOK!!
ただ今回のように5人分の前渡金となると額が大きくなって大変である。

その上に昨今の中国人の爆買いツアー・・・
中国政府としては中国人が無制限に外貨を持ち出す現状を何とかせねば手持ちの外貨が全部日本に流れて行ってしまう・・・というわけで当然ながら制限をかけているようだ。

もしワシが日本円金持ちだったら、
「いいよ、日本円で立て替えとくから」
と手持ちの日本円でミュージシャンに先に振り込んでおいて、
LaoLuanはワシにWeChatで送金でもすれば一番簡単なのだが、
あいにくワシの暮らし振りはそんなに豊かではない(>_<)

幸い今回弁護士ミーティングのため帰国するので、
「昨日3月8日の正午までに日本円を受け取れれば日本に持って帰ってミュージシャンに振り込むことが出来るよ」
ということに相成った。

ところが3月8日は月曜日で、制作側の担当者は外国、社長は地方で社判を押せないとか色んな問題があったが、LaoLuanの「社判は後でいい!!先に金をよこせ!!」という鶴の一声で午前中に何とか人民元をゲット!!

それをLaoLuanが銀行で日本円に両替!!
・・・しかし爆買いの昨今の状況のせいか、銀行自体に日本円をそんなに置いてない(>_<)

「空港なら外貨は十分に置いてあるはずだ!!」
ワシは帰国の荷物を持って先に空港に向かう。

渋谷有希子(よーしーず)にも一応パスポートを持って徴集をかけ、
中国人であるエンジニアの方言(FangYan)にも徴集をかけておく。

ワシら外国人のパスポートでは7000元しか両替出来ず、
中国人のIDだと確か2万元まで両替出来るからである。

かくしてみんなでしっちゃかめっちゃかで何とか両替を済ませ、それを持ってぎりぎり飛行機に飛び乗ったというわけである。

ちなみに人民元を日本で日本円に両替することも可能だが、
レートが非常に悪く、中国で両替するよりも2〜3割損することもザラである。

その昔、香港ドルを日本で両替しようと思って大変な目にあったが、
これと同じで、日本でドルに両替する人の方が日本で人民元や香港ドルに両替する人よりも圧倒的に多いわけで、多ければ手数料も安いし、少なければ手数料が高いのは当たり前である。

今では銀聯カードで中国の口座から日本円を引き出せるが、それも既に制限がかけられていてすぐに限度額に来てしまう(>_<)

日本人ミュージシャンが中国でバンバン仕事をする時代はもうすぐそこまで来ているとワシは思うが、問題はここやな・・・

今年の10月には人民元が国際通貨になるという噂じゃが、
そうなるともっと外国送金とか楽になるんやろか・・・

そしたら今や日本では死滅してしまったかも知れない「インペグ屋」っつうミュージシャンブッキング会社も合わせて復活するかも知れんな(笑)

いや、むしろそれを望む!!
もう人助けでこの作業続けるのも限界!!(>_<)

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2016年3月 6日

青島の领导(LingDao)たち・・・

志賀高原から湯沢温泉にも行って日本を堪能したLuanShuは、
ちょうどワシがひとりドラムツアーで青島に着いた頃に北京に帰り着いたようだ。

「お前が青島にいるなら俺も行く!!
旧正月は里帰りしてないからどうせ行かなきゃなんないしな・・・」
などと言ってた彼も、さすがに帰国してすぐに青島には来れなかったようだ。

ワシも北京に帰って一緒に飲んだ時、
「俺は3月2日に里帰りするけどお前はどうする?」
と言うので、
「どうするって・・・じゃあ行こうかな・・・」
というわけでまた青島に行くことになった。

「じゃあ飛行機取ってやるよ」
と大盤振る舞い。

しかも
「悪いなぁ、チケット取ったんだけどファーストクラスじゃないんだ、ごめんね」
ってワシ・・・国内でファーストクラスなんか乗ったことないんですけど・・・(笑)

じゃあ2日の朝に空港で〜というわけで当日、
ワシは早めに空港に着いたのじゃがLuanShuが待てども待てども来ない(>_<)

道が混んでたからのようだが、さすがはVIP!!
飛び込みでギリギリ身体だけは乗れたようだ。

その代り荷物はNG!(>_<)
しかし翌日にはコネを使って別便で荷物をホテルに送り届けるほどのVIPぶり(笑)

そのホテルっつうのもまた高級ホテルでね〜

2016QingDaoHotel.jpg

毎回梁棟(Liang Dong)が毎回無理していいホテル取ってくれるんだけどそのレベルを軽く超えたな・・・
(もちろんホテル代も出してくれている)

さてこのホテルを拠点に毎食の暴飲暴食が始まるのだが、
その相手が全部青島市のお偉方ばっか!(◎_◎;)

青島市長だの青島電視台の局長だの・・・
ちなみに中国語でこれらの偉い人のことを「领导(LingDao):指導者」と言う。

こんな人たちと一体どんなモノを食うかと言うと、
ある日の昼食などは日本で言うと迎賓館(行ったことないからわからんが)みたいなところで食事!!!(◎_◎;)

QingDaoGuiBinLou.jpg

食事が始まります!!

QingDaoGuiBinLouLunch.jpg

テーブルに並べられた前菜の中でひときわ目を引くのがこれ!!

QingDaoGuiBinLouToro.jpg

これ・・・霜降り牛肉で小鍋でしゃぶしゃぶして食うのかと思ったら、
なんとこれ・・・マグロのトロの霜降り!!!(◎_◎;)

こんなん初めて見たわ・・・(驚)

QingDaoGuiBinLouTofuSoup.jpg

そしてスープ!!
このふわふわしたもんは実は豆腐!!
それに包丁でむっちゃ細かく切れ目を入れてこのようにしているのだ!(◎_◎;)

もう料理と言うよりは芸術!!(驚)

QingDaoGuiBinLouKani.jpg

カニーーーーーー!!!!(涙)

QingDaoGuiBinLouFugu.jpg

これ何の泥魚かと思ったらフグーーーーー!!!(驚)

こんな料理法するのね・・・
しかもキモがちゃんとあるし・・・パクリ!!(感涙)

QingDaoGuiBinLouChousenninjin.jpg

もうね、朝鮮人参なのか食ったことないようなんもあるし、
全部料理載せきれんぐらいのフルコース!!(涙)

極め付けはシメのラーメン!!

QingDaoGuiBinLouLaMian.jpg

ラーメンは中国ではなく日本の文化だと思ってたが、
ここに来て初めて覆されるこの旨さ!!(涙)

中国人やれば出来るんでねーの!!
これそのまま「東京ラーメン」として売り出しても大流行りになるのではというレベル・・・

いや、何が使われてるかわからんがきっとコストが合わんな・・・

QingDaoGuiBinLouSweets.jpg

デザートのヨーグルトは自分で具を入れてお好みで!!
みたいな・・・

そんな豪勢な料理と、
結局青島に来て青島ビールを飲まずに高級ワインばかりを飲んでいるのだが、
またこの领导(LingDao)たちが飲むのよ〜・・・

ワシも最初のうちは場違いやし偉い人と一緒やと緊張するからイヤやったんやけど、
なんか人間酔っ払うとみんな一緒ね(笑)

晩飯食い終わって一緒に生バンドが入ってるパブに行くのぢゃが、
LuanShuがステージに上がって弾き語りで歌うのはいいとして、
その领导(LingDao)たちも代わる代わる上がって歌うのな(驚)

ちなみに市長だか誰かはワシのために「昴」を日本語で歌ってくれた。

(写真自粛)

面白いことに、领导(LingDao)が歌う時には照明を真っ暗にする!(◎_◎;)

聞けば、こんな偉い人がこんなところで歌なんか歌っている映像がUPされたら、
後々それがどのように使われて政治生命を脅かされたりするのを防ぐためだそうで、
なるほど中国・・・という感じである・・・


さてそんな音楽好きの领导(LingDao)たちがワシらを何やらとある共産党の施設に案内してくれた。

「共産党入党宣言」と書かれた物々しい張り紙の前で演奏するのは共産党お抱えのバンド???・・・

QingDaoBand.jpg

前の晩に领导(LingDao)と酔っ払って熱く語り合ってたLuanShuがワシに
「Funky!!喜べ!!青島で新しい仕事が始まるぞ!!バンドもんだ!!」
と叫んでいたが、このことか?・・・

共産党の歌や毛沢東を讃える歌など革命の歌を披露するのだが、
どこかで感じた似たような感覚・・・

そう!!北朝鮮!!!

でも大きく違うのがこの若いミュージシャン達がみんな「ロック」の洗礼を受けていること・・・

おそらくは物心ついた頃に聞いたのがこのLuanShuの在籍していた黒豹の音楽?
青春時代はワシが参加した許魏(Xu Wei)など中国ロックの名盤?

そんな二人が雁首揃えて自分の演奏を見てる・・・
そんなとてつもない緊張感の中、ディストーションのパワーコードや早弾きソロを駆使しして共産党の音楽を奏でる・・・

思えば中国のように「制度は社会主義、経済は資本主義」に進んでいる北朝鮮・・・
牡丹峰楽団などを率いて新しい革命の音楽によって国を治めようとしている金正恩第一書記がやりたかった音楽はこの世界なのではないか・・・

演奏後に领导(LingDao)に即されてアドバイスを述べるLuanShu・・・
「バンドの仕事ってこれか???・・・」

まあお前がやるんやったらやるけど・・・(笑)

思えばワシが初めて北京に来た25年前には共産党はこのLuanShuをはじめ中国のロックを目の敵にしていた。
それが今ではそのロックの人に教えを請う時代になった。

北朝鮮がいつかそうなる日が来てもおかしくない・・・

どれどれ今年また一回行って来るかな・・・

LuanShuDriver.jpg
(注:写真は単なるイメージです。出典元はこちら

Posted by ファンキー末吉 at:03:17 | 固定リンク