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2013年7月16日

黒豹25周年のドキュメント

中国のテレビ番組かなんかなのだろう。
こんなドキュメントがネットで流れていた。

うまく表示されない場合はこちらこちら

番組ではワシのことは触れていないが、
いくつかの写真で若かりし頃のワシが登場している。

そう、中国ロックの歴史の中で一番CDをセールスした黒豹というバンドとワシはいつもそばにいた。

それどころか番組の中の1998年オリンピックスタジアムで彼らが叩いていたドラムセットはワシのドラムセットである(笑)


あの頃はワシが中国に入れ込むのをみんな「理解出来ない」という表情で傍観していた。
今ならこんな風に説明出来るかな・・・

「北朝鮮のように自由にロックが出来ない国、
そんなマンガみたいな国は世界には実際にあったんだ。
そしてそんな国で実際に命がけでロックをやっている若者が本当にいたんだ」

実際、命がけでロックをやって来た中国ロックの創始者「崔健(CuiJian)」のいばらの道を横目で見ながら、
ワシの老朋友たち黒豹はまた違った道を歩んではいた。

殺されることはなかったにしろ、
企画したコンサートは政府の妨害にあって中止されることもしょっちゅう。

そんな弾圧の中、彼らを突き動かしたのは「反体制の精神」でも何でもない。
今から考えると、
「ロック・・・かっこいいじゃねえか」
という若者独特のヒロイズムだったのかも知れない。

ロックが一番熱かったそんな時代を北京で一緒に生き、
そしてロックが商業化されてゆくに従ってワシらの距離は広がっていった。

その後ボーカルの「竇唯(DouWei)」が脱退し、
このドキュメントは5人目のボーカル「张淇(ZhangQi)」が加入し、ニューアルバムをリリースするところで終わっている。

実はそのアルバムにはワシも「趙明義(ZhaoMingYi)」から
「どうしても叩けない曲があるんだよ〜叩いてくんないか」
と呼ばれて2曲ドラムを叩いたが、
後にその曲はボツになったらしく、アルバムには収録されていない。

まあちゃんとギャラはもらったのだからどうでもよいが・・・(笑)


インタビューの中でギタリストの李彤(LiTong)はこう発言している。

「もし俺たちが楽器が弾けなくなっても、
後継者達がそのブランドを継ぐだろう。
黒豹=誰というのではない、黒豹はひとつの旗(a symbol of Spirit)なんだ」

あの日、趙明義(ZhaoMingYi)と飲んでる時、彼はこう言った。

「誰か若いドラマーを募集してドラムの座を譲る。
俺はドラマーを引退して黒豹の株主として生きてゆくさ」

ワシはそれを聞いた時に「いいアイデア」だと言った。

頃は同じくジャーニーが若いフィリピン人ボーカルを入れて大復活を遂げていたが、
バンドが会社になって引退したメンバーが会長職に残る形式なんて聞いたことがない。

あの頃、ロックをやってはいけない国でロックをやってた若者たちは、
ロックで大儲けしてそのブランドを守り続け、
今度はそのブランドを「ロックで儲けたい」と思っている若者たちに継承させて、
自分たちはその配当をもらって生きてゆく。

ロックが一番熱かった時代は過ぎ、こうしてロックはまた商業化されてゆくのだ・・・

黒豹の行く末は世界のロックの行く末を暗示しているのかも知れない・・・

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