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2009/11/14

嫁とAnvilとマイケルジャクソン

先日嫁がマイケルジャクソンの映画「This Is It」を見て感激して帰って来た。

「パパ、マイケルは凄いんよ。
例えばパパがスラッシュ禅問答叩く時、
自分の限界を超えるためにアドレナリン出したり、
そんなことをあの人はリハーサルから毎日やっとんよ」

わかったよーなわからんよーな・・・

「あれだけ才能に恵まれてスタッフにも恵まれて、
それでもあの人は毎日毎日さらに自分を超えようとしとるんよ」

それはわかりそーな・・・

「なんかな、あれ見たらな、
マイケルは何でマイケルで、
Anvilは何でAnvilなんかようわかった気がするわ」

やっぱよーわからんよーな・・・

「まあいっぺん見とき」
と言うので今日見に行って来ました、イオンマイカルシアター!!
さすがマイケル、Anvilのような単館上映とはわけが違う。

まあ感想はと言うともちろん素晴らしい映画なのじゃが、
二井原がAnvilを「身につまされる」と言うのと同じように、
ワシはこの映画をつい自分の「仕事」とオーバーラップして見てしまった。
Anvilはワシらの「バンド生活」を、そしてこの映画はワシの裏方の仕事をオーバーラップしてしまったのだ。

きっと開演前の「映画泥棒は犯罪です」という広告を見てしまった瞬間に、
「ああ中国ではもうきっと海賊版で字幕も入ってみんな見てしまってるんやろうなあ」
と思ってしまったのでもうイケナイ。

ファンキー村の子供達は仮面ライダーを見て帰った途端に
全員仮面ライダーになりきってバトルが始まるのと同じように、
ワシはいつもの中国のいろんな仕事を思い出して、
逆にマイケルの裏方になり切ってしまったのだ。

ところが一瞬こう考えてしまったのがイケナイ。
「12月にバックをやる新人歌手もきっとこの映画を見てるだろう。
これを見て自分も同じようにやるぞと考えてしまってたらどうしよう・・・」

子供が仮面ライダーになり切るぐらいである。
歌手がマイケルになり切ってしまったって不思議ではない。

そう言えば大歌手でもないのに「リハを10日間やる」とか言い出したり、
今回の仕事には何故かちょっと不吉な予感があったのじゃ・・・

だいたいマイケルはバンドからダンサー、
スタッフに至るまで世界のトップクラスである。
ワシもコンサート制作者になり切って見ているのでこのレベルの高さには感激もんである。

しかし中国人のいち歌手が「ワシもこれをやる!!」と言い出したら周りはどうなる?!!

国内最高峰のミュージシャンを集めたってたかだかワシなのである。
予算もないので恐らくその他のミュージシャンはワシが育てた若い衆である。

そう言えば
「ギターは誰か華のある日本人ギタリストを呼んでくれ」
とか言うとった・・・
ひょっとしてこの白人女性のギタリストをイメージしとるのか?・・・

あんなの日本にもおるわけないやないかい!!!

全く持って頭が痛い。
このマイケルのレベルはスタッフそれぞれの世界的な才能のみならず、
その「団結力」によって更にこのレベルにまで昇華しているのだ。
「3人寄れば文殊の知恵」の日本人ならばいざ知らず、
中国人は「ひとりひとりは龍だが3人寄ればブタになる」民族なのだ!!

前回のWingの北京コンサートの時、
子供を出すタイミング、幕を上げるタイミング、
どれもがリハと違うので初日が終わった後すぐさま舞台監督を怒鳴りつけた。
「お前!あれだけリハでやっただろう!!どうして本番はまた違うんだ!!」

香港人の舞台監督は泣きそうになりながらこう言った。
「ファンキーさん、大陸のヤツらに何言ったって無駄なんです。
後で怒ったって、
”ほら、俺のタイミングはばっちしだったろ!!”
って威張ってんですから」

12月に一緒にやる歌手の人よ。
頼むからマイケルを目指さないでくれ。
完璧主義を目指すならせめて、
自分が完璧になって、完璧なスタッフを揃えてからワシを呼んでくれ!!

素晴らしい映画を見て気が重くなって帰って来たのはワシだけだった。

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