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2008年8月 6日

江川ほーじん

久し振りにほーじんと会った。

数年前モー娘のレコーディングをした時ちょっとメールのやりとりをしたぐらいで、
ちゃんとお茶でも飲んで話をするのは久しぶりである。
何せレコーディングは別々に録音するんで顔合わすこともないからなあ・・・

実は彼も八王子に住んでおり、ご近所なのである。
近所の街道レストランでご対面。

積もる話はいろいろあるが、
ひょんなことから同じく八王子に引っ越してきてご近所となった田川くんの話になる。
「今度紹介するわ」
と言うものの、
ミュージシャン同士、会ってこうして街道レストランでお茶したところで
彼もただの「ただの目が悪い人」で終わってしまう。

「そや、ほーじん、ベース持って来てるか?」
幸い7日間のツアーを終え、そのまま機材車で街道レストランに乗り付けている。

「田川くん、今からヒマか?ギター持ってうちおいでよ」

田川くんの新居はうちから歩いて5分。
いつでも音を出せるのが我が家のいいところである。

初対面のセッションが始まる。
相変わらずバチバチ弾くほーじん。
ペラペラ弾きまわる田川くん。

「変わらんなあ・・・」

ほーじんも田川くんも下戸なので仕方ない。
セッションが終わり、スタジオの地べたで麦茶飲んで話し込む。
昔話に花が咲く。

結論・・・「とどのつまり、ワシら、二十歳の頃からそんなに上手くなってないんやな」

そういう意味ではラウドネスのみんなも基本的に同じである。
深くはなっているが上手くはなっていない。
「根が同じ」なので「変わってない」のである。

ほーじんが30年近く前の爆風銃(バップガン)のビデオを入手したらしい。
あの頃は「音楽」というより「爆発」である。
何も考えず初期衝動をそのまま楽器で爆発させているだけなのである。

見たいなあ・・・

きっと「今と同じ」である。
いや、むしろ「今より上手い」かも知れない。

「あの頃は人生と音楽が完璧に一致してたやろ」
ほーじんが懐かしそうにそう言う。
臭い言葉やが「青春」という言い方がぴったりそのものなのである。

「そう言えばほーじん、あれ覚えてるか?」
爆風時代の青春の思い出、
撮影スタジオに行ったらいきなり
「はい、じゃあ服全部脱いで」
と言われて、4人で裸で抱き合って撮影させられたのである。

「ははは・・・覚えてない」

ワシなんか忘れたくても忘れられんよ。
でも人間、イヤなことを忘れていくから幸せになれるのである。
バンドをやってる頃はほーじんともほんまいろいろあったけど、
こうして数年ぶりにセッションしてみると「同じ」なのである。

「ご近所やし3人で何かやろか」

笑顔で別れて、はたと気がついた。
うちの防音、外には完璧やが、
木造の家そのものを吸音材に使っているようなものなので、
2階とかは結構爆音がそのまま振動でまる聞こえなのである。

上には年老いた母親がいる。
身体も悪くなってるし、
大音量など聞いたらいっぺんで血圧が上昇してしまう。

「おふくろ・・・音・・・うるさかったか?・・・」
おふくろ、ケロっとして
「全然聞こえんかったよ・・・」

よかった・・・既に耳も遠かったのである。

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