
2015年1月26日
インドなう
菅沼孝三vsファンキー末吉投げ銭ライブ(ゲスト川口千里)のライブレポートをブログにUPして下さったサバーイさんが住む南インドのチェンナイにやって来た。
7月生まれの南国育ちで寒いのが大嫌いなワシが何故八王子やら北京やら寒いところにばっかり住んでいるのか・・・
おかげで風邪も治らないし、南国に行けば治るだろうということで北京から飛んで来た。
実はワシはインドは初めて!!
「友達のいる国はいい国だ」をモットーに、
それではということでサバーイさんが住むチェンナイに初上陸ということと相成ったのだ。
北京からマレーシア経由で13時間、
目的のチェンナイ空港に着いたら早速洗礼を浴びることとなる・・・
荷物が着いてない(>_<)
しかもワシだけではない。
こんだけのたくさんの人の荷物が着いてないのだ・・・
これだけの人数の処理をするのだからちょっとやそっとの時間で終わるはずなどない(>_<)
しかも誰ひとりとして慌ててたり怒ったりしてる人がいないのだからワシだけ焦ったり出来ようはずもなく、ヒマなので両替でもしとこうとしてまた洗礼に合うこととなる。
持って来た人民元をインドルピーに両替するのだが、
3000元両替するのに18000ルピーって安すぎる!!
ネットで調べたレートだとおおよそ30000ルピー足らずなはずなのに・・・
急いで「両替中止!!」を申し出る。
そしたら両替のお兄ちゃんが一言?
「キャンセル?・・・じゃあいくらだったら両替する?」
空港の両替には「交渉」が必要なのか?!!!(◎_◎;)
着いてからこれだけ大当たりなのである。
絶対に屋台ではメシを食わないでおこうと心に決める。
中国でもタイでもミャンマーでも屋台でメシ食って当たったことは一度もないが、
この国では大当たりになると腸チフスや伝染病の可能性もあり、
数日苦しむどころか病院で長期入院の可能性もあるから危険である・・・
荷物なしで何とか空港を出た。
荷物はサバーイさんの住所を言ってそこに届けてもらうことにしたが、
明日になるやら明後日になるやら・・・
どうせ着替えぐらいしか入ってなかったからよかったようなものの、
貴重品や重要書類などを入れてたらと思うとぞっとする・・・
インド人とパチリ
別に意味はない。
インドに来たら筋少のTシャツを着てインド人と記念撮影をしたかった・・・それだけである(笑)
さて、着いてから初めて知ったのだが、サバーイさんは実は今日が誕生日!!
サバーイさん誕生日おめでとう!!
あと数年の単身赴任、頑張って下さい〜
Posted by ファンキー末吉 at:14:48 | 固定リンク
2015年1月23日
マグロ漁船の監督助監督初来日!!
このブログにも頻繁に登場しているヨウヨウさんこと馬上又は実はこのプロジェクトでは「音楽監督」、実はその上に「監督」と「助監督」がいるのよ〜・・・
よくある仕事のやり方で、制作段階の初期から監督を入れると、
まだ出来上がってない段階からあーしろこーしろと口を出されるということで、
前回のリハでちゃんと完璧なDEMOが出来上がるまでにはどんな音楽になるのかも伝えていない。
お隣の仮谷くんが完璧な状態にミックスしたDEMOを、
ちゃんとした状況で監督と助監督に聞かせて晴れてOKが出る。
それではということで2回目のリハである今回には最終日にこの二人も来日して、はてさて全体像というのはどんなものなのかをスタジオで生演奏でお聞かせしようというものだ。
ちなみにこの二人、日本に知り合いがいると言ってたが、実はそれが李涛だった!(◎_◎;)
世の中は狭い!!
なんと李涛はこの二人の大学ん時の同級生だという・・・
リハーサルが始まった。
リハーサルというよりは「本番ライブ」である。
そのためにリハーサルをして、本番と同じように通す。
それを録画して監督は投資家を集めに走るのだ。
1曲が10分を超える曲もあり、途中同期がずれてしまったりトラブルもあったが、
何とか最後まで通して、ちょっと沈黙があった後、
「Perfect!!」
監督は笑顔で親指を立てた。
かくしてこの段階までは順調!!
監督は翌日には広州に飛んで投資家と会う。
ちなみに、この日は本当は日本の投資家が見に来る予定だったらしいが、
スケジュールが合わなくてこれなかったそうだ。
中国市場に進出すべく日本でもいろんな会社が手ぐすねを引いていると言う。
「日本の何を持って行ったら中国で商売になるのか、それをいつも考えてるんです」
とその投資家は言ったらしい。
お答えしましょう。それは日本の「ロック」です!!
世界レベルのこの日本人ミュージシャンの演奏を持って行って大きな商売にしようと計画してるのがこの「マグロ漁船」なのです。
頑張れ監督!!操業開始までもうすぐじゃ!!!
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2015年1月17日
イスラム寺院でお祈り
八王子にモスクがあったなんて全然知らんかったぁ・・・
でもたまたま通りかかった時間には誰もいなくてどうも営業(というのか?)してる様子がない・・・
HPを調べて電話をしてみても「この電話番号は使われておりません」となる(>_<)
イスラム教の信者達は金曜日にお祈りをするから、金曜日に行ってみて誰もいなかったらそれはもう閉まっているということだ・・・
中国からやって来た回族(イスラム族)のヨウヨウさん、
北京では13:30にお祈りをするというので、
時差を考えて12:30に行ってみた・・・
すると・・・がらんとしてた玄関辺りには車が止まってるし、
見ればアラブ系の人が出入りしているようだ。
「どうすんの?入って行く?・・・」
見れば入り口近くにずーっと立っている日本人がいたので聞いてみた。
「はいここはイスラム寺院ですよ。あの右側のドアから入れます」
じゃあということで、
「車停めて来るわ〜先に入っといて〜」
と先にヨウヨウさんを中に入れた。
イスラム教がテロのイメージが強い昨今であるが、
イスラム自体は非常にフレンドリーで平和的な教えである。
こうして言葉の通じない中国人ムスリムとアラブ系ムスリムが握手をしてすぐに仲良くなる。
その日本人の方もわざわざ駐車場の場所まで教えてくれてとてもフレンドリーである。
ワシは信者でも何でもないので入ろうかどうか躊躇してたら、
「後ろの方で見学できるスペースもありますよ」
と教えてくれた。
てっきりこのモスクの人だと思って
「あなたもムスリムですか?」
と聞いてみたら何と
「違います。知り合いはいっぱいいますけどね・・・」
わけがわからない。
ムスリムでもない人がモスクの前で何をしてるのだろう・・・
ちょっと立ち話をしながら聞いてみたら意外な言葉が・・・
「実は私・・・警察なんです」
え?!!!
警察が何を?・・・取締り?・・・
それにしては信者達ととてもフレンドリーなんですけど・・・
「テロか何かを警戒して信者達を監視してるんですか?」
単刀直入に聞くが、一刀両断に否定された。
「礼拝の日は人が集まって来るので、近所の人とトラブルがないようにいつもここに立ってるんですよ」
にこやかに笑いながらそう答える。
いや、日本の警察もなかなかいいことをやると思ったぞ!!
権力を笠に信者を迫害したり、そんなんではないというところがワシは結構ツボに入った。
その人と別れを告げて中に入ってみる・・・
見ればお坊さん(というのか?)は日本語でもなくアラブ語でもなく、
英語を使って説法をしているようだ。
信者もほとんどはアラブ系の人で日本人はいないように見受けられた。
30分か1時間ぐらいであろうか、
お祈りが終わったらカレーが振舞われてワシもご馳走になった。
信者でもないのにええんかなぁ・・・と思うのだが、
ヨウヨウさんの話では、
「お前が俺をここに連れて来てくれただけでもイスラムにとってとてもいいことをしたんだからいいんだよ」
とのこと・・・
聞けばこのカレーも信者のひとりであるイスラム食品店の社長が毎回無償で振舞っているらしい・・・
あと、礼拝は日本時間の5時半にも毎日やっているらしく、
近所の人ばかりではないので、車を出してみんなのところ回ったり、
そうやって助け合って礼拝をしてるんだと・・・
宗教心の全くないワシにはわからんが、
「頑張ってください」という意味でカレー代ぐらいのお布施を置いて来た。
カレーが結構美味かったのよ・・・また行こうかな・・・(笑)
Posted by ファンキー末吉 at:21:52 | 固定リンク
2015年1月12日
イスラム教と角部屋と映画音楽
マグロ漁船第二弾のリハーサルが始まった・・・
と言ってもこれには実はいろいろあって、
音楽プロデューサーのヨウヨウさんはこのために金を稼がなければならない、
ゆえに1月はちょっと忙しい、リハは2月に延期しないか、と・・・
こちらとしては2月はもうスケジュールが埋まってしまったのでそうはいかない、じゃあどうする・・・
ということで、北京で仕事を片付けるだけ片付けて、
徹夜してふらふらになりながら昨夜来日・・・
そのままホテルにチェックイン!!・・・と、ここで問題発生・・・
前回泊まったホテルはちと狭かったとのことで、
「お金かかってもいいから今回はもうちょっと広い部屋にしてね」
という連絡を受けたのが昨日。
きっとお祈りとかあるからある程度の広さが必要なんじゃろうな・・・
「ほなホテル着いてから部屋見て変更してもらうなりしまひょ」
ということになっていた。
ところが部屋を見てまた問題発生・・・
なんとイスラム教(宗派にもよるのだろうが)の教えにより、
「角部屋は邪気が集まるからダメ」なのだそうだ(>_<)
またご夫婦なのだがヨウヨウさんがイビキが物凄いということで、
ダブルではなくツインを希望、
ところがそのホテルのツインルームは全て角部屋だったのだ(>_<)
結局キャンセル料を払ってそのホテルを出て他のホテルを探す・・・
でもツインルームって少ないのよね・・・
しかもそれが連泊で10日間空いてるってなかなかない(>_<)
とりあえず一泊だけ空いてるホテルに放り込んで、
レートチェックアウトの手続きをして13時までゆっくり寝てもらうことにした。
キャンセル料とレートチェックアウトと合わせて2万円以上の出費(>_<)
これは先が思いやられる・・・
というわけで今日からの予定のリハーサルは明日からに延期して、
まずワシは午前中は部屋探し・・・
八王子じゅうのホテルは昨日全部当たったので今日はウィークリーマンションを当たっている。
でもウィークリーマンションって基本的に一人用なのよね・・・
まあそれが何とか解決したら、
今日からヨウヨウさんの映画音楽をひとつ請け負うことになった。
聞けば現在彼は映画音楽をふたつとテレビドラマをひとつ抱えているらしく、
これにこのマグロ漁船プロジェクトが加わっているので寝る暇がないということなのだ。
ちなみにワシも一番売れっ子だった頃、
映画ふたつとテレビドラマを同時に抱えてた頃があったが、
まあ冗談抜きで寝るヒマなんかあったもんじゃなかった。
中国は人間関係で仕事が回っているので、
ワシのように全部断って日本に逃げて来たらもうそれ以来仕事は来ない。
彼も断りたくても断れない仕事も多く、
じゃあそのひとつをワシが請け負いましょうということにした。
幸い音楽は「ロック」でということなので、
これをマグロ漁船のメンバー、渋谷有希子、田川ひろあき、小畑秀光でこなしてやろう。
幸いユッコちゃんはキーボードも弾けるし、
ワシのようにちょっと背景音楽をつける時にも全部ステップ入力で打ち込まなければならないと膨大な時間がかかるので彼女がいれば非常に助かる。
田川くんは画面を見ることは出来ないが、
音の概略だけ作ってあげれば制作能力は高いのでダビング等いろいろ役に立つこと請け合いである。
小畑は・・・まあ頑張れ!!(笑)
というわけで今日の部屋探しが終わったら、
当然ながらセリフも全部中国語である映像を何度も何度も見て、
ストーリーや背景、登場人物の心境などを全部理解した上で、
画面画面に合う音楽を考えてゆく・・・
既に中国語がだいぶ退歩したワシにとっては非常に大変な作業やなぁ・・・
Posted by ファンキー末吉 at:09:41 | 固定リンク
2015年1月 6日
気合い入れた新年レコーディング
小田原で活動するぱんちょマンというシンガーソングライターからアレンジの依頼が来た。
一度小田原で対バンをやったことがあるのでどんな人かは覚えている。
いわゆる「暑苦しい(笑)おっさん」である。
アレンジすべき曲が送られてきて、そのファイル名を見て唖然!!
なんと「気合い入れたDEMO」!!(暑っ)
困るのよねぇ・・・DEMOでそんなに気合い入れられても・・・(涙)
ちなみにこんな曲・・・(こちらで聞けます)
曲も詞もなかなか暑苦しいでしょ・・・(苦笑)
ちなみにぱんちょマンこと高村さんとFacebookでやりとりした中でこんな発言を見つけた。
「今ファンキーさんに気合い入れたアレンジをしてもらってます・・・」
いや・・・君と同じぐらい気合い入れてアレンジって大変なんですけど・・・(困)
なんじゃかんじゃで半月ぐらいアレンジを悩んでいた。
何せアレンジというのはトドのつまり「壊す作業」である。
それほど気合い入れて作ったものを壊されては本人にとっては面白くあるまい・・・
かと言ってこのままレコーディングしたのではワシに頼んだ「仕事の意味」がなくなる。
・・・そんなことを考えながら年越し・・・そこでふと思いついた。
「一緒に作業やらんか?・・・」
やはり正月三ヶ日は誰しも時間があるのだろう、
結局1月2日に小田原勢がやって来て一緒にアレンジということになった。
「とりあえず新年会も兼ねてるから酒とつまみ買って来てや〜」
ところがこんな暑苦しいルックスをしてるのだからさぞかし酒を飲むのだろうと思ってたら、なんと山ほど酒を持って来た御一行はほとんどが下戸(驚)
仕方がないのでひとりで全部を飲むという「気合い入れた」レコーディングが始まった・・・(>_<)
まずはコード進行と構成を決めなければならない。
ここまで「気合い入れた」DEMOを作ってるんだからちょっとでも変えられたらイヤなのかも知れないが、ワシとしても「仕事」なのでいろいろアイデアを考えて来てぶつけてみる。
最終的にDEMOと全く同じに落ち着いたとしても、
一応そうしておけばワシとしては一生懸命仕事をしたということで胸を張ってアレンジ料を受け取ることが出来る・・・
「イントロを作ってみたんですが・・・」
これはまあOKが出た。
ほっ・・・
次にコード進行を若干変えるアイデア・・・
基本的に「F-A7-Dm」というコード進行ばかりなので、
変えられるところは「F-C/E-Dm」に変えてみたい。
何故なら「A7」というコードは一瞬マイナーキーに部分転調(と言うのか?)してるので悲しい感じを醸し出しているものの、そればっか続くとやっぱ悲しさが麻痺してしまう・・・
メジャー調のままの「F-C/E-Dm」でも十分「素朴な悲しさ」は醸し出しているのでそっちも入れとけば相乗効果でもっといい感じになるんではないか・・・
でもこれが「嫌い」な人はいるのだ。
ずーっとこうやってライブで歌って来たんだから今更変えられない、変えたくない、
それも人情である。
ドキドキしながら返事を待つが、何とかこれはクリア(ほっ)次は構成に進む・・・
DEMOは6分を超えるのでいくら何でも長すぎる。
これに関しては本人も同じことを考えていたので、
DEMOの3ハーフから何とか3コーラスに切ることで同意!!
あとワシとしては更にカットしたい部分がある。
出来れば3番のAメロを何とか半分にしたい・・・。
しかしそうするには歌詞を一部分ごそっと切ってしまわねばならない・・・。
ちなみにこれは通常の「仕事」としては御法度である。
元々あるメロディーや詞は変えずにどれだけアレンジでそれを高みに昇らせられるかというのが「仕事」なのだ。
とりあえずそれが可能かどうかは歌詞にかかっているので見せてもらう・・・。
笑わば笑えよ 人の人生
我が道をいくのだ 俺の人生
苦しいのは 当たり前
楽な道なんて まっぴらごめんだ
長い道のり 振り返ると
無駄なことはない 今の布石だ
わっしょい わっしょい わっしょい 自分に気合い入れた
わっしょい わっしょい わっしょい 明日を見るために
日本一だった 陸上選手が
ケガをして会社を 首になったって
それでもあきらめず 走り続けるって
無一文になっても 走り続けるって
その気持ちわかるさ 誰にでもある
抱いたその夢を 胸にだきしめ
わっしょい わっしょい わっしょい 自分に気合い入れた
わっしょい わっしょい わっしょい 自分の人生
女房がいる 子供もいる
失うものがないなどと 甘いことは言えない
世間知らずの 時は超えた
自分のケツは自分で 拭くしかないのだ
風にも雨にも 慣れている
戻る道はない 行く道だけ
わっしょい わっしょい わっしょい 自分に気合い入れた
わっしょい わっしょい わっしょい 俺の人生
おうっ!!!何と暑苦しくも素晴らしい詞ではないか・・・
ごそっと切るのはもったいない気もするが、
せっかく「一緒に作っている」制作作業である。
恐る恐るこう提案してみる。
この
「女房がいる 子供もいる
失うものがないなどと 甘いことは言えない 」
の後の
「世間知らずの 時は超えた
自分のケツは自分で 拭くしかないのだ 」
っていうのはちょっと説明的と言うか、
最初のが来たら当然導かれる結論をわざわざ説明しているだけですよね?
一瞬空気が凍る・・・
実はこの曲、ぱんちょマンさんの曲だと思ってたら飯山さんという別の方が作った曲らしい。
それを勝手に歌い手さんとアレンジャーが切った張ったしてたら大問題になってしまう・・・
でもこの日、運良くその飯山さんも一緒にいらっしゃっていたのだ!!
「うーむ・・・」
ちょっと考えて「やってみましょう」ということになった。
実際にやってみてやっぱりイヤだったら戻せばよい。
そのために「一緒に制作」をしているのだ。
聞いてみて意見を交換する。
3番までAメロが2回ずつ出てくるのは聞く方としてはちょっと飽きるのだが、
どうしてもこの部分を切りたくないなら別にアレンジでうまく処理すればよい。
「うん、いいじゃないですか・・・」
というわけでこの部分を切ろうということに決定!!\(^o^)/
これで一応ワシの「アレンジ」という仕事は終了!!
しかし「レコーディング」という仕事が残っている。
ドラムを叩いて、隣の仮谷くん読んでベース弾いてもらって、
小田原勢のひとり野崎さんのパーカッション、
そしてぱんちょマン自身によるアコギ!!
いや〜これはね〜実は・・・
ギター弾きながら歌う人って基本的に自分が歌いやすいように弾いてるから、
どんなに上手い人が弾くよりも実はよかったりするからなのよね〜
中国で許魏のバンドでドラムを叩いてた時、
香港でWINGのバンドでドラムを叩いてた時、
ドラマーとして一番参考になるのが彼らが弾いているギターのリズムだった。
そのようにさえ叩けば歌う人は一番歌いやすいのだから・・・
というわけでドラム、ベース、アコギ、パーカッションの基本リズムは完成!!
あとはギターは田川くん、オルガンは大高さんにというオーダーがあるので、
このオケを送ってダビングしてもらえばよい。
ところがその前に大事なのが仮歌!!
ここでちゃんと仮歌を録音しておけば、
田川くんも大高さんも方向性に迷わずその歌が求めるようにダビングが出来る・・・
ところが実はワシはこの「歌のディレクション」っつう作業は嫌いなのよねぇ・・・(>_<)
写真撮られたら魂が抜かれるっつう次元よりももっともっと・・・
この作業は歌う人と共に本当に魂を抜かれる作業なので大変なのだ・・・。
ちなみに中国ではこの歌のディレクション「监唱(JianChang)」という仕事はヘタしたらアレンジ料よりも高かったりする。
歌手にしてみたらどんないいアレンジが出来上がっても「いい歌」が録れなければその曲は売り物にならないのだからさもありなんである。
まあ酒に酔ってたせいか、小田原勢の熱意にほだされてか、
この曲の持つベクトルがそうさせたのか(それだと思う)、
中国では「监唱(JianChang)はやりまへんからな」と常に言ってるワシが久々に歌のディレクションなどをした。
まあ早い話、一回歌わせて「文句をつける(笑)」のであるからこれは一種歌手の方との「戦い」である。
例えば3番の
「女房がいる 子供もいる
失うものがないなどと 甘いことは言えない 」
の部分、ぱんちょマンは弱い声で悲しそうに歌った。
まあそう歌いたいのだからそうしとけばいいのだが、
「それは違う!!」
と文句をつける・・・(笑)
でもこれが実は大事なとこなのよ・・・
そりゃ女房がいて子供がいて甘いことが言えないのも現実だし、
それによってしんどいし悲しいのも現実だろう。
しかし「悲しみ」に限定してしまえばそれまでなのよ・・・。
意を決してこんなアドバイスをしてみる・・・。
「ぱんちょマンさん、ここは敢えて大きな声で胸を張って歌うのです!!
惚れた女と一緒になった時、初めて子供が出来た時の喜びをここで表現するのです!!」
そうすれば歌に「幅」が出来るし、詞に「深み」が生まれる。
うん、確かにそうした方がある意味もっと悲しく聞こえたりするぞ・・・
というわけでいろいろ注文をつけて仮歌も無事に終了!!
ソロは大高さんにオルガンソロで発注!!
人にはいろんな人生があり、
大高さんは大高さんでこれを聞いて受けたイメージを膨らませて自分の「人生」を表現してくれるだろう・・・。
というわけでお二人のダビングでオケ完成!!
本チャン歌入れはもうディレクションやらんぞ〜
自分で勝手に歌ってや〜もう出来るやろ〜
もうだいぶ魂抜かれてしまった・・・(笑)
それでは最後に一番大切なこと、データSAVE!!!
これをやらねば何かのアクシデントでこの日いちにちの作業がぶっ飛んでしまう可能性がある・・・
通常ファイル名は曲のタイトルでSAVEするので一応確認してみる。
「曲のタイトルってWASSHOIでええのかな?」
「いや、違います!!"気合い入れた"です!!」
え?・・・「気合い入れた」ってタイトルやったん?・・・
「気合い入れたDEMO」や「気合い入れたアレンジ」って・・・・
唖然としているワシに小田原勢は無機質にこう言った。
「そうですけど・・・何か?・・・」
あ、タイトルやったんやな、おかげでむっちゃ気合い入れさせてもらいましたがな・・・(笑)
春になる前には発売されるのかな?・・・気合い入れて楽しみにさせてもらうぞ!!!