ひとりドラムの軌跡

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爆風スランプトリビュートアルバム WeLoveBakufuSlump

2017年4月27日

愛弟子よ、お前はどこに行こうとしている・・・

北京のラップシンガー爽子(Shuangz)のツアーは週末のみなので、雲南省昆明から江蘇省南京の間は他のメンバーは一度北京に帰るのだが、
ワシはLuanShuの日本の会社の銀行口座開設のために直接日本に飛んだ。

日本にはいろんな中国の友人たちが結集していた。
Cold Playのコンサートが東京ドームで行われるのだ・・・

思えばみんな豊かになった。
たかだか(と言ってはなんだが)コンサートを見るためだけのために、
みんなそのためだけにビザ取ってチケット取って飛行機取ってホテル取って・・・

思えば日本がバブル時代だって、
例えばお気に入りの欧米のバンドのワールドツアーが日本に来ないからと言ってそのためだけのために海外に見に行ってただろうか・・・
(日本には必ず来るだろうからそんな経験がなかっただけかも知れないが・・・)

LuanShuの友人の超お金持ち達はまあわかるが、
学生あがりで先日まで布衣(BuYi)のマネージャーやってたような女の子まで来日してるんだから中国は本当に豊かになったと言えよう・・・


そんな中、デブのキーボード張張(Zhang Zhang)も彼女を連れて来日してた。

聞けばもう日本へのマルチビザを取って、
いつでも好きな時に何度でも日本にやって来ることが出来るそうだ。

このマルチビザを取るにはある程度の収入が必要で、
何百万円の銀行口座を政府が凍結させて初めてビザが取得されると言うので、
このデブももう既に十分「金持ち」のランクに入っているということだ!(◎_◎;)


ヤツと出会ったのはこの頃!!
メルマガの日付を見るに、もう15年前のことだ・・・

このスタジオで小間使いとして働いていた美少女を、
「音楽が好きなの?じゃあ俺が何かライブをやってる店に連れてってあげるよ」
と言って連れて来た店でピアノを弾いてたのがこのデブである。

正面に電子ピアノを置いて左側には小さなキーボード、
そうヤマハのポータサウンドを置いていて、
ポータサウンドは鍵盤の左の方を押さえると自動演奏が始まり、
その押さえ方によってコードが変わるので、
デブは超絶なソロをピアノで弾きながらコードチェンジの瞬間だけポータサウンドに左手を伸ばすという今までに見たこともないスタイルでパフォーマンスをやっていた。

「お前トモダチおらんのか!!」

ご機嫌になったワシはステージを降りた彼にそう言って話しかけ、
それから今までの長い長い付き合いになる。

ワシは彼にJazzを教え込むことにしたのだが、
なんと彼はキーがCかAかDでしかソロが弾けないことが発覚(>_<)

「お前なぁ〜1オクターブは12音しかないんだから、
全てのキーってたって12種類しかないってことだ。
12倍練習すればそれでいいってことだろ!!
そもそも毎日酒場で弾いてるんだったら、
今日はどのキー明日はどのキーと、苦手なキーを練習して克服するいいチャンスじゃないか!!」

そう言って彼にアドバイスを与えてからしばらくして、
またその店に行った時に彼が弾いているソロを聞いてびっくり!!

なんとJazzによくある、サビになると半音上に転調するような曲でアドリブをやっていた!(◎_◎;)
つまりDmでアドリブを始めて半音上に転調するとD#m、
黒鍵ばかりのこんな難しいキーでソロが弾けるようになったということだ!!

デブよ、お前頑張ったなぁ・・・(感涙)

と思ってよくよく手元を見てみたらキーが変わってもやっぱり白鍵ばかり使ってソロを弾いてるようだ・・・

なんで?・・・

左手をよく見てみると、ポータサウンドに左手を伸ばして演奏するキーを変更した後に、
器用に電子ピアノのトランスポーズを押して半音上にキーチェンジしているようだ・・・

あかんやろ(>_<)


そんなこんなあって、彼をついに日本に連れて来てツアーを廻った。

「ボク・・・日本に行きたいんです・・・
このままやってるとボク・・・きっとピアノ弾けなくなってしまいます・・・
こんな仕事ばっかやってると、ほんとヘタになってしまうんです・・・
そうやって弾けなくなった人、ボクたくさん知ってます・・・
日本に行って、バーべQさんや田川さんや、
日本の一流の人とセッションして勉強したいんです・・・」

と言ってた彼は、ツアー初日の神戸西野やすしさんから初見の譜面を渡され、
思うように弾けずに楽屋で泣いていた。

デブよ、人はこうやって上手くなってゆくのだ!!

ワシにはドラムの弟子はおらんが、
ある意味このデブが一番ワシに食らいついて来た「一番弟子」である。


次は筋肉少女帯のミュージカル「アウエィ・イン・ザ・ライフ」のキーボード奏者としてブッキングした。

その頃には
ボク初めてFunkyさんの仕事ではない自分で仕事を取ったんです
と言って、自分でもバンバンとミュージシャン仕事を取っていた。

ワシは彼のお父さん(実はワシとそんなに歳は変わらない)にこう言った。

「お父さん、この世界で1ヶ月間北京を開けるということは、
今のポジションに必ず誰かが座ってしまって、帰ったら仕事が全部なくなったという可能性はあります。
でも彼は音楽的にかけがえのない大切なものをたくさん持って帰って来るでしょう。
仕事はゼロになってもいい、そこからまたやり直せば。
お父さん、彼を連れてっていいですね」

実際この仕事は筋肉少女帯の天才ピアニスト三柴理のプレイを完全コピーせねばならない。

「X.Y.Z.→Aのツアーで関西行くけどお前も行くか?」
そう言うワシの誘いを蹴って、
「僕スタジオに篭って練習します」
そう言ってこの舞台音楽に挑んだ・・・


かくして彼がお務め(笑)を終えて帰国した後は、
仕事が全部なくなるどころかそこから売れっ子ミュージシャンへの道をまっしぐらとなる。

3年前のLuanShuの青島コンサートでは、彼は音楽監督として全ての仕事を本当によくやった!!

まあ彼はオーケストラの譜面は書けないのでワシが全部やってあげて、
あとまあ途中一度また雲隠れしたのでその間はワシが全部やってあげて・・・
(あかんやん!!笑)

・・・まあでもここまで大きなコンサートの音楽監督が出来るようになったのだから大したもんだろう。

その時に打ち上げの席で彼がワシに言った言葉・・・

「何言ってんですか!!!
15年前に酒場で弾いてた僕を引っ張り上げてここまでしてくれたのはあなたです!!
あなたは僕の先生であり親であり、僕の音楽の全てです!!
あなたのためだったら何だってやりますよ、当たり前でしょ!!」

いや、その通り!!(笑)

ヤツの今があるのは胸を張って「ワシのおかげ」だし、
ワシとて自分が見込んだ「愛弟子」が大きくなってゆくのを見るのは非常に嬉しいことである。

ところがここ最近それがちょっと変わって来た・・・


去年の中国でのサマードラムスクールの後、
マッド大内さん、佐々木隆さんと共に寧夏へのツアーをブッキングした。

実はこの時の二日目のライブには張張(Zhang Zhang)は参加していない。

「Funkyさん、二日目に郑钧(Zheng Jun)のコンサートが入ってどうしてもそっちに行けないんです」

スケジュールというものは「先に入ったもん勝ち」で、後から何が入ろうが聞く耳持たないのが原則なのだが、まあ彼もこんな大御所と育ての親との間で板挟みになって苦しんでいたのだろう。

「わかりました。向こうに別のキーボードを入れます」
という言葉を聞いて、ワシは折れてやった。

「いいよ、こっちにトラを入れろ。その代わりその交通費なんかは全部お前が出せよ!!」

ヤツだってこの金にもならん小さな仕事のおかげであの大きな仕事を失ったんでは可哀想だろう・・・

今になって思えばこの優しさが仇になった・・・


今年の旧正月休みにFunky末吉トリオで日本ツアーを廻った。
旧正月にはまあ中国では仕事が入らないだろうから、というのでそのようにブッキングしたのだが・・・

「Funkyさん、その時期仕事が入っちゃったんです」

これにはさすがのワシも激怒した。
「お前、この仕事は前々から決まってただろ、どうしてそこに仕事入れる!!」

WeChatメッセージにこんこんと説教メッセージを入れる。

「お前なぁ、金になる、ならないじゃない。
このツアーのために、日本のどれだけの人が尽力して下さったと思ってる?
少なからずお前のことを大好きな日本の友人やファンとかがいてやっと実現したこのツアーをお前はドタキャンしようと言うのか?
それならもうお前に2度と日本の土は踏ませない!!
俺はまた別のキーボードを最初から育てる!!」

実質の「絶交宣言」である。

さすがの彼も
「向こうに代わりのキーボードを入れました」
と連絡が来る。

「当たり前だ!!」
ワシの怒りはまだ収まらない。

旧正月はこれというのはだいぶ前から決まっている。
それを「忘れる」というのは時期が時期だけにありえない。

「言えば何とかしてくれるかな・・・」
ということは即ち、
「こんな金にならない仕事よりこっちの仕事をしたい」
ということではないのか?!!

銭金の話ではない、「ワシの仕事を軽んじる」ということは「ワシを軽んじる」ということだ!!

「仕事に貴賎はない」とワシは思っている。
金にならない仕事が先に決まっていて、
そのせいで大きな仕事を逃したなんてのは日常茶飯事である。

それがワシの「信仰(XinYang:中国語では宗教的な意味ではなく、信じて進むべき道のような意味)」である。
お前がそうではないのならもうお前とは一緒にやれない!!


ワシの剣幕に押されたのかヤツはそれ以来ワシの入れたスケジュールに穴を開けたことはない。
しかし問題なのは「ワシが怖いから」ではない。

あいつの仕事に対する「信仰(XingYang)」がどんなものなのかということである。

「音楽」は「生き様」なのであるから、
その根本である「信仰(XingYang)」が一番大切だとワシは思っている。

「音楽道」とは即ち「武士道」なのだ!!


そして爽子(Shuangz)のツアー
ヤツは「すみません、僕その2本は参加出来ないんです・・・」

!(◎_◎;)

これはワシの仕事ではない、
バンマスはヤツなんだから別にワシがどうこう言う立場ではないのだが・・・

「そんなんだったら私だって孙楠(Sun Nan)の仕事やりたいわよ」
たった一本のスケジュールがぶつかってたために大きな仕事を断ったよーしーずがそう呟く。

ワシだってそうだ。
そんなことが許されるんだったら仕事なんていくらでもブッキング出来る。
ギャラの高い、メリットの大きいものだけを最終的に選んで小さいやつなんか全部ぶっちすればいいのだ・・・

「Funkyさん、自分のパートは全部録音して、そのプログラム走らせるのFunkyさんのパソコンでやってもらえませんか」

おいおい、何でお前が他の仕事入れた尻拭いをワシがやらねばならん(>_<)
そもそもワシは重いインターフェイス持ってこんな過酷な移動やっとれんぞ・・・

「わかりました。PAのエンジニアに頼みます」

結局現場に着いたらデータに色々トラブルがあるのでワシがエディットしてあげて・・・
・・・ってそんなことやったるからアカンのよな・・・(>_<)


そんなこんなで今回日本で会ってメシを食う。
「いきなりステーキが食いたい」というので彼女と共に奢ってやる。

デブは400gのサーロイン、
彼女は同じく400gをぺろりと平らげた後に更に400g!(◎_◎;)

この細い身体のどこに入るのだろう・・・(笑)

ステーキを食いながらワシはデブに聞いた。
「南京は来るのか?」

「行きますよ、もちろんでしょ」

ワシは聞いた。
「俺は21日の夜中に上海飛んであとは列車で行くけどお前は?」

「僕は一応北京のチケットを取ってるんですけど・・・
南京って直行便ないんですよねぇ・・・」

それからヤツはストーンローゼスとやらを見に武道館へ、
ワシはiPadを忘れたりはしたものの予定通り上海経由南京へ・・・

ところがヤツは来ない・・・
っつうか
「朝いちの便ならギリギリ何時に着いて、ワシと一緒のだとこうで・・・」
などと色々調べて送ってやったのだが返事が来ないのだ。

そう、いつもあいつはそう・・・
都合が悪くなるとぱたっと雲隠れしてしまうのだ・・・(>_<)


かくして・・・ヤツは来なかった。
前回のようにPA席からプログラムを走らせて、
まあライブ自体はそつなく終えた。

南京ライブなう〜 昨日ストーンローゼスの武道館を見てたはずのデブのキーボードがワシの乗る便にも乗っておらず、朝イチで来るのかと思えば来ず!(◎_◎;) ドラムの右手側がぽっかり空いている・・・ 君のための〜席が冷たい〜 もう帰って来んな〜!!(怒) - Spherical Image - RICOH THETA

ライブが終わった頃ヤツからメッセージが入ってた。

「Funkyさん、僕は北京に着きました。
爽子に昨日ライブに参加出来ない旨を連絡しておいたんですけど、
ライブは問題なく終わりましたか」

(>_<)

もうこうなったら
「参加しようと思えば参加出来たのに参加しなかった」
つまり
「参加したくなかった」
ということではないのか?

そして今週末の鄭州、西安にはギタリストと共に参加出来ないと言う・・・(>_<)

まあここまで来たらやられる方(爽子)にも何か問題があるのだろう。
ツアー前に北京で行った大きなコンサートにも、ブッキングしていたDJが来なかった。

幸いリハーサルの途中に爽子本人がそのDJが他の場所でライブをブッキングしているのを発見して大急ぎで今のDJをブッキングした。

そのテのヤツって張張(Zhang Zhang)も同じだが、
都合が悪くなったら雲隠れすんのな(笑)

メッセ入れても入れても返信が来ず、
電話しても出ず、折り返しも来ず・・・

そんな輩に限ってほとぼりが冷めた頃に笑って連絡して来るのだ・・・(>_<)

それが「中国式」だとは思わない。
例えそうだとしても、ワシは30年近いこちらでの仕事の中でそれを変えて来た。

レコーディングするならデモぐらい作りましょうね。
出来たら譜面も書いときましょうね。
仕事には遅刻しないように来ましょう。
酒飲んで来たりせずに体調を万全にして仕事に臨みましょう。

そんな当たり前のことが仕事のレベルをアップする大事なことだったりするのだ!!

人間は神様を超えることは出来ない。
出来たとしたらそれは単なる「たまたま」つまり「偶然」である。

偶然を大きな確率で起こすためには人間に出来ることはただふたつだけ、
「準備」と「努力」である。

音楽を「仕事」としている以上、それはいろんなことがある。

でももしその「偶然」に出会えたとしたら、
それはもう「仕事」というよりも、
かけがえのないものを手に入れた「神様からの贈り物」である。

「仕事」を軽んじてる人間にそんな「偶然」が降りて来るわけがない。

それは別に神がかりなことでも何でもない。
確率論的にそうでしょ!!ということである・・・


デブよ、お前は完璧に仕事を軽んじている。
もうお前がこれ以上進歩することはないだろう。

今度チャンスがあったらゆっくり説教してやろう・・・
と思ってたらメッセが来た。

「Funkyさん、あのエンジニアが今回は来られないそうなんです」

知ってるよ、お前と違って彼はちゃんと今回で最後であとは違う人が来ますとみんなにメッセージ送って挨拶して去っていった・・・

「だから僕が行けない2本はプログラム出す人がいないんです。
Funkyさん出してもらえませんか」

(>_<)

いやね、ワシは西安のあと上海行って2本ライブやって、
そのまま新疆ウィグル自治区に直で行くから余分な器材とか持って行けんから無理!!

しゃーないなぁ・・・まあ方法考えて何とかするけど・・・
・・・ってこれがあかんのかなぁ(>_<)

上海で合流したらちと説教してやるか・・・

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