爆風スランプのサポートメンバーとして長く一緒に活動していた
キーボードの福田さんがレコード会社を立ち上げ、
そこからCDを発売しているという漁港。
ステージでマグロの解体ショーをやっているというのでずーっと興味があった。
思い立って福田さんに「うちで漁港のライブやってくれー!!」とメールを書き、
やっと実現したその日はワシは大阪にツアーに出てたのじゃ・・・
ツアー先のホテルで配信を見て大笑い!!
「是非もう一度うちでやってくれー!!!」
というわけで今回2度目の「入港」となったのであり鱒。
もうワシは何をおいても見に行くぞ!!いや飲みに行くぞ!!
とばかり気合いを入れて出かける。
入港してみるとステージというよりはもう海辺の居酒屋!!
持って来てもらったマグロのカマはもう既に売り切れ状態で、
仕方がないのビールを飲みながら解体ショーで使ったマグロを待つ。
ふと入り口を見ると物販売り場。
「ロックバンドは物販で食っている」の詞(アウェーインザライフ物販)の通り、
CDやらいろいろ売ってるのはわかるが・・・
湯飲み!!
はまだしもビーサン!!
これは漁師が「滑らない」ということで好んで履いているといういわくつきの代物。
うちのスタッフもついつい購入してしまった。
数々の名曲を演奏して大笑いのうちにステージは進み、
最後の曲で出たー!!!マグロの解体ショー!!!
世界広しと言えど、ステージの上でマグロを解体するバンドがいるだろうか・・・
時には1匹のマグロを解体する時もあるそうだが、
お金がないのでマグロの兜部分でお願いした。
ところがこのマグロのカマというのが実はむっちゃ旨い!!!
日本人と生まれて長いけど、
マグロのカマをスプーンでほじくりながら日本酒を飲んだのは初めてである。
これが想像を絶するぐらい旨い!!
スタッフが我も我もとスプーンを持ってほじくりに来る。
だいたいワシらが寿司屋で高い金出して食ってた中トロだ大トロだって何だったんでしょう!!
マグロのトロの脂身の部分は
きっと直接脳に来て麻薬物質を出す成分があるのだと思う。
それを日本酒で増長させて頭がいきなりハイになる。
「旨い!!」と絶叫し続けるヤツ!!あまりに旨くて踊り出すヤツ!!
(そのどちらにもワシがいるのじゃが・・・)
そしてメンバーの鯨くんが更にカマを料理してくれる。
まずは目の裏の部分をそのまま焼いてくれた。
次には背の部分を使ってその肉をスープにしてくれる。
塩味というより「潮味」でこれがまた絶品!!
そして極めつけはこめかみ部分の刺身!!
もうこれで撃沈!!
最後の目玉部分はどうなったか記憶がない・・・
ワシはそのままふらふらとバスに乗り、家路に帰った。
まるでラリパッパである。
気がつけば運転手に起こされた。
「お客さん、終点ですよ」
終点からワシの家まで数キロある。
しかもタクシーなど拾えない僻地である。
ワシはこの思い出を胸に抱きながら1時間かけて歩いて帰ったのであった・・・