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2010/07/03

昔話・・・

夕べは爆風銃のメンバーが集まってライブをやった。
その後(ほーじんは下戸だが)また飲みながら昔話をしていたが、
ワシの印象の中では「いやなことばかり」と思っていた若かりしこの時代、
実はとっても毎日楽しくバンドをやっていたのではないかと思った。

まず他のバンドと違って音楽の話をしない。

同じ時代に対バンやったりしていた「LOOK」なんかは、
毎回ライブが終わると朝までずーっとダメ出しするので有名で、
とにかくメンバーが揃えばミーティングしていた気がする。

ところが爆風銃は音楽性が違い過ぎて音楽の話をしても話が噛み合ない。
ホッピーなんかよく
「ダメだよ、音楽の話なんかしてちゃ!」
とか言ってた記憶がある。

何をやってたかと言うと、ひたすら飲んでたのである。

またワシはよく脱いで素っ裸になってたらしい・・・
昔の悪いクセは抜けないもんで、
先日もアウェーインザライフの男子楽屋では、
楽日も近づいて来てみんな壊れて来て、
終演後に全員素っ裸になって乾杯してたりしてた・・・

「メンバー仲がぐしゃぐしゃで、互いに憎しみ合って解散したバンド」
だったんだと思っていたが、
実はそんなに仲が悪いわけではなかったのではと思ったりする・・・

そんな時代のひとつのエピソード・・・

爆風銃が何かのコンテストでグランプリを取り、
その賞金を全部お世話になった人たちに還元したい
ということで大飲み会が開かれた。
当時のお金で20万とか50万とかいうのだから大した額である。

イーストウェストでお世話になったヤマハ池袋東ショップの人達、
イーストウェスト仲間のタンゴヨーロッパやスーパースランプ、
すなわち当時まだスキンヘッドではなかった中野と河合もいた。
「サンプラザ中野」というステージネームはこの宴会の中で生まれたのを覚えている。

ここに友達に連れられて後にローディーとなるマーシーがいた。
「終電ないよぉ、帰れないよぉ・・・」
というマーシーをうちに泊めて、
それから奇妙な同居生活が始まる。

当時マーシーはまだ童貞で、
酒を飲むとそのネタで盛り上がっていたのだが、
ある日ついに童貞を捨てようと計画する。

マーシーは1週間の末吉のスケジュールを綿密に調べ上げ、
リハーサルに行くある日、
「あ、俺リハーサル終わったらほーじんと用事があるからほーじんちに泊まると思う」
というのを確認して遂に部屋に女を連れ込んだ。

ところが忘れもしない夜中の12時5分頃、
帰って来ないはずの末吉が終電で帰って来てカチャっとドアを開けた。
裸で布団にくるまって「さあいざこれからだ」というマーシーを見た末吉は、
「あ、悪い悪い、じゃあ俺、近所の友達んとこ行くし」
と言ってすぐに出て行った。

「末ちゃん、ほんとはいい人なんだ・・・」
と感謝感激のマーシー、再び「さあいざこれからだ」という時に電話がなった。

当時は携帯電話なんかまだない。
黒電話がいきなり鳴ってマーシーは驚いて電話を取った。

「もしもし、末吉いる?」

最初に電話をかけたのはギターのかんじさんだったか誰だったか、
それからその黒電話は朝の4時までひっきりなしに鳴り続けることとなる。

忘れもしない夜中の1時20分頃、
ほーじんの電話が一番しつこかった。

「マーシー、今TBSでイエスのライブやっとるぞ!!早くテレビつけろ!!」

それどころではないマーシーはうやむやにして電話を切ろうとするのだが、
「そんなことやらお前はアカンのや」
と説教まで始める始末・・・

お相手の女は「今度は誰よぉ・・・」と既に布団から出て膝を抱えている。
受話器を外しておいても電話局から信号音を鳴らされるし、
びっくりして受話器を置いたら間髪入れずにまた誰かから電話がかかる。

もちろんワシが近所の友人宅で電話帳にある全ての友人に電話をしてこの状態になっていたことは言うまでもない。

そんな中で夜中の4時にやっと思いを遂げられたマーシー、
君の性欲と不屈の精神は偉大だ!!

若き日々のアホな仲間達・・・いやー・・・なかなか楽しい毎日やったんでないの・・・

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