
2011年12月30日
パスポート紛失!!その3日目
こちらからの続き
結婚式で飲み過ぎて二日酔いのまま出入国管理局に向かった。
日本大使館からもらった臨時パスポートと、
それに貼り付けたその前までに集めた書類、
それをこれ見よがしにカウンターのお姉ちゃんに突き付ける。
今までの手続きに不備はない。
当然ながらこれで手続きが終了のはずである。
ところがお姉ちゃん、
「フン」という感じでワシを見て吐き捨てるようにこう言った。
「居住証明書!!」
げげっ!!まだそれが要るんですかいな(>_<)!!
もうホントにヘコみそうである。
昨日届けたのはShaの住所だったのだがそれをメモしていない。
電話をしても電源が入ってないとアナウンスされる。
でも考えてみたら彼だってどうせちゃんと届け出なんか出してないんだから実は何の役にも立たない・・・
かくなる上はこのためだけに本当にホテルにチェックインするか・・・
それにしてもこの子供銀行のようなぺらっぺらの臨時パスポートが本当に身分証明書になるのか?!!
考えろ!考えろ!!・・・
そこで思い出した。
Facebookを見て心配して電話してくれた北京在住の日本人Fさんがいたではないか!!
さっそく朝っぱらから電話で叩き起こして住所と所轄派出所名を聞く。
試しにその書類だけ出して見ても
「証明書!!」
と言ってまた突っ返されるので仕方がない、
Fさんとその派出所で待ち合わせをして一緒に証明書を発行してもらう。
そのままそれをカウンターに叩きつける。
その後、写真を撮って貼り付けたりいろいろカウンターをたらい回しにされたりしていよいよこれでOKかと思いきや、
「それで?あんたいつ帰るの?」
ここでワシはブチ切れる。
「いつ帰るってあーた!!今朝の飛行機で帰る予定でしたがな!!
帰れるんやったら帰っとるわい!!
いつ帰る?こっちが聞きたいわい!!いつ帰れるんじゃい!!」
とりあえず口喧嘩は声の大きなもんの勝ちなので、
これには相手もビビったようである。
「最速で1月1日かな・・・」
1月1日はどうせ休みやからヘタしたら休み明けの4日にもらって5日戻りになってまうやないのー!!!
怒ったらあかん!
怒ったらあかん!!
今度は泣いてみる。
「子供が病気でどうしても明日帰らないかんのですぅー」
まあ色男に甘えられたらお姉ちゃんも悪い気はしないだろうが、
こんなオッサンに甘えられたらそれはキモチワルイだけである。
しかしそれが良かったのかいきなり態度が軟化した。
「ではこちらの書類に何故早く帰国せねばならないかの理由をお書きください」
「孩子生病很着急要回国」
書類をしげしげと見てるお姉ちゃん・・・
ドキドキしながらそれを見つめるワシ・・・
「12月31日の朝にビザが出来ますのでその午後か夜には帰れます」
やったー!!
小躍りするワシにお姉ちゃんがまた水をさす。
「んでどの便で帰るの?チケット番号は?」
あーた!!今やっと帰れる日取りが判明したんやからチケット番号なんかあるはずないやん!!
「ほなチケット取ってからもう一度おいで」
ギャフン(>_<)!!!
もう参りました!!
私が悪いんです!!
日頃の行いが悪いからこんなことになるのです!!
来年から人が変わったほどいい人間になりますから頼むから帰らせて下さい!!!
ワシはすぐさまいつも使ってる航空会社に電話してチケットを押さえ、
その電話をそのまま渡すが
「チケットがないと申請出来ない」
と突っぱねられる。
チケットなんて今日び全部電子チケットでんがな・・・
途方に暮れるがふと思い立つ。
電子チケットということはメールが送られて来る。
そしたらそのメールを印字すればいいのではないか・・・
メールを印字する手法は昨日既に確立してしまっている。
困難は人間を強くするのだ。
神だのみで全部の書類をまた同じカウンターに叩きつける。
ポンポンポン・・・
お姉ちゃんは無表情に書類にハンコを押し、
黄色い書類をぽんと投げて渡した。
「これを31日の朝一番に持って来ればワシはその夜には帰れるんやな!!」
何度も何度も念を押した。
大きなどんでん返しさえなければ
(それがあるのが中国なのだが・・・)
ワシはやっと31日には帰れるはずである。
ただ考えてみるに、
これがワシではなく普通の旅行者、
特に中国語が喋れなかったり現地に友達がいなかったりしたら、
果たしてその人はいつになったら出国出来るのだろうか・・・
海外旅行をする人はくれぐれもパスポートを盗まれないように・・・
続く・・・こちら