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2015年9月24日

中国の幼稚園の園歌制作秘話

中国の幼稚園からその園歌を作ってくれと依頼が来た!(◎_◎;)

幼稚園って国の機関??
そしたら依頼主は仮にも中国共産党??

・・・なんてことは一瞬頭をかすめたけど、
別に中国共産党が直接ワシに発注するわけではない。
LaoLuanという25年来の付き合いからの依頼である。

彼はワシと一緒に中国ロックの歴史に数々の貢献をして来た人間なので、
まあ何でワシに頼んだかと言うときっと「ロック」である。

「ファンキー、ちょっとロックな曲を頼むぜ〜」
発注の際にこんなことを耳打ちする(笑)

まあ幼稚園児にロックだ何だはわかるわけないので、
これはクライアント(この場合はLaoLuanのことをそう呼ぼう)の趣味、
まあいいように考えて彼のロック仲間からの依頼だとすると依頼主もロック好きなのかも知れない・・・

幼稚園児にロックと言うと思い出すのがこれである。

このような経験則から、ワシの頭の中では「ダダダダダン、ハイ!!」というのを入れようというのが決定稿になってしまっている・・・

まあ北朝鮮の幼稚園児が初めて聞く「ダダダダダン」でつい「ハイ」と一緒に叫んでしまったのだからこれはある意味「王道」であろうと経験則がそうワシにつぶやくわけである(笑)

曲想としてはその時から頭の中にこの曲があった。

向前走(李慧珍)

この曲は実はもともとはワシが中国に来始めた頃知り合った山東省の「369(San Liu Jiu)」とかいう団体のために書いた曲である。

サビで「369(San Liu Jiu)」と一緒に叫ぶように作った曲だったのだが、
その後「李慧珍」という歌手のプロデュースを頼まれた時に製品化されてなかったこの曲を提出したら、
「向前走(前に向かって進む )」という発音と
「向钱走(銭に向かって進む)」が全く同じであったことから、
現代の拝金主義を皮肉る「ロック」な楽曲となって世に出たというものである。

この曲を作った時には非常に手応えがあって、
その山東省の担当者もいっぺんで好きになってくれたし、
後にロック関係者にDEMOを聞かせた時も
「お前外国人なのに何で中国人が好きなツボを知ってるんだ?」
とびっくりされた記憶がある。

ネタをバラすとこの曲の元ネタは実はこの曲・・・

別にメロディーをパクったわけではない。
要は「空気感」である。

この曲は中国ロックの創始者「崔健(Cui Jian)」の曲で、
彼が崇拝する毛沢東の長征をロックになぞらえて
「新长征路上的摇滚(新しい長征の道の上である「ロック」)
と歌ったもので、当然ながら中国共産党の逆鱗に触れることとなる。

ワシはその当時の崔健(Cui Jian)の音楽に拳を上げる若者達の「空気感」を知ってたので、それを単に「曲調」にしたものである。

もともとこの幼稚園の園歌に関しては
この曲なんかが今の子供達は大好きな曲だよ」
と言われていたのだが、今回は敢えて無視した。

ここが最大の博打ではあったが、
今回は「頭を使って計算して子供が喜ぶ曲」よりも、
それを発注しているロック世代の人間に「いい」と思わせた方が勝てるんではと思ったのだ。

今日び子供ほど「子供騙し」が通じないもので、
大人の喜ぶモノの方がいいのではと思ったわけだ。

もちろんこの路線がボツになったらこの曲の方向性で書き直せばいい。
だけどこっちの方が楽しいでしょ・・・(笑)

方向性さえ決まったらまずはキャッチーなメロディーを考える。

子供が歌うんだから簡単なメロディーでなくてはならない。
そして作った第一弾メロがこれ!!

幼稚園園歌第一弾DEMO

仮歌を入れなければ理解されないだろうということで、
下手な歌をエフェクトでオクターブ上げて歌っている(恥)

歌詞は仮なのでとりあえずこの曲の雰囲気で
「一只白羊,两只白羊」
と羊の数を数えてるだけである。

子供の大好きな曲の曲想はボツにしながら、
仮歌の詞の世界観にはそれを用いているのは我ながら「姑息」である(笑)

「途中にどっか簡単な英語で子供達が叫ぶ部分も作ってね」
と言われていたので「Let's Go!!」とか安易な合いの手も入れている(笑)

まあこれで「いいねぇ〜これで決定!!」となったら言うことないのであるが、
まあ「音楽制作」というのはそうは上手くいかない(>_<)

これはLaoLuanの段階での意見だろうけど、
「もっとグルーブを出してくれ」
「サビはもっと世界観が変わるものに」
とかいろいろ注文が来る。

ワシとしては最初っから最後まで同じ詞を連呼してるみたいな世界観があったのでここからが「クライアントとの戦い」なのであるが、
この時点で割り切らなければならない大きなことがある。

自分の歌う「自分の曲」を作るんだったらそこには何の妥協も要らないが、
この「仕事」は「自分の作品」を作っているわけではない。

例えば自分のバンド、例えばX.Y.Z.→Aに自分の曲を持って来た場合、
例えば橘高が自分の弾き易いようにフレーズを変えた場合、
「じゃあそれでもいいや」
というのは「妥協」だろうか・・・

本当にこだわってる部分では「いやこう弾いてね」という時もあるが、
それは逆に弾き手である橘高にとって作曲者に対する「妥協」なのであろうか・・・

どちらも「否」である。
これは「バンド」の作品なのであるから既に「妥協」ではない。

この点を理解してないと、
「自分の作品をクライアントが違うものにしてしまった」
という苦しみと戦いながら「仕事」をせねばならないのだが、
クライアント自身を「バンドのメンバー」なのだと理解してしまえばそれでよいのである。

「はいはい」とばかり変更してDEMOを送りつける・・・

幼稚園園歌第二弾DEMO

変更点はサビと、
「グルーブ」とかよくわからんので乱暴にテンポを上げてループのパーカッションを入れただけ(笑)

あとは「ハモのメロディーも考えといてね〜」と言われたのでこの段階で付け加えている。

幸いにもOKが出て作詞家に発注して歌入りのDEMOを作っていよいよ発注元に聞かせる段階である。

この辺の作業はもうLaoLuanの元だけでやるのだが、
発注した作詞家がヒット曲などばんばん書いている梁芒(Liang Mang)という作詞家!(◎_◎;)


做最快乐的自己

自己动手 创造高手
劳动就是种享受
真诚合作 关心朋友
这个集体最优秀
欢乐自由 尽情遨游
梦是一个大气球
我们笑声 充满了整个宇宙

磨练自己 强健身体
我在游戏中学习
一起前进 一起努力
每个人都有个性
特立独行 聪明绝顶
挥手我就能飞行
睁开眼睛 生活像动漫电影

听幸福开花的声音啊
我们像种子长大成森林
阳光中苏醒

彩色的梦 就像蜡笔
画出理想的楼梯
自我鼓励 充满自信
遇见困难很坚定
轻松成长 无忧无虑
每一天都很美丽
热情洋溢 做最快乐的自己
(热情洋溢 快乐是最好成绩)
2015梁芒


何と子供が歌うには少し深過ぎやしないか・・・
深過ぎてワシが見てもようわからん詞を幼稚園児が理解して歌えるのか・・・

もともとは同じ簡単なフレーズを連呼する曲にしたかったのだが、
ここに作詞家が「こだわり」を出したのだろう、
「自分の曲」からどんどんと離れていってしまっている・・・

まあ詞の直しはワシの範疇ではないので傍観していたら、
詞ではなく今度はメロディーに直しが来た(>_<)

「Funky〜同じメロディーが何度も続き過ぎるからってダメが出たんだ・・・どっかちょこちょこっと変えてくれる?」

(>_<)

もともとのポリシーと全く違う方向に直しが来てしまったが、
「まあいい」とばかり「ちょこちょこっと」直して送りつける。

幼稚園園歌第三弾DEMO

まあ何とかOKが出たので(内心ホッ・・・)あとはフルコーラスを作ってレコーディングすれば終わりである。

「間奏はAメロとかちょこちょこっと繰り返してサビに戻るとかでいいから〜」
と言われてたのでそのように作ってDEMOを送りつける。

幼稚園園歌第四弾DEMO

もともと「この詞では幼稚園児が歌うには長くないか?」とも言われていたけど、
外国人であるワシは詞のことにはよくわからんのでスルーしていたが、
こうしてフルコーラス聞いてみると「少し長いかも知れない」ということで、
この段階でサビ戻りのAメロを半分にしている。

詞をいじるには作詞家の承認が必要だろうからワシなりにズバッとぶった切って、
中国人に「これでちゃんと意味通る?」と確認してから送りつけているから話してくれてるはずである。

LaoLuanと発注元がその後どういうやり取りをしたのかはわからないが、
「間奏は子供達が一緒に手を叩いたり何か遊べる部分が必要だね」
ということになった。

それもそうである。
バンドのボーカリストでさえ長いギターソロの間は間が持てなくてヌンチャクとか振り回したりするのだ(笑)
幼稚園児が間奏の間何もせずに大人しく待っているはずがない・・・

「ダダダダダン、ハイ」とか「Let's Go!!」とかいろいろ入れて最終段階のDEMO
!!

幼稚園園歌第五弾DEMO

これでOKが出たらあとはレコーディングするのみである。

幸い映画音楽の仕事でレコーディングがあったのでその隙にこの曲のドラムとベースも録っておく。
こんな時にベーシストが常駐しているの楽である。

ピアノは張張、ギターは居酒屋兆治の田端さんの息子翔くんは今回時間がなかったので日本にオケを送って田川くんに録音してもらう。

ところが全てオケが完成したところでLaoLuanがこんな爆弾を投げかけて来た・・・

「Funky〜このキーだと子供達が歌うのはちょっと大変じゃないかなぁ・・・」

あんたねぇ・・・仮歌入れてたんでしょ!!
「キーが合わない」と思ったらどうしてその時にキー合わせして送って来ない!!(>_<)

ワシは小学校の校歌作った時からてっきり
「五線譜の中にメロディーが収まってればよい」
とばかり思っていた・・・

よく考えてみたら幼稚園児は声変わりしてないから女性の声域かも・・・

悪い予感というのは当たるもので、
Aのキーで作ったこのオケは見事に裏キーであるEのキーとなってしまった(>_<)

ドラムを除いて全部録り直しである・・・(涙)

かくしてどったんばったんでオケが仕上がり、
子供達の歌入れとなった。

YuanGeKids.jpg

ちなみにこの子たちは張張の彼女が教えてる生徒たちである。
その場でこんな譜面を渡されてそれを見ながら初見で歌う・・・

YuanGePuz.jpg

ちなみにこれは中国なんかでポピュラーな「数字譜」で、
「1、2、3、4、5、6、7」がそれぞれ「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ」に対応していて、オクターブ上だと数字の上に点、下だと数字の下に点、
音符の旗の数を数字の下に書いて休符は「0」という、
慣れればこの上なく簡単で便利な代物である。

これを見ながら先生と一緒に初見でレコーディング!!

YuanGeRecording.jpg

いや〜彼女たち、もう立派なスタジオミュージシャンです!!

こうして出来上がったのがこの曲!!
中国の幼稚園園歌完成版

うん、なかなかイケてると思うぞ!!
子供達が歌い継いでくれると嬉しい・・・

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