2019/12/09
やってもやっても終わらなう(>_<)
時は11月29日(金)の真夜中のことである。
既に日付が変わって30日になった頃、私はカンボジアから名古屋に行く乗り換えで深セン空港にいた。
そこでWeChatのメッセージを受けることによってこの物語が始まる・・・
「日曜日までにDEMO作って〜」
まあアレンジだったら一日頑張れば出来るのでOKを出したらなんと4曲メドレー!(◎_◎;)
これって4曲ぶんの労力と同じなのよねぇ・・・(>_<)
アレンジ仕事はまずメロディーを打ち込むことから始まる。
パソコンに楽曲を取り込んで、メロディーとコードを(私の場合)LogicというDTMソフトに打ち込む。
それを4曲ぶんやることから始まる・・・
パソコンさえあれば出来るので、豊橋への移動や、ライブハウスの楽屋とかでも作業をしていると・・・
「ちょっと待った!!その4曲は順番とか変更になる可能性が出て来たので先にこっちの仕事やってくれ〜」
とメッセが来る。
「友谊地久天长」・・・聞いて見ると「蛍の光」の中国語版である。
困ったなぁ・・・「蛍の光」は「蛍の光」、
裏メロとかコード進行とか考えようにも、どうやっても「パチンコ屋の閉店」になってしまうのだ(笑)
渡された原曲はこれ!!
「ハーモニカを入れてくれ」というオーダーはおそらくこの原曲から来ているのだろう・・・
締め切りの日曜日は本当はHSK中国語の試験なのだが、4曲プラス1曲増えているのでもう試験など受けているヒマはない。
ぶっちして試験場の前で作業!!
データを送って「直し」が必ず来るのでひたすら待つが、
夕方になっても返事がない・・・
「こりゃLaoLuanの身に何かあったのでは・・・」
と心配して奥さんにメッセを送る・・・
「ああ、あの人昼間酒飲んで、午後は酔い潰れているのよ〜」
酔い潰れている?!(◎_◎;)
しゃーないなぁ〜・・・こちらも酔い潰れますか〜
と名古屋空港で飲んでたらやっと返事が来た。
「歌手が歌を録音するから至急カラオケ送れ」・・・と
ということは直しなしのOKなのね!!
紆余曲折あったが「期日通り」に「仕事納め」!\(^o^)/
苦労して打ち込んだ生ギターとハーモニカは
「やっぱり生て録り直そう、ミックスも日本でやってね」
・・・と。
とりあえずギタリストとエンジニアをブッキングして、
朝いちで香港経由でまたプノンペンへ〜
今回プノンペンはくっくまバンドと一緒にFunky末吉トリオでライブ!!
ベースのよーしーずを空港で待ちながら直しの作業をする・・・
よーしーずが着いたらまずホテルをチェックイン!!
(ちなみに一泊5ドル)
ナイトマーケットに連れて行き、
行きつけのライブハウスに寄ってカンボジア人従業員自称「タカシ」を紹介し、
ライブ会場となるHIBACHIに行ってオーナーの土井さんを紹介し、
張張夫婦の到着を待って、これは絶対食わせたい「ステーキ生胡椒和え」!!
まあその間LaoLuanは待たせてたわけだが、
まああいつもワシを待たせて酔い潰れてたんだからバチは当たるまい(笑)
・・・とそしたら「メドレーの方はいつ出来るのか?」 と・・・ !(◎_◎;)
まあ「仕事ひとつ納めてもうひとつ」になるので働きますか〜
・・・と徹夜で仕上げてて気付く。
ワシは何でドラマーなのにテンポチェンジやフィルやグルーブや、一生懸命機械で打ち込んでるの?
それにベースもキーボードもおるんでしょ?
つるっと弾いてもらって録音すればええやん!!
・・・というわけでくっくま孤児院でリハーサルのついでに・・・
メドレーも録音してセルフ打ち上げですき焼き!!
こちらには前回一緒にセッションしたJAZZギタリストの山内さんがいることを思い出して、最後のJAZZ風指定の曲を実際に弾いてもらおうとレコーディング中にまたメッセ、
「全体をダンスミュージックに変更する可能性あり」
・・・4曲全部作り直し?!(◎_◎;)
また徹夜して一生懸命打ち込んで次の日ライブ!!
打ち上げで土井さんとこのカラオケ!!
見ての通り私はひたすら仕事・・・
実は蛍の光にもやり直しが来たのだ!!(◎_◎;)
「監督が蛍の光もロックに変更してくれと」
・・・って納めたと思ったらこれもまた作り直し?!(◎_◎;)
「ロックはFunkyさん得意でしょ?」
いやいや、得意不得意の問題じゃなく、このまるまる5日間のワシの労力はまるで無駄に?・・・(号泣)
ロックギターなんか、パソコンでせっせこ打ち込むよりギタリストがさくっと弾いた方が早い!!
・・・というわけでリベリオンのギタリスト山崎に振って色々指示してやってもらっているのだ。
何とか徹夜でやってもらって朝DEMOを送ってKepへ向かう!!
もちろん4時間かかる車の中では今度はメドレーの方をアレンジ・・・(涙)
蟹を食う!!
浜辺でくつろぐ張張を見ながら、
ビールを飲みながらではあるがメドレーのアレンジ!!(>_<)
夕方にはサンセットを見ながらまた蟹を食い・・・
プノンペンに戻ってもアレンジ!!
そこでまたショッキングなメッセージが・・・
「Funky!!メドレーちょっと待った!!曲が変わる!!」
・・・(>_<)
もうね、寝てないしボロボロだけど酒だけは飲むのな(笑)
ここでこれら料理の写真をよーしーずや張張に送ろうとして間違えてこの仕事グループに送りつけてしまう(>_<)
でもまあ「家族」だし、何より私がどれだけ大変な思いをしてやってるかわかってるので、
「好好(HaoHao)!幸せなのが一番だよ」
と優しい言葉(涙)
飯も食わずにひたすら働く日本のスタジオ仕事と違い、
さすがどんなに忙しくても飯だけはちゃんと食う中国!!
こういうところが大好きです・・・
さて、プノンペンから日本に帰るトランジットの香港空港でまたメッセージを受け取る・・・
『Funky!!更に5曲のメドレーと更に1曲のアレンジ頼む!!」
(>_<)・・・もうね、出来るんか?・・・
まあ来た仕事は拒まないポリシーなので並行してまた始める・・・
ここまでで仕事を受けて1週間!!
まだ1曲も仕上がっていないのだ(>_<)
ちなみに中国ではそれにどれだけの労力と時間をかけようが、仕事納めしなければギャラは振り込まれない!(涙)
既成事実を作るためなのか何なのか、
「よし!!本ちゃんレベルでレコーディングしてから監督に聞かせる!!」
となりレコーディング!!
ベースとエンジニアはお隣の仮谷くん、
キーボードはご近所のへーすけさん。
メドレーは変更になった曲はへーすけさんにアレンジしてもらい、
ギターはリベリオン山崎に自宅で並行して録音してもらう。
ちなみに蛍の光アレンジ5バージョン目!(>_<)
やっとOKになったこの曲と、無理やりねじ込んでOK取ったメドレーと、
この日しかスケジュールがないのだからドラムをもう録る!!
ドラム録り直前にまたメッセージが・・・
「イントロを総取っ替え!!原曲と同じにして下さい」
(>_<)
幸い原曲のイントロはドラムは入っておらずキーボードだけなので、
へーすけさんに「原曲のイントロそのまま貼り付けてもいいからワシは先にドラムを録る!!
録った後に「キー変えて〜」・・・(>_<)
ドラムはキーは関係ないのでよかったが、その他の楽器は全部変更してもらってあとは任す!!
ワシは今からライブなの!!!!
「この作業やりながらライブもやってんの?!(◎_◎;)まるで五体投地だね(笑)」
・・・このやり取りのグループ名を「五体投地」に変更!!
ライブ終了後にまたメッセ・・・
「最後の曲にストリングス入れて盛り上げて〜」
徹夜でストリングスを打ち込む・・・
「メドレー構成変えて〜」・・・無理!!(>_<)
・・・いや、ファイルの切り貼りで出来るかも・・・
「Funky〜北京に来れるスケジュールないのか?!!」
先方もう号を煮やしたのだろう、
思えば・・・
初日:29日夜中に深センにてメッセージ受けて始まる
2日目:豊橋TOセッションやりながら着手
3日目:HSKぶっちして作業
4日目:名古屋空港からプノンペン
5日目:くっくま孤児院で生楽器でDEMO
6日目:HIBACHIでライブやりつつ作業
7日目:ケップにて蟹食って浜辺で作業
8日目:プノンペン戻って作業して東京戻り
9日目:TOセッションやりながら作業
10日目:TOセッションやりながら作業
11日目:X.Y.Z.→Aのリハやりながら作業
ここまでやってまだひとつもOKが出ていない!(涙)
12日目(今日):X.Y.Z.→Aのリハ終わったら北京飛ぶ
ちなみに中国の仕事はこれだけ頑張ったとしても最終的にOKが出なければお金はもらえない!!(笑)
は、は、は、大笑い・・・愉しきかなこんな人生なんて(X.Y.Z.→Aの新アルバムの歌詞より)