ひとりドラムの軌跡

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爆風スランプトリビュートアルバム WeLoveBakufuSlump

2001年9月18日

サルサの本場、キューバでも・・・

さて先日コンガで出演したテレビ番組の反響がすこぶるよかったらしい。
おかげでコンガの仕事が増えて手が痛い!

今日いきなりS氏から電話が来た。
「ファンキーさん20日はまだこっちにいる?ちょっと出張だよ。
常州まで行ってくれる?」
常州って一体どこなんや!っつう話だが、
何か次は地方出しで同じことをやってくれと言うことらしい。
中央電視台も太っ腹である。

あんまし評判になると日本人であることがバレて大変なので困るんですけど・・・


この曲はウィグル族の民謡を完全にサルサのリズムにアレンジされていて、
陳琳(ChenLin)のアルバム収録曲ではなく純粋にテレビのためだと言うので、
まあ予算ももったいないので全部自分ひとりで録音した。
まあ早い話、ひとりオルケスタ・デ・ラ・ルスみたいなもんである。
パーカッションをかぶせながら、
伊達弦やら寺内やら、みんなの顔を思い出してた。
手が痛い!

中国人がこの本格的なサルサに対してどうリズムをとるのか興味津々だったが、
先日の会場での大盛り上がりの観客は、
2-3のサルサのリズムなど無視して、みんな頭打ちの手拍子だった。
ちょっと揉み手も入ってたりして・・・

ま、いいのよ。楽しんでもらえばそれで・・・


デラルスもラテン諸国ではいろんな笑い話があったようで、
いつも飲み会ではそんな話で大盛り上がりするのだが、
日本の女の子ラテンサルサバンド、CHICA BOOMもそうだったらしい。

コンガ奏者のMIKIからMailが来た。


>  お久しぶり!MIKIでーす!
> メルマガ毎回楽しみにしてます。

> No47を読んで、
> CHICA BOOMがキューバのTVに出た時と同じだ!と思って笑えました。
> 私達も日本の料理を紹介してくれと言われて
> 「それじゃ鳥の照り焼き丼でも作りますか」
> と話しがまとまり、局の人につれられて数人が買い出しへ行ったのね。
> 外国人用のスーパーでは品数も豊富でほとんどのものは手に入るんだけど、
> 出演者の分も含め量がいるだろうと思い、
> たくさん買い込んでレジに並ぶと、スタッフが払う気配無し。
> もしや自前?と聞いてみると「そうだ」と涼しい顔。
> こっちも旅の途中だって言うのに、自前なんてとんでもない!
> 焦って食品をもとに戻して最小限の量を買いました。

> 出演当日は控え室があるでもなく、台本を配られるでもなく、
> 7時に始まるらしいということしか分からず、取り合えずリハーサルを終える。
> ゴールデン・タイムにほとんどのキューバ人が見ている
> ということは事前に聞いてたんだけど、
>最初に一曲演奏してリーダーとボンゴ
> (当時のキューバ大使館員で何故かうちのバンドに入ってた)
> の子が通訳となって5,6分のインタビューが終わると、
> メンバーはどこにいていいのかも分からず、
> 取り合えずスタジオの一画にある流し台周辺に立ちんぼ。
> この間誰からも説明は受けず。

> 「一時間半の番組でしょ?そろそろ作んなきゃまずいんじゃない?」
> という憶測のもとで勝手に料理開始。
> 私は米とぎを担当したんだけど、
> 米袋にいろいろ何やらわからんものが混ざっているので、
> まずそれを取り除き(こんなことやるのもはじめててビックリしたけど)
>スタジオのどこからか細長いホースが流し台に引き込まれていて
> その水圧の異常に低いチョロ・チョロ水でなんとか洗いました。
> 炊飯器はあったかなあー?。
> たぶん無かった。
> 「はじめチョロチョロ」とか言いながらPANで焚いたと思う。

> 「これ、終わらなかったらどうするつもりかねー」
>とこっちが気を揉みながら、
> とにかく各自キョロキョロとスタジオの進行状況を伺いつつ、
> 料理はなんとか完了。
> 「Finito!」作れたよ、と報告するや否や、
> カメラがテーブルに並んだ数個のドンブリを映し出す。

> と同時に司会者が「まーなんておいしそう!」とか言っているうちに
> 出演者がテーブルにドッと押し寄せ、
> カメラの前に立ちはだかるのも構わず、試食し始めた。
> 我々はもはや画面の外。
> すぐ横に置いてあるモニターを見つめるしかなく、一同唖然。
> 「食糧難だもん仕方ないやね。」
> とは思いながらも、こっちも滞在3週間目に突入していて、
> 毎日同じホテルの、お世辞にもおいしいと言えない食事しか
> 食べていなかったので、
> 日本食、特に米と醤油味に飢えてるわけ。

> 全く苦労して作ったのに(しかも自費で)、
> なんとかひと口でもふた口でも食べてやろうと、
> キューバ人で塞がれたテーブルから一つのドンブリを奪い取り、
> みんなで回して食べました。

> お互いの胃袋事情がからんで、ものすごい状況。
> TVの生番組、それもキューバ中が見ているってーのに・・・。
> ほんとに笑えた。ゲラゲラ笑いながら食べた。
> もう10年も前のことだけど、面白かったわー。

> なんか我々のシステムと全く違う社会で、
> 本当に目からウロコの事件ばかり毎日起きていた。
> おかげで脳みそトロけたわ、社会復帰できなくなったもん。
> ひと月もいると「帰りたい!」と思うんだけど、また行きたくなる。
> キューバという国も中毒性のある国でした。

> BY MIKI


はい、中国もなかなか中毒性のある国です。
何かこれらの事柄に腹が立ってしまえばおしまいだけど、
それを笑い飛ばせる人がその国を好きになれるんだよね。


もう私は別に突然「今日どこそこ行ってね」とか言われても驚きません!

今日は午後からレコーディングだからと言うので朝からスタジオ来てたら、
昼間は別のレコーディングが入ってて、
結局夕方まで待たねばならないのも腹が立ちません!

仕事が相次いで非常に大量のギャラを稼いだはずなのに、
いつの間にか自分のパソコンとかレコーディング機器をここに買い揃えていて、
「いやーファンキーさん、
自分のスタジオが北京に出来たねえ、よかったねえ・・・」
とおだてられながら実は
結局そのギャラから天引きされることになってても腹が立ちません!

それが実は事務所の端っこに置かれたデスクと、
その裏のホコリだらけの配電室であっても気にしません!

ここで毎日詰めながら、
実はこの会社のいろんなことをタダでやらされるハメになっても気にしません!


メシ食わせてくれるからねえ・・・
ビールは大瓶でも30円ぐらいやし・・・
これには勝てませんわ!


ファンキー末吉

Posted by ファンキー末吉 at:16:30 | 固定リンク

2001年9月14日

1億2千万人が見ているテレビ番組に生出演した

北京にはもう50回以上来ているが、
いつも行ったり来たりだったのでこんなに長くいるのは初めてである。
もう「住み始めた」と言っても過言ではないだろう。

・・・と言っても家を構えたわけではない。
相変わらず安田んとことか、
酔いつぶれた部屋でそのまま寝たりの気ままな毎日である。

嫁の実家は市内からバスで1時間以上かかり、
子供はその実家に預けているが、
嫁はと言えば子供の小学校の入学金5万元(約80万円。高い!)をもらった途端、
何故かすぐ日本に出かけて行った。
俺が苦労して集めた金、本当に小学校に無事納められるのだろうか・・・


こっちにいたらいたで結構仕事が来る。
こちらでは友人Sが音楽プロダクションをやっているので、
そのスタジオにほぼ毎日詰めている毎日である。

またここの賄いのメシが旨い!
お昼時になると、何もないのにここにやって来てメシを食う毎日である。
二日酔いとか徹夜仕事とかで家で寝ているとS社長から電話がかかって来る。

「何やってんの?今日は餃子だよ!」
俺がおらんと寂しいんかい!

ちょっと冷えた残り物の餃子を食ってると、
「じゃあドラム1曲叩いて」
と突然仕事が振られたりする。

このスタジオには爆風のランナー時代のドラムセットがすでに運び込まれていて、
これがなかなか名器なので重宝している。

まあドラムはお手のものなのでいいが、
ある日など台湾のプロデューサーがオーケストラを録っていて、いきなり
「そう言えば打楽器奏者まだブッキングしてないよね」
といきなり民族音楽のパーカッションをやらされる。
わけわからんまま譜面を渡され、
大太鼓やらシンバルやら風鈴やらわけわからん楽器を演奏させられて、
うーむ、これでええんじゃろか・・・

勝手にここのプロトゥールスを立ち上げてEditやら自分の仕事をしてたら、
「ねえねえファンキーさん、
この曲ってファンキーさんだったらどんなアレンジする?」
しゃーないのでMIDIでぱぱっと作ってあげたりすると、
「じゃあ今から録ろう」
そのままレコーディングになったりする。
これでええんじゃろか・・・


ある日のこと、二日酔いで寝てたら電話が鳴った。
「何してんの?今日のメシはとっても旨いよ」
俺をメシで釣るな!

それでもまたのこのこ出かけてゆくと
先日のオケにボーカルを入れている。
ここの看板歌手、陳琳(ChenLin)である。
ウィグル族の民謡を俺が本格的なサルサにアレンジして、
手が痛いのにコンガやらボンゴやら数々のパーカッションを
自分でダビングした曲だ。
ここに常駐の中国人プロデューサーが歌のディレクションしている。
プロデューサーもアレンジャーもドラマーも常駐し、
フェイウォンなどの作曲家としても知られる中国No1プロデューサーYも
よく顔を出しては、
入手したばかりのプロトゥールスのプラグインをインストールして帰ったりする。
こっちは海賊版王国なのでここのプロトゥールスのプラグインの豊富さは
恐らく世界でも群を抜いているだろう。

ここはもうすぐレコード会社も立ち上げると言う話だが、
ひょっとしたら昔のモータウンとかの勢いを感じたりした。
そしたら俺はここのアル・ジャクソンになるんか?


歌入れをよそに自分のことなどやってたら
歌入れ終わるや否やいきなり急かされて車に乗せられる。
「今日は今から中央電視台の生放送に出てもらうからね」
「ちゅ、中央電視台で何すんねん」
「陳琳(ChenLin)のバックでコンガでも叩いてよ」
「コンガ言うたって・・・んなぁいきなりな・・・」
「大丈夫、当てぶり口パクだから。1億2千万人の人が見てるからね。
じゃあ頑張って」
「1億2千万人言うたって俺・・・短パンにJazz-yaのTシャツやでぇ」
おまけに裸足にサンダルである。
「あ、それと・・・」
S社長に呼び止められる。
「中央電視台は外国人が出ちゃダメなんで、
聞かれても絶対日本人って言わないように!」

んな無茶な・・・

その昔、まだロックが精神音楽だと言われてた頃、
天津体育館で黒豹のドラマーとしてドラムを叩いた時も
「外国人がこんなとこにいるなんてことがバレたら大変なことになるから
絶対に口きくな」
と言われていたが、
中国全土に放送するNHKみたいな局に
外国人っつうのを隠して放り込まれるんですかぁ・・・
「大丈夫、何か言われたら華僑だって言っとけば」

そう言えば当時と違って今は中国語が喋れるので全然それで通る。
考えて見れば華僑であることを証明する書類などはどこにも存在しないのだ。
アメリカ華僑はアメリカ国籍だし、
当然ながら日本の華僑は日本国籍である。
ちなみに俺の子供たちは国籍は日本人であるが、
パスポートに別に「親は中国人ですよ」と記載されているわけでもなく、
関京京(グアン・ジンジン)や関天天(グアン・テンテン)などの名前は、
言わば勝手に付けた名前であってどこにもその名前を証明するものはない。
末吉覚がファンキーと名乗ったり、
その中国名「方奇(ファンチー)」と名乗っているのとまるで同じである。
中国語を喋っている限り、「俺は華僑だ」と言っても通るのである。

厳しいチェックを受けねばならない中央電視台のセキュリティーチェックを受け、
スタジオに入ると既にリハーサルが始まっていた。
しかし往年の「夜ヒット」や「Mステーション」等と違って
何とのんびりとした雰囲気なことか・・・
秒刻みの台本が配られるわけでもなく、
メガホン持ったADが血眼になって仕切っているわけでもない。

なのにいきなり陳琳(ChenLin)の番になると
後ろにバックダンサーが現れてラテンダンスを踊る。
立ち位置が厳密に決められているわけでもないので、
俺なんぞはコンガ叩きながらそのダンサーに体当たりされて大変である。

リハーサルが終わり、カメラチェックをするわけでもなく、
楽器の出し入れの段取りをおさらいするわけでもなく、
ほどなく観客が入ってくる。

そして歌手専用の楽屋があるわけでもなく、
その辺でスタッフと一緒に配られた弁当を食べる。
ちなみに弁当も中華料理である。
結構旨い!

生放送が始まっても別にそこにモニターがあるわけでもなく、
突然スタッフに呼ばれていきなりステージに上がり、
わけのわからんまま生出演である。

ダンサーももう見切りを覚えていて俺にぶつかることもなく、
バビりをやっているわけでもなさそうなのに、
パーカッションは適当な位置に配置されてるし、
カメラ絵的にもよさそうな絵面である。

北京のあらゆる道路が自転車と車とがごった返していて、
それでも無秩序の中の秩序があってそれなりに動いている。
赤信号など守る人間はいないが、
代わりに赤信号でも渡れるからいいのである。

中国社会の仕組みを垣間見たような気がした。

ファンキー末吉

Posted by ファンキー末吉 at:09:30 | 固定リンク