2023/02/20
布衣劇場ツアー2023福建省福州海峡文化艺术中心
ツアーももう8本目!!
初日の海南省海口や次の広東省东莞は暖かかったが、そこから湖北省の武漢や黄冈、江西省の赣州や宜春、江蘇省の常熟とずーっと寒かった〜(涙)
今回は親会社の都合で(笑)この江蘇省辺りを廻るのが多いのだが、間にぽこんと入っているこの福建省!!
福建省と言うと台湾の対岸よ〜やっと暖かい(涙)
またすぐこの江蘇省まで戻って来るので、移動は飛行機で往復みたいな〜
中国の飛行場や駅には必ずマッサージ機がある〜
登場して〜
800kmぐらい2時間のフライト〜到着したらまたバスに乗り込む〜
暖かい(涙)
ホテルの周りはまた何もない(>_<)
中国全土どこにでもある蘭州ラーメン食って翌日会場入り〜
小文と音響照明スタッフは朝から入ってセッティング〜
もう今ではマーキングによってマネージャーの小文がセッティング出来るのでワシは午後入り〜
照明は会場によって毎回セッティングが違うというので大変である・・・
ワシらステージ上の人間は生で自分のステージを見ることは出来んが、ワシは毎回全てのライブをマルチトラックレコーディングして、会場一番後とドラムのところからiPhoneでライブを録画、ライブ終わってミックスした音源を会場カメラの映像に入れて毎回みんなに送る。
こんなプロデューサーおらんでぇ〜(笑)
ライブハウスツアーでは照明は小屋の人間に任せっきりで、まあダメ出ししたところで翌日は違う人間が照明をやることになるので仕方ないのだが、今回初めてツアーに専属の照明がついて来てるというわけで、プロデューサーとしてはそのライブ映像を見ながらどんどんダメ出しをする(笑)
前述の通り、ワシらは自分のライブの照明を生で見ることが出来ないので照明についてはそんなに詳しくはないのだが、ワシ自身中国の照明について思うことは多々ある。
まあ照明という職業を選ぶ人なのだからビジュアルで表現しようという人なのはよくわかるが、往々にしてステージ全体を見て全体で絵を描くと言うか、そんな感覚の人が多いように思える。
人のライブを見てその小屋の照明にダメ出ししたこともあるのだが、ギターソロなのに全体が暗くてギタリストの指が見えん(>_<)
ライブ見に来てる客なんて、ステージ全体が綺麗かどうかなんて(それも必要ではあるが)よりも、ステージ上で演奏してる人を見たいのんとちゃうん!!
爆風のツアーの時に、当時は携帯で映像撮るなんてことは出来ん時代なのでビデオ回して見せてもらったことがあるが、ステージ最後には客電まで全部つけてむっちゃ明るい・・・
「客電までつけると、客は隣の人とか盛り上がってるのを見て更に盛り上がるんだ」
と言ってたのも覚えている・・・
ところが中国では何かと言うと幻想的にしたがるのでアンコールなんかでも全体的に暗い(>_<)
うちの照明にも「前半はいいけど後半一番盛り上がってる時に暗くすんな!」というのは毎回口を酸っぱくして言っている。
「客電まで全部つけて」
と言うとまた中国では事情が違うらしく、
「客電は小屋のもんだからうちらが勝手につけたり消したり出来ない」
と(>_<)
それである日は客電つけたままリハーサルしてたのね・・・
小屋は中国共産党のもんやからなぁ〜しゃーないなぁ〜・・・(涙)
まあお国柄(笑)もあるので、出来ることで頑張ってゆくしかない!!
ワシが照明スタッフに見せたのは爆風のある時のライブ映像・・・
ワシがビデオを見せてもらった時には、この美人天国という曲では、ドラムのフィルインまで全部照明が同期してた・・・
サビに入る前のたかだか一小節のドラムフィルのその瞬間に全体照明が真っ暗になって、全てのピンスポがドラムだけに当たるのだ・・・
まだコンピューター照明などがなかった時代に、当日会ったばかりの現地照明と一緒にそれを手動でやるんだからもの凄い!(◎_◎;)
残念ながらその映像は見つからなかったが、この映像でも曲に入る直前のドラムフィルの時にちゃんとドラムがフィーチャリングされとるし、歌が入る瞬間も8分で喰って入るならピンスポもちゃんと8分で喰って入っている・・・
「お前の要求はわかるけど、今回は予算がないんで銀川の照明しか雇えなかったんだよ」
と悪そうにLaoWuは言うけど、別に「腕」とかはワシは気にしない。
そんなこと言ったら布衣のプレイヤーだって中国最高峰のプレイヤーではないが、「バンド」として一緒にひとつの音楽を作り上げているところが大事なのだ!!
その「音楽」に完璧に同期する照明を作ってくれたらそれでいい!!
それこそが「バンドの照明」ではないか・・・
というわけで、もうかれこれ8本のダメ出し(笑)を経て、照明スタッフもやっと色々わかって来てくれたようだ・・・
爆風の時も
「お前らちゃんとリハーサルしてんだから今さら練習は要らんだろ?サウンドチェック終わったらあとは照明のために何度でもリハーサルしてやれ」
と言われてたが、今回のツアーも機材は同じ機材だし、サウンド的なものは別に毎回同じだから、照明のためにリハーサルしてあげられる時間はたっぷりある。
「Funkyさん、じゃあアンコールのドラムソロんとこちょっとやらせて下さい」
と前向きな姿勢も見せてくれる(笑)
「イエィー!!ってとこ、手を振り上げたらそのまますぐに次のフレーズ叩き始めるんじゃなく、ちょっと時間置いてから叩いてもらえませんか?その間に客に目潰し当てますんで、あまり速いと間に合わないんです」
と、照明のためなら音楽(ドラムソロも一応音楽(笑))を変えたってやぶさかではない。
音楽も照明も含めた「総合芸術」なんだからね・・・
というわけで、今回からこんな感じになるらしい(毎回のダメ出し映像より(笑))
こういう積み重ねでライブの質が上がってゆくんだと思うぞ〜
というわけで本番!!
ドラムソロ!!
このドラムソロも毎回ちょっとずつ新しいフレーズ入れながらもう100回以上やっとるけど、初っ端でコケたんは初めてやなぁ〜(>_<)
でもまあ意気消沈することなく頑張りました〜・・・
ちなみに日本ではコンサートなどで「1ベル、2ベル(本ベル)」とか言って、5分前と本番直前にベルが鳴っていたが、中国ではそれが鐘の音である!(◎_◎;)
こっちの方が風情があってええぞ〜(笑)