
2011年6月10日
飛行機の中で5時間・・・
広東省と言えば香港の隣である。
最終日が終わって
「ちょいと足を伸ばして香港まで」
ということで広州からの帰りの便を一日遅らせてもらって香港に遊びに行った。
ところがお隣の深圳だったらまだしも、
広州からだとこれがちと遠かった・・・
バスで3時間、イミグレーション等の時間もあるのでおおよそ半日、
しかし交通費は190元(2千円ちょい)っつうのは安い!!
香港は冷房がキツい。
外は死ぬほど蒸し暑く、部屋の中に入れば凍えるほど寒い。
これで風邪引かん方がおかしいじゃろ!!!
というわけで、一日遊んで帰る頃にはもう鼻声・・・
行きはバスだったが列車に乗って広州まで帰って来た。
昼の14時過ぎの列車に乗って16時過ぎには広州駅に着く。
広州駅から空港まで結構距離があると聞いていたので地下鉄に乗り、
予定時刻の17時過ぎにはもう空港に着いている。
ここまでは順調!!
時間通りに飛行機に乗り込む。
そしていつものようにこてんと寝る。
疲れている時はそのまま着陸するまで起きないこともあるが、
まあだいたいは食事が運ばれて来て目が覚める。
腹が減ってないので断ってまた寝ようとしたが、
何か周りの雰囲気が違う・・・
まだ離陸してないやないの?!!
到着地の北京が雷雨のため飛び立てないと言うが、
それにしても先に食事を配るということは、
その片付けの時間を計算してもあと当分は飛び立たないということだ。
まあ中国では飛行機の中で携帯なんぞ当たり前なので、
とりあえずiPhoneの「インターネット共有」で、
パソコンをiPhone経由でネットにつないで仕事をする。
同時につぶやきながら日本のみなさんにウケを取る。
CA130219:25発の飛行機は22:40分には北京に着く予定だったが、
気がついたらずーっと座っててそのままもう到着時間を過ぎているではないの〜
などなど・・・
この時点で機内で3時間閉じ込められてしまっているのだ・・・
機長のアナウンスでは、
「荷物を預けてない人はフライトをキャンセルして降りてもかまいません」
と言うが、ワシは預けているのでどうしようもない。
不思議なことに乗客は誰も騒ぎ出したりしないことである。
中国人は不思議である。
協調性がなく自分勝手で列に並んだりしないくせに、
このような時には誰も騒がない。
例えばトローリーバスが故障して動かなくなった時、
「しゃーないなー」とばかり乗客は一致団結してそのバスを降りて押したりする。
思うに「どうしようもない事態」に日本人よりも慣れているのであろう。
所詮ここで騒いだって飛行機が早く出発するわけではないのだ・・・
4時間が過ぎて機長もさすがに、
「荷物がある人もフライトキャンセルして降りたい人は乗務員に申し出て下さい」
と言う。
ついでに
「もう夜も遅いし、荷物を取り出すスタッフも大変なんでバラバラに言わないでよ」
などと日本では考えられない暴言を吐いているが、
それに怒り出す乗客もおらず、
誰ひとりとして降りようともしない。
ツイッターでは
「もう降りてとっとと休めば」
というアドバイスが多かったが、
「ここで降りたら負け」みたいな意地もあるし、
何よりも誰も降りてないんだからちょっと降りるのは勇気が要る・・・
結局5時間が経過した後に機長はついにこうアナウンスした。
「この飛行機は飛びません!!みなさん降りて下さい」
これに文句を言う乗客もおらず、
みんな別に平然と飛行機を降りてゆく。
面白いのでツイキャスで配信してみた。
日付のスタンプを見るに、日本時間1時50分。
こんな夜中だというのに30人の物好きさんがこれを見ているというのが驚きである。
飛行機を降りたはいいが誰も何も案内しない。
こうなると航空会社の問題になるので、
空港スタッフに詰め寄ったところで何の解決にもならない。
他にも何機か飛行機が欠航となったので空港は人で溢れている。
それを順次ホテルに連れてゆくんだから大変である。
しかし問題はそれを誰も案内しないことである!!(笑)
結局誰も案内せずにホテルに着いた(笑)
さすが中国人、誰も並ばずに我れ先にチェックインする。
「ふたりで一部屋ですよ!!」
とカウンターで言われるが、
ワシはひとりなのでどうすればいいの?
結局カギを渡されて、
「後で相部屋の人が部屋に行きますから」
ということだった。
「相部屋の人が怖いオッサンだったらイヤだなあ」
と思いながらシャワーを浴びて、
とりあえず全ての電子機器をコンセントにつないで充電してる時にドアが空いた。
バタン
ワシを見たその人はびっくりしていきなりドアを閉めた!!
向こうにとってはワシこそがその「怖いオッサン」だったのだ・・・(笑)
「ふたりで一部屋ですからね」
と優しく言って部屋に招き入れ、そのまま知らない人と寝た(苦笑)
翌日はまた何の案内もなくいきなりドアをノックされて起こされる。
そのまま何の案内もなく空港に連れて行かれ、
何の案内もなく代替え便を自力で探して乗って北京に帰った。
結局香港の鉄道駅に向かおうかなと思ってから
ちょうど24時間後にやっと北京に着いたわけだ。
あまりに嬉しかったのでツイキャスで日本のみなさんをワシの院子に案内した。
おしまい!!