2017/09/30
久しぶりの「作曲」は楽し・・・
日本への出入国の際に、職業欄に「音楽家」と書く。
たまに
「音楽家・・・なんですか?」
などと税関のお兄ちゃんに聞かれることはあるが、
まあ訝しがっているわけではなく、きっとその仕事をしててあまり見かけない職業なのだろう。
そういう時には
「楽器演奏ですよ」
と答えるようにしているが、
「作曲家です」
と答えることはまずないなぁ・・・
やっぱ「作曲」という「仕事」ではなかなか胸を張って「職業」だと言えない何かがあるのだろう・・・
やっぱ好き嫌いで言うと、ドラム叩いているあの「爽快感」に比べると、
産みの苦しみはやっぱ「辛い」のな・・・
「作曲が趣味」みたいな人もいて、アマチュアでもいっぱいいっぱい曲を量産している人もいるけど、ワシの場合「必要」がなければ「趣味で曲を作る」っつうのはまずないなぁ・・・
ドラムは金にならなくても叩きに行ったりするけど(笑)
このクラウドファンディングで、
100,000円のリターン
ファンキー末吉サイン入り著書「日本の音楽が危ない~JASRACとの死闘2862日~」×10冊
ファンキー末吉があなただけのオリジナル楽曲をご要望にお応えして作曲。
作曲した楽曲は短くて1年間、ひょっとしたらそれ以上の間著作権登録をするつもりがありませんので、その曲は発売を含めご自由に使って頂いて構いません。
作詞、アレンジ、録音等に関しては別途ご相談下さい。
というのを募集したら5名様ぶんがすぐにOUT OF STOCKとなって追加した!(◎_◎;)
今日でクラウドファンディングの募集が締め切られるので、
とりあえず詳細がわかっているぶんから着手し始めた。
いや〜久しぶりに作曲やると楽しいなぁ・・・(笑)
10万円という値段設定が高いのか安いのかは人によって違うだろうが、
その昔、日本で楽曲を「買取」にすると7万円だったので、
あれから値段が上がってないとすれば、
3000円の本×10冊+7万円
でちょうどぐらいかな・・・
クラウドファンディングとしては終わってしまうけど、
ご希望がある方は是非こちらにご連絡下さい〜
では最初に手がけた香川県のサプライズ・ファクトリーというビデオ制作会社から依頼された曲のDEMOをご紹介致しましょう。
まあ音楽のDEMOなのだから別に映像をつける必要はなかったのですが、
ついつい「作曲ハイ」になって遊んでしまいました(笑)
それでは制作秘話をひとつ!!
まずこのようなビデオ制作会社さんは、通常著作権フリーの音楽を音楽制作会社に依頼します。
その値段に比べると私の提示したこの値段は「安い」ということですが、
通常「作曲」という「お仕事」は、メロディーを作るまでなので、
こういう「完パケ」で納品というのはそこからアレンジやレコーディングといった作業が必要となって来ます。
その辺はまた後ほど相談となりますが、
とりあえず「完パケ」に向けて「打ち込み」で制作
(とりあえずお金がかかるので生楽器は使わない)
ということになれば、ひとつひとつの「音色」が「キモ」になって来ます。
北京の一流アレンジャーは、それぞれ独特の「音色」を持っていて、
それが「売り」になっているようですが、
もうね、現代の科学でパソコンの中にはそれこそ「無限」の音色があるのよ(涙)
幸いなのか不幸なのか、
私が使っている「LogicX」のシステムで、
「KOMPLETE」というという総合音源ソフトを11にアップグレードしたら、
その中に入ってる「Absynth」やら「FM8」やら全部使えなくなってしまった(>_<)
まあLogicの中にも優秀な音源がたくさんあるのだが、
それだと他の制作会社の方と全く同じ「音色」になってしまう可能性もあり、
今回KORGさんから「これ使ってみて下さいな」と勧められた「KORG Gadget」というのを使って制作してみることにした。
まあこういう「打ち込み」の仕事って、
その「音色」探すのでほとんどの時間を費やすのね(>_<)
特に初めての音源ソフトってどこにどんな音色が入ってるかわからんので、
とりあえず全部聞いてみる(笑)ので丸一日かかる(>_<)
そしたらそれぞれのガジェット(ひとつのシンセモジュールをKORGではこう言うらしい)がどのような方向性を持ってるかわかるので、それに沿ってガジェット選びをする。
曲の方向性は、まずクライアントさん曰く、
「ビデオの中に全員の顔を入れてくれ」
とか要求が来ると、必然的にカット数が多くなり、
ミディアムテンポの曲よりはアップテンポがよい。
また、参考曲や過去の作品などを見せてもらうと、
やっぱ暗く重い曲よりは明るく軽快な曲がよさそうだ・・・
メジャーコードの曲ってマイナーコードより選択肢が少ないから大変なのよねぇ・・・
とりあえずテンポを決めて、テーマとなるシンセのアッパーコード、
(ワンコードの上に別のコードが乗るもの)
を考える。
当初「F/C-C-G/C-C」というのにしてたのだけど、
「G/C-F/C-F/C-C」の方がカッコイイぞ!!
でも何かメロディーも一緒に浮かんで来たぞ、
これ絶対どっかにある曲や・・・
ということで元ネタ探しで半日(>_<)
元ネタさえわかれば同じメロディーにしなければ盗作にならんので、
頑張って全然違うメロディーを作る。
Bメロは展開部分なので、
これは元ネタとは全然違うものを。
コード進行だけ考えておいてメロディーは後から乗せることにして、
とりあえずサビはAメロと同じコード進行でいいや、
と思ってたら、ふと思いついたメロディーとコードが合わない。
メロディーの方を優先して、コードをそれに合わせて直す。
「C-Bb/C-F/C-F/C-C」
これもよくあるコード進行なので、既成の曲と同じメロディーにならないようになるだけ元ネタを探す・・・
これでまた半日(>_<)
やっとサビまで出来たらまずはこの段階でクライアントに方向性などをお伺い←イマココ
ここまでで既に3日間!!
「方向性が違う」と言われれば最初っから作り直し!!
上原社長、喜んで自分のYouTubeにまでUPしてくれたので、
ここから「仕上げ」ですな・・・
各音色やレベルを調整して、
更にこれを5分の長さにするにはまた色んなアイデアを投入していかないかん・・・
それでまた数日・・・(>_<)
うん、でも久しぶりにやると楽しいぞ・・・
映画音楽なんかだとこれが数ヶ月続いて吐きそうになるけど・・・
「打ち込みモノ」じゃない曲の発注だと、
基本的には歌モノの場合はギターとかで弾き語りのDEMOを作れば、
基本的には「作曲」という「仕事」はそれで終わりなんだけど、
ワシの場合、自分で歌えば「いいメロディーもよく聞こえない(二井原談)」ということで、やっぱ打ち込まないかん(>_<)
ロックの発注の場合は、やっぱギターリフとかも考えてあげないかんのでバンドぶん打ち込んであげないかん(>_<)
やっぱ全部打ち込まないかんのね\(^o^)/
ということで今むっちゃ目が痛いです(涙)
パソコンの画面を暗くしたら老眼で見えんし、
明るくしたら目が痛いし、
何たら線カットのメガネ買わないかんな・・・