ファンキー末吉楽曲配信サイト

2023/02/09

布衣劇場ツアー2023湖北省武漢临空港大剧院

今回のツアーは2日おき、つまり移動して次の日セッティングしてそのままライブというスケジュールが多いのだが、たまにイレギュラーで今回のようにライブとライブの間に2日空いている場合もある。

通常だと一日現地オフで、となるのだろうが、会場が前の日も使える場合は前の日にセッティングをして次の日はライブだけというスケジューリングになる。

セッティングだけで夜にライブがない場合はケツカッチンではないので、スタッフも午前中はゆっくりして昼過ぎから会場入り〜

私はと言えば、「だいたいドラムが組み終わってから見に来てちょうだい」と言われるが、素人があーでもないこーでもないと言いながら大雑把に組んで、それを後から全部やり直すぐらいだったら最初から自分で組む方が早い!!
スタンドを広げてマーキングのところに置いてくれるだけでいいのだ!!

と思って、大きなツアー用ドラムケースからスタンドを取り出しているお兄ちゃんに
「それ取り出したら広げてマーキングのところに置いて!!」
と指示するのだが、マネージャーの小文(XiaoWen)に
「あの人はそんなこと出来ないわよ」
とたしなめられる!(◎_◎;)

バイトにしては動きが鈍く、イヤイヤやってる感も感じてちょっとカチンと来たので、

「出来んことあらへんがな!!昨日マーキングしたアホでも出来るがな!!」
と言ってやろうと思ったのだが、大人気ないので言わずに飲み込んだ(>_<)

ところがマネージャーの小文(XiaoWen)は
「いいわよいいわよ、私がやるから」
と一向に彼を働かせようとしない!(◎_◎;)

まあええわ、動かんやつのケツ叩いて動かすよりは、動くヤツ使ってさっさとセッティングした方が早い!!
何せ昨日いっぱいマーキングしたんだからあっという間に組み上がるに違いない・・・

20230205DongGuan12.jpeg

と思ってたら、しまう時にご丁寧にスタンドの上下を全部バラバラにしてしまっとるし(>_<)

これやとせっかくマーキングしたスタンドの上下がどれとどれが組み合わさるのかわからんやろ〜(涙)

パズルのように組み合わせてやっとのことで組み終わり、もう外さなくていい部分はテープで目止めして外れんようにしたった!!!(笑)

20230208WuHan6.jpg

もうね、セッティングよりも手間がかかるマーキング!!(>_<)
というわけでセッティング完了!!

20230208WuHan13.jpg

20230208WuHan14.jpg

それにしてもデカい会場である!(◎_◎;)

今日の会場も広いなぁ〜・・・ 武汉临空港大剧院 - Spherical Image - RICOH THETA

20230208WuHan1.JPG

20230208WuHan2.JPG

20230208WuHan4.JPG

遅れてメンバーもやって来てリハーサル!!

20230208WuHan9.JPG

20230208WuHan5.JPG

20230208WuHan3.JPG

照明も綺麗・・・

20230208WuHan8.JPG

まあドラマー兼プロデューサーとしてバンドに参加しているワシとしては、前の日の録音を聞いて思ったことや変更点などをボーカルのLaoWuに進言する・・・

20230208WuHan7.JPG

翌日はのんびりして夕方入りで本番!!

20230208WuHan21.JPG

20230208WuHan22.JPG

20230208WuHan23.JPG

20230208WuHan24.JPG

20230208WuHan29.JPG

20230208WuHan35.JPG

20230208WuHan25.JPG

20230208WuHan26.JPG

20230208WuHan27.JPG

20230208WuHan28.JPG

20230208WuHan32.JPG

20230208WuHan33.JPG

20230208WuHan34.JPG

20230208WuHan31.JPG

ドラムソロ!!

ところで今回のツアーで色々と疑問に思うことがあったのだが、今日それがやっと解明出来た・・・

まず去年までライブハウスを廻っていたアンダーグラウンドバンドである布衣が、どうして今回こんな馬鹿デカいコンサートホールをツアーで廻っているのか・・・

そう言えば去年なにやら「大きな会社と契約が成立して劇場をツアーで廻るんだ」と言ってたのだが、それが今回のツアーの大元締め「保利集团(Polyグループ)というとてつもない大きな国営企業である。

保利と言えば、布衣はほぼ10年前の2014年に「北京保利劇院」というでっかい小屋でライブをやったことがある。

その時の話:ファンキー末吉ブログ「布衣@保利剧场

ひょっとしたらその時のライブが認められていて、今回やっと契約となったのかも知れない・・・

いやそれはいいのだが、いくらライブハウスで満員酸欠ライブをやってるからと言って、そのバンドをそのままその何倍ものキャパの劇場に持って来たって客席が埋まるわけがない(>_<)

しかし客席がちょっとスカスカだったとしても、バンドも関係者も誰も頭を抱えている様子がいない。
言ったら心配しているのはワシひとりぐらいである・・・(笑)

バンドに関してはきっと、これはライブハウスのようにチケットの売り上げの何パーセントをチャージバックというのではなく「ギャラ売り」なのだろう。

予めギャラが決まってそれが契約書に書かれているだろうから、バンドとしては別に客が多かろうが少なかろうが関係ないということなのだろう・・・

しかし主催者側、つまり保利としてはどうなん?・・・

担当者としては真っ青になってるんちゃうん?
・・・ってか担当者誰なん?(笑)

そもそも初日から旅について来てる4人の若者って誰なん?(>_<)
見れば、彼らは旅について来てるだけで働いているような姿を見たことがないので何をやってる人たちなのかさっぱりわからん(>_<)

マネージャーの小文に聞くと、彼らの仕事というのはひとつにはホテルのブッキング。
これはいつもバスがホテルに着く頃になると、女の子がチェックインのためにIDや私のパスポートを集めに来るので、彼女がそれ担当なのかも知れない。

一日に仕事ってそれだけ?!(◎_◎;)

あと彼らの誰か、おそらくはリーダーらしき男の人が機材を発注したようだが、彼自身は楽器のことがよくわからないように見受けられ、用意された楽器に対してクレームなどを入れても糠に釘である。

あとこの大所帯の飛行機や高速鉄道のブッキング、そしてそもそものこの小屋のブッキングから政府の許可、これがまた小屋ごとに、そして自治体ごとによって全部違うので大変だったという話は聞いたが、その大仕事を終えたからといってツアーに一緒について来る必要があるかどうかは私にはわからない(>_<)

私は言うならば彼らの会社からしたら「部外者」なので詳しくはわからんが、どう見ても「これ4人も必要なん?」という感じである。

そしてその4人が現場で一生懸命動いているという感じは一才見受けられない。
別に怠けているというわけではない。するべき仕事がないという感じなのである・・・

これが私自身が自費でブッキングしたツアーだったとしたら、
「働いてないなら経費が勿体無いから人数減らせ」
とかブーブー言いたいところなのだが、
まあきっとギャラ売りなんだろうから、あちらの会社がどれだけ無駄遣いをしてようが私には何も関係ない。

そもそもその無駄遣いのおかげで今回のツアーは移動のバスまで用意してくれて豪勢なホテルにまで泊まれているのだ。
手打ちのライブハウスツアーだといつも安宿なのだから雲泥の差ではある。

ではそんな無駄遣いしてこの動員数では赤字なんちゃうん?
・・・という心配はおそらく杞憂に終わることだろう。

何せこの会社は「国営企業」!!

そしてこの「国営企業」というのは日本の「国家公務員」とはニュアンスが全く違う!!
何せ「中国共産党が運営する会社」なのだ!!

この国で「中国共産党」と言うと憲法より上の存在なのだ!!
日本のように公務員試験に受かれば誰でも公務員になれるというようなもんではない。

若い頃からむっちゃくちゃ激しい競争を勝ち抜いた者だけが、中国共産主義青年団を経てやっと共産党員になることが出来る。

おそらくこお4人の若者スタッフも共産党員なのであろう・・・

イデオロギーとしては資本家に搾取されない労働者のための平等な社会を謳ってはいるが、共産党員とそうでない人民とは明らかに「階級」が違う。

言うならばそこまで登り詰めた人間が、少々働かないとか「あの人何の仕事してんの?」とか全く関係ない!!

例えこのツアーが赤字に終わろうが、それを咎められる人間がいるとしたら、それはより階級の高い共産党員だけなのである。

まあ次の会場では800枚のチケットが売り切れていると言うのだから最終的に赤字かどうかはまだわからんが・・・
それにこのツアーの会場全てはこの全国保利の会場やからなぁ〜
採算のほどはわからん(>_<)

機材会社というのもおそらくこの機関の下部組織、つまり国営企業なのであろう。
そこの機材がどうしたとか、誰も楽器のことわかる人間がおらんとか、この国の中でそんなことって一体何だと言うのだ?!!(笑)

組織が国家の企業なら、小屋ももちろん国家の持ち物で(当たり前だ!!この国がこんな大人数が集まって集会が出来る場所を民間に運営させるわけがない!!)、そこで働く人たちも「国家公務員」、おそらく共産党員だったりするのだろう・・・

あのシンバルスタンドを取り出していた人は、きっとその「小屋の人」が手伝ってくれてたんだと思う。

それに対して
「そんなことも出来んのか!!そんなんアホでも出来るがな!!」
とか言おうものなら、それはすなわち共産党員に「アホや」と言うようなもんで、そりゃヘタしたら大問題になってた可能性もある・・・ガクブル・・・

すんでのところで飲み込んでよかったぁ〜(笑)

まあ偉大なる中国共産党さまがやることである。
少々経費に無駄遣いがあったって、少々働かない人がいたって、それが一体何だと言うのだ?!(笑)

ワシらの仕事は、与えられたこの場所で、今日も最高の演奏をするだけである!!
次のライブも頑張ろう!!!

同じカテゴリの記事