
2011年10月10日
エナロックフェスティバル
外道のドラムのそうる透さんが急病のため、
急遽ワシが外道のドラマーとして参加することになった。
自分が高校の頃にコピーしてたバンドのメンバーとして野外ステージに立つのは何か不思議な感覚であると共に非常にありがたき幸せである。
前の日はX.Y.Z.→Aのファンクラブライブだったので、
今回はファンと共に痛飲するのはあきらめて夜走りで中津川に向かった。
中津川にはよく行った記憶があるが、
それはどれもX.Y.Z.→Aのツアーである。
100本ツアー、全都道府県ツアー、更には何度か行ったことがあり、
自分の中ではなかなか思い出深い街である。
X.Y.Z.→Aもあれからツアーの数も減って、
とんと地方に行くチャンスがなくなったので非常に久しぶりである。
昼間はそのライブハウスを探索しに行った。
確か階下が接骨医で控え室がそこになってた記憶があるので、
その接骨医の名前をナビに打ち込んだが見つからない。
何とかネットで住所だけ調べてその小屋にたどり着いた。
おうっ!!!懐かしいこの感じ・・・ツアーの記憶が蘇る・・・
写真を撮ったりしてると中から誰やらスタッフが出て来た。
「ひょっとして・・・ファンキーさん?・・・」
お顔こそは覚えてなかったがオーナーのWさんに違いない。
久しぶりの挨拶をしてエナロックに来たことを伝えた。
「そうなんですよ。僕も行くつもりまんまんだったんですけどね」
とWさん。
「でも急にイベントが入っちゃってね、
7月が不景気だったんでこりゃイベント優先かな、と」
聞けばこの店も来月で開店15周年だという。
「地元のミュージシャン達に支えられてやっと15年ですよ・・・」
そう照れ笑いをするWさんにちょっと胸キュン(死語)・・・
思えばまだ2年半しかやっていなうちの店も、
いつかは同じような言葉を人に言う時が来るのだろうか・・・
「バンドを育てる」のではなく、
チケットノルマを課して「バンドを食い物にする」ライブハウスだけが収益を上げ、
本当に音楽を愛する小屋ばかりが潰れてゆく昨今、
Wさんの15年を想像すると本当に頭が下がる。
「いやー、本当は今頃は会場で酒飲んで盛り上がってる頃なんですけどね・・・」
と頭を掻くWさんに深々と頭を下げ、会場に向かった。
会場は手作り感満杯のイベント会場だった。
思えば「中津川フォークジャンボリー」の頃からこの街はきっとこうだったのだろう。
スタッフは皆地元の音楽好き、
参加アマチュアバンドのステージではまさに「中津川フォークジャンボリー」の頃そのままのスタッフがドラムを叩いていた。
会場を歩いてたら若者(でもないか?)に声をかけられた。
「ファンキーさん、今日のステージ楽しみにしてます」
ワシはたかだかそうる透さんのトラで来ただけの「ただのドラマー」である。
そのドラムを楽しみにしている人がいるところが「中津川らしい」とちょっと感激。
田村直美、Ichiroさんや鮫島さんのSonsに続いてアースシェイカー。
いきなり工藤ちゃんのドラムソロが入る。
後にMCでマーシーも言ってたが、
「イベントっつうのは時間が短いからね、
普通はドラムソロなんかメニューに入れないんだけどね、
クドーにちょっとだけやりーやと言うたらたっぷりやってしまいましたね(笑)」
これが「バンドだなあ」とちょっと感激。
思えばワシがいた世界ではライブはやはり「ヒット曲」であった。
ライブに関するミーティングで、
「お前のドラムなんて誰が聞いてるんだ!!
客が聞きに来てるのはRunnerでありリゾラバなんだ!!」
と喧嘩になったこともある。
トリの外道のステージではメンバーでもないのにドラムソロを振られ、
そんな思いも込めてぶっ叩かせてもらった。
アンコールは出演者入り乱れてのセッションというので、
潔くドラム台を降りて工藤ちゃんとロジャーにドラムを任せて、
カウベルを叩いたりステージをうろうろしたり遊んでたら、
ふと客席におもちゃのギターを持ってエアギターしている子供を発見!!
うちの息子も一緒にステージにひっぱり上げたら一緒に大はしゃぎ。
思えば昔は人のイベントに出て勝手にこんなことやるなんて想像出来なかったが、
中津川のこの自由な雰囲気、
そしてきっと親からの影響なんだけどエアギターでイベントを楽しむ小さな子供、
そしてドラムを叩かずにステージをただうろうろしてても許される雰囲気、
そんなこんなでつい中国のイベントのように好き勝手に遊んでしまった。
子供達よ、大人を食う素敵なステージをありがとう!!
そしてエナロックのスタッフのみなさん、参加したロック好きのお客さん、
みんなどうもありがとう!!
来年は是非X.Y.Z.→Aも呼んでね!!