2012/06/18
仕事とは〜忙しい時にしか〜来ないもの〜
金ちゃんが来て美味いもんばっかり食ってるので、
付き合ってこちらまでどんどん体重がアップグレードしてゆく・・・
昨日は昼飯をたらふく食った後のおやつ時、
「ちょっと小腹がすいたから冷麺でも」
ということになって焼肉屋に入ったのがまずかった。
「ビール飲むんやったらツマミも要るなあ」
ということで肉も焼く・・・
こりゃ体重どこまでいくかなあ・・・
と思ってたらアホのアシスタントから電話が来た。
「ファンキーさん、
また別のテレビ連続ドラマの仕事が来ましたけどどうします?」
ワシらが現在請け負っているテレビ連続ドラマの仕事は、
突然
「今月中に5話の音楽を全て仕上げて下さい」
と言われて、助手はずーっとてんやわんやなのだ。
「どうしますってお前、受けるに決まってるやん!!」
ワシらの仕事は、ない時には全然ないのだ。
ある時に仕事やっとかんでいつやる!!
先ほど監督とミーティングに行って来た。
「今月中に39話全部完成させて欲しい」
と監督は言う。
39話、全部見るだけで単純に39時間、
残り1週間ちょいで39時間分の音楽を作るのか・・・
まあだいたい仕事なんてそんなもんである。
ない時は全然ないが、ある時は同時に来る。
電話だって普段鳴らないくせに、
珍しく電話がかかって来た時に同時に他の電話が来たりするではないか。
ワシは人間を集めた。
出来ればキーボーディストが望ましい。
映画音楽とかの仕事は、その半分以上の仕事が「作曲」というより「雰囲気作り」なので、
キーボーディストだと画面を見ながらすぐに弾けるので作業が速いのである。
ちなみにワシが自分でやると、
手で弾けないで全部打ち込まねばならない。
遅い・・・
昔そうやって若い衆にどんどん仕事を振って、
今では先日のオリンピックの閉幕式の音楽までやるようになったヤツもいる。
偉くなってしまったヤツは置いといて、
更に若い衆をふたりばかり呼び出して、
「今月中に39集全部作るからよろしくね」
と伝える。
「げげっ」と尻込みするが、
働きたくないヤツは仕事なんてしなくていいのだ。
泣いても笑っても2週間足らず、
その間寝ずに仕事をしたいか、
仕事せずに寝たいかだけの違いである。
仕事したくないヤツは別にずーっと寝てればいい。
「この2週間弱で数ヶ月分を稼ぐのぢゃ!!
そしたらお前のキツい嫁さんもきっと喜ぶ!!
あとは仕事せずに嫁と遊んでろ!!嫁さんもっと喜ぶ!!」
ドラマの内容がママ友の話だと言うので、
一番恐妻家の若い衆を選んだ。
彼を中心に2人のキーボーディストとワシでこの音楽を作る。
今やってるヤツは明日張張(ジャンジャン)に全部振る。
素材はもうほとんど作っていて、
後はそれをはめ込んだり、雰囲気作りの音楽を爪弾くだけでよい。
たかだか5時間ぢゃ!!頑張れデブ!!
「疯狂的石头(クレイジーストーン)」の映画音楽をやった時、
後から音楽に参加して名声だけを持って行った「Y」は、
今では大きな会社を作って十数人の助手に音楽をやらせて荒稼ぎしていると言う。
ワシはそのようにだけはなりたくないと思う。
もともと住むところが違うのだ。
ワシはステージの上でドラムを叩く人間で、
仕事を選ばないからたまたまこんな仕事も来るだけのことである。
彼らがこれを踏み台にして、
後々映画音楽界でのし上がってもらえばそれはそれでいい。
そう思って数年前のこんな感じの時も、
惜しまず全部彼らに与えてやった。
出世してワシの手の届かないとこに行ったヤツもいれば、
張張(ジャンジャン)みたいに、今だにまだワシのそばにいるヤツもいる。
それでいいのだ!!
やっしゃー仕事開始するのぢゃ!!